ここ数日、書くことを忘れていたというよりは、書くことを避けていました。書くことがなかったというよりは、書くことを見つけないようにしていました。そんな日もあるんです、人間だもの。

「人間だもの」って究極にシンプルで純度の高いメッセージだと思います。こねくりまわしたどんな名言より、響くし、分かる。体調悪い時に色んな成分が含まれる栄養ドリンクを飲むよりも、結局水を飲むことのほうが大切だったりするような、アレと同じですね。シンプルに生きていけるようになりたい。凪のような人生を歩みたい。と思っているけれど、そうもいかないのが人生、人間だもの。

唐突ですが、家電の話をします。我が家の電子レンジは12,3年頑張ってくれているかなりの年代物です。レンジに求めることは物を温められる機能だけだったので、これまであまり気にしていなかったのですが、最近の電子レンジはとてつもない進化を遂げているんですね。ヒトカゲ⇒リザード⇒リザードンの進化しかしらない私からするとメガシンカってなに？って感じでしたが、電子レンジもメガ電子レンジになっているみたいです。やれスチーム調理だノンフライ調理だセンサー機能搭載だ、挙句の果てに自動洗浄なんていうのもあるみたいですね。電子レンジは自動で洗う時代ですよ皆さん、令和だもの。

おそらくですが、このような進化競争に終わりはないので、近いうちにはビデオ通話機能がつくか、電子レンジそのものが食べられるようになるはずです。
話は戻りますが我が家の電子レンジはそんな感じなので、一緒に寄り添った12,3年のうちにあきらかにバカになりはじめています。500Wでっていっても彼が温めてくれているのは多分500Wじゃなくて1300Wくらいだと思います。アッツアツになります。私は炊き立てご飯を冷凍して電子レンジであっためて食べるのですが、毎回その熱さにキレています。舌打ちも出ます。

ただ、まったく温まらないよりは数百倍いいので、舌打ちしたあとにそっと「ごめんね」と呟きます。時にはそのまま電子レンジを抱きしめて「つらい思いをさせたよね」と泣きながら囁きます。これが私とレンジの愛の形なのです。愛の形はそれぞれです、人間だもの。

DVじゃないかと言われたらそれまでですが、12,3年連れ添った私たちはこれこそが愛だという結論たどりついたのです。でもそのうち買い替えようと思います。不便だもの。