孤独な主人公に惹かれる

漫画であれ小説であれ、僕はいつからか、孤独な人物が主人公の物語に強く惹かれるようになっていた。羽海野チカの『3月のライオン』や村上春樹の『ノルウェイの森』などの作品を手に入れた時はむさぼるように読み込んだし、それらは今でも時々読み返すくらい、僕の中で好きな作品であり続けていて、おそらく僕の人生に少なからず影響を与えていると思う。

どうしてその類の作品に惹かれるようになったのか、今思い返してみれば

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直子と緑

2017/4/23

ここのところは

いつも通り寝ても必ず4時過ぎに目が覚めて

その時はやっぱりネガティブ思考に陥ってて

(ある程度のネガティブ思考というのは言い換えれば物事をとても現実的に捉えられているということなのではないだろうか)

彼に対して冷めてしまったこと

私はどうするべきなのか

ということについて考えながらまた二度寝するパターンが出来上がってしまった。

あるきっかけで小説

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村上春樹が描く「孤独と共生」~卒論(75,512文字)公開する~_7

一連の公開済みは村上春樹についてひたすらに長い卒論にまとまっています。

2‐5‐5 弱さ=歪み

四作品を通して、「弱さ」が重要な要素として登場する。これは、『ノルウェイの森』における「歪み」と同様の意味ととれる。

「俺はきちんとした俺自身として君に会いたかったんだ。俺自身の記憶と俺自身の弱さを持った俺自身としてね。君に暗号のような写真を送ったのもそのせいなんだ。もし偶然が君をこの土地に導いて

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村上春樹が描く「孤独と共生」~卒論(75,512文字)公開する~_5

前回までの分は村上春樹についてひたすらに長い卒論にまとまっています。

2‐4‐6 人生になにを求めるか②

後述の『風の歌を聴け』から始まる四部作同様に、『ノルウェイの森』でも度々「人生になにを求めるか」というテーマが言及される。

主人公は突撃隊の将来地図を書く仕事をしたいという夢に対して「なるほど世の中にはいろんな希望があり人生の目的があるんだな」と感心し、「そして地図を作ることだけが彼のさ

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「ノルウェイの森」を再読して【読書日記】

村上春樹氏の「ノルウェイの森」を再読しました。何度この本を読んだのかわからないぐらい再読しています。

『ノルウェイの森』(ノルウェイのもり)は、村上春樹の5作目の長編小説。
2010年にトラン・アン・ユンの監督により映画化された。
【発行部数】
単行本の発行部数は、2008年時点で上巻が238万部、下巻が211万部の計449万部、2009年8月5日時点で上下巻あわせて454万4400部。単行

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村上春樹が描く「孤独と共生」~卒論(75,512文字)公開する~_4

前回までのパートはこちら
1回目 ※エピローグ・卒論導入部分
2回目 ※『スプートニクの恋人』を中心に取り上げているパート
3回目 ※『ノルウェイの森』を中心に取り上げているパート①

この4回目は、『ノルウェイの森』の登場人物のそれぞれの「デタッチメント」と「コミットメント」の姿勢を詳細に、また、作品を通してあらわれるそれぞれのもつ「歪み」を取り上げる。

2‐4‐4 デタッチメントとコミットメ

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ともすればセーヌ川沿いの喫茶店

「やれやれ」

街中の青信号をくり抜いてグラスに注いだような色をしたメロンソーダを眺めながら、僕はまるで4メートル先のろうそくの灯を消そうとしているかのような勢いのため息をついた。

新しいとも古いとも言えない喫茶店には、見る人によっては初老とも中年ともとれる、男性とも女性ともつかないマスターが黙るでもしゃべるでもなく立ったり座ったりしている。

店内には、めったに来客のないビルの警備員が管理室で

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村上春樹が描く「孤独と共生」~卒論(75,512文字)公開する~_3

1回目と2回目に次いで、3回目である本パートから5回目にかけては『ノルウェイの森』を中心に取り上げる。

本パート(3回目)では「孤独感」について、次回(4回目)では各登場人物のコミットメントやデタッチメントの在り方、また、「歪み」について、また5回目では死生観を取り上げている。

2‐3 『パン屋再襲撃』

『パン屋再襲撃』(文藝春秋)の短編、「双子と沈んだ大陸」では、失うこと、その喪失感、焦燥

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人と比べて胸がチクリ。

進学・就職・結婚・出産・・・
人生の節目において誰かと自分を比べて肩を落とすと言った経験が誰しもあるのではないか。
よ〜いドンで一斉に社会に出たはずの彼や彼女らがいつの間にか成功して恐ろしく輝いていたりハイスペックなパートナーと結婚していたり、妊娠の知らせを聞いたり。
それを自分も持っていれば快く祝福できるけど、持っていないと「おめでとう」と口では言いつつ内心は羨んだりモヤっとしたり。
ありますよ

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【格言】村上春樹

しかし結局のところ何が良かったなんて誰にわかるというのですか?だからあなたは誰にも遠慮なんかしないで、幸せになれると思ったらその機会をつかまえて幸せになりなさい。私は経験的に思うのだけれど、そういう機会は人生に二回か三回しかないし、それを逃すと一生悔やみますよ。
村上春樹『ノルウェイの森』

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