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養鶏場惑星

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「養鶏場惑星」を一冊にまとめました。最終章と、全ての謎が解き明かされる6章は、年齢制限の意味も含めて、課金してあります。
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記事一覧

養鶏場惑星 #1#2



 1。 「お気に入り」を待つ間に

 僕の背後には上下の方向に湾曲した青空がある。未だかってその空に落ちた奴はいない。
 丁度その見栄えは、魔法瓶の蓋を開けて中を覗き込んだあの感じだ。
 そして僕がこれから行こうとしてるステーションは、世界の突き当たりにある。
 ああ、これは言い方が正確じゃないな。ステーション自体が、水平方向に果てしなく広がっている環状の「世界の果て」なんだから、、。

 僕

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養鶏場惑星 #3#4

養鶏場惑星 #3#4

前章 https://note.mu/zainitinihonjin/n/n6244cab431ce

3。 フィスト

 改札口前で出会った考え屋の言葉を突然思い出した。
『噴射口が閉じきらない内に、自分の肩口まで奥深く腕を突っ込むんだ。そしてその手でアストレインの内壁を掴む。』
 どうして、それを思い出したのか、、。
 信じられない事に今、僕の目の前にあの「お気に入り」があるからだった!
 お

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養鶏場惑星 #5

養鶏場惑星 #5

前章 https://note.mu/zainitinihonjin/n/nee835cc6117b

5。 メイドと搾乳機

 頭の中が甘い痺れで混濁していた。
「刺された」という衝撃だけが意識の中でエコーのように鳴り響いている。
 それにそのエコーは随分長い間、僕の半覚醒夢の中に存在していたようで、それに対するうんざり感すら僕の中に「残滓」としてあった。
 もしかすると僕は「刺された」た後、随

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養鶏場惑星 #6#7 完

養鶏場惑星 #6#7 完

前章 https://note.mu/zainitinihonjin/n/nbbce276d3406

6。 搾り取る

 滑稽だった。
 僕は宙づりにされたまま、ラバーメイドに全身を愛撫されながら失ってしまった僕のペニスの事を一生懸命考えていた。

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