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【ドラマ感想・レビュー】逃げるは恥だが役に立つ(2016)

2021/5/19 追記
星野源さん、新垣結衣さん
ご結婚おめでとうございます。

放送期間:2016/10/11〜2016/12/20
平均視聴率:14.5%
最高視聴率:20.8%
最低視聴率:10.2%

「花より男子」シリーズに続いては誰もが知ってるこの人気ドラマ。
もうこれも5年近く前のドラマになるのか…

主人公森山みくり(新垣結衣)は、ある日派遣切りにあい無職の身に。
求職中のみくりを見かねた父は、家事代行の会社を替えようとしていた元部下・津崎平匡(星野源)に頼み込んでみくりを家事代行として紹介。
しかし、あるキッカケで家事代行の仕事も失いそうになり追いつめられたみくりは、平匡に 「就職という意味で結婚するのはどうですか?」 と提案。
2人は”雇用主”と”従業員”という関係の契約結婚をする…
というのが、大まかなこのドラマのあらすじ。
ガッキーがかわいいです(唐突)。

個人的にはガッキーが妻になってくれるなら契約でもなんでも万々歳なんだけど、ドラマがそんな単純なストーリーになるはずもなく。

この作品に登場する人物たちは、全員何かしら問題を抱えている。
「小賢しい」という呪縛に捕らわれ自信を失いがちなみくり。
「プロの独身」を自称しながらもみくりに男性の影が見えると途端に壁を作ってしまう平匡。
人生で常に仕事を優先し、それに満足しながらも葛藤を抱えてしまう百合(石田ゆり子)。

それぞれが人生の壁にぶつかり、乗り越えて行く姿を描くこのドラマは多様化する生き方を否定することなく全部それでいいと受け止めてくれる。

個人的な話なんですが、僕は近年のディズニー作品の多様性の描き方が押し付けがましくて苦手です。
あれこそ劇中でみくりが言ってた「好きの搾取」に近いものを感じる。笑
その点この作品は、多様性の描きかたがすごく自然で素敵だった。
古田新太や成田凌、藤井隆や真野恵里菜といった魅力的なサブキャストの存在も含めて。

視聴者がマネしやすく、放送当時はYoutubeへの動画投稿も可能だった主題歌「恋」に合わせた”恋ダンス”の存在も含めて、当時の時勢に即した内容のドラマだった。

“むずキュン”というワードも実に現代的。
昔は木村拓哉や反町隆史が演じる強い男の弱い部分が女子のキュンキュンポイントだったと思うんだけどこのドラマにおける星野源はむしろ逆で、普段は言いたいことが中々言えないけど時々思い切った行動を取ったり、本人が狙っているわけではない思わせぶりな行動がキュンキュンに繋がっている。

みくりと平匡、百合と風見(大谷亮平)が互いに思い合いながらも中々結ばれない展開も、4人の心理描写がしっかりしているためイラつくことなく見れる。

個人的には非常に楽しめたんですが、平匡さんの自尊心の低さがいくらなんでもひどすぎて共感できない部分も多々あった記憶。
特に後半はもっとしっかりせい!と言いたくなってしまった。笑

けど、ドラマ自体は全編通して面白いです。
ガッキーかわいいし(結局)。

視聴率的には初回の10.2%が最低で、その後右肩上がりに数字を伸ばし最終回では20%の大台超えを達成。
SNSでの口コミで数字を伸ばしたあたりも、いかにも平成後期のドラマって感じで時代を感じられて良い。

調べたら、TBS火9ドラマの初回で二桁をとったのは実はこの作品が初。
当時は星野源人気も今ほどだったわけじゃないし、それを考えると出だしも悪い数字ではない。

この作品の後に「あなたのことはそれほど」「義母と娘のブルース」「恋はつづくよどこまでも」等局所的にヒット作が出ているけど、最終回の20.8%は現在でもこの枠最高値。
そもそも、この枠で数字を挙げるドラマが定期的に出るようになったのもこの作品がヒットしたおかげと言えるのかもしれない。

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