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【読了】『ノルウェイの森』---約400字感想

今日の一冊: 村上春樹著『ノルウェイの森』

今更感想文を書くのも奇妙なくらい、世界中で多くの方が読まれている作品だと思いますが、わたしはおよそ20年ぶりの再読でした。
ほぼ初見かと思うくらい内容が記憶からこぼれ落ちていたことにも驚きでしたが、わたしの敬愛するビートルズの楽曲が作品の中でここまで多数登場し、登場人物たちの日常をあたためていたのかということに衝撃を受けました。
村上作品を読んでいると、今日生きて誰かに会えることが本当に尊いことだと気付かされますが、”いつもの生活” に戻るとそんな気づきはあっさりとどこかへ追いやられてしまいます。
自分はそれだけ鈍感な人間なんだと、また彼の作品を読んで思い返すという愚鈍なループを繰り返す訳ですが、読後一番最初に思ったのは、自分が10代でこの作品を初めて読んだ時、一体どんなことを思っていたんだろう、ということでした。レイコさんのアコギのレパートリーにどんなビートルズの楽曲があるのかということをここまで忘却してしまうくらい、心を捉えた何かがあったのか。今はそれを一番知りたい。

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