企業コミュニケーション研究会“ざわざわ”

「ざわざわ」は漢字で書くと「雑話座輪」。CC(Corporate Communicat…

企業コミュニケーション研究会“ざわざわ”

「ざわざわ」は漢字で書くと「雑話座輪」。CC(Corporate Communication)ツールの制作に携わる実務家をメンバーに、CCとりわけIC(Internal Communication)の諸課題を「実務」と「経営」の両面から語り合っているグループです。

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“ざわざわ”とは

“ざわざわ”は漢字で書くと「雑話座輪」。私たちはCC(Corporate Communication)ツールの制作に携わりながらCC、なかでもその土壌となるIC(Internal Communication)のより良きあり方に深い関心をもつ実務家たちでつくるグループです。 そんな私たちの「雑話(ざわ)」の中から生まれ出たさまざまな知恵を、CCの実務に携わる多くの担当者や管理職、さらには経営者の方々と共有したい。「座輪(ざわ)」を広げたい。そして日本中の企業とそこで働く人たち

    • 【人に学ぶ】「やりたいから、好きだから、思いのままに」Part 2

      菊地美佐子さんと間瀬理恵さんのお話の後半は、少し視野を広げ、今の仕事についてや、ダイバーシティ、女性活用、企業風土とICなどについて聞きました。さらに、仕事と育児のバランスや仕事の進め方など、お2人のキラキラの秘密に迫ります。 【インタビュイーのお二人】 現在の仕事とこれから ——菊地さんは、新しいお仕事に就いて、どんなことを感じていらっしゃいますか? 菊地: 広報の女性陣へのアドバイスにつながるかもしれませんが、社内報をはじめ広報業務を離れる時にかなり後ろ髪を引かれ

      • 【人に学ぶ】「やりたいから、好きだから、思いのままに」Part 1

        IC業界には綺羅星のような存在が豊富ですが、中でもとびっきりキラキラ輝くお2人に話を聞きました。三井物産(株)で18年余りICの仕事に携わり、現在は複数の団体、企業の役員を務める菊地美佐子さんと、カルビー(株)の社内報編集長であり、同時に自身で起業した2社のマネジメントをする間瀬理恵さんです。それぞれのユニークなキャリアと、一貫してしたたかでしなやかな姿勢から大いに刺激を受けた私たちです。 【インタビュイーのお二人】 広報から広がったキャリア ——それぞれ自己紹介をして

        • 社内報の各メディア特性から考えるメディアミックスの可能性

          はじめに 今や「情報」は私たちの生活に深く浸透し、ビジネス環境も例外ではありません。企業は、情報の効果的な発信が成功の鍵であることを理解し、その手段として様々なメディアを駆使することが求められています。その中でも、特に注目されるのが「メディアミックス」の概念です。 今回、ICの観点から「メディアミックス」についてざわざわしてみました。 紙メディアの特性は、解釈の「余白」 紙メディアの最大の特性は、読者がイメージを自由に持つことができる活字自体の「余白」にあるのではな

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          【企業に学ぶ】「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」へ

          2023年11月28日、“ざわざわ”では初の「社会科見学」を企画し、宅急便でお馴染みのヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアムを訪問しました。ミュージアムが入居するヤマト港南ビルは、創業100年の節目にあたる2019年10月に竣工。ミュージアムのオープンは2020年7月。品川駅港南口から徒歩10分、高浜運河を見下ろす、心落ち着くロケーションにあります。 当日は、ミュージアムの初代館長、白鳥美紀さんにご案内いいただきました。 空間を有効活用した設計建物は、1階から5

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          【事例に学ぶ】一方向の「報告」から双方向の「対話」へ 進化する企業レポート

          財務情報と非財務情報を統合した「統合報告書」を発行する企業が増えている。株主や投資家へ向けて財務諸表中心に情報を開示していた時代から、社員や顧客など広くステークホルダーを対象に含め、ESG(環境・社会・企業統治)情報を合わせて開示することで、企業コミュニケーションのあり方はどう変わったのか。 今回は、2022年に日本経済新聞社の主催する「日経統合報告書アワード」でグランプリを受賞した3社の統合報告書を見ながら、メンバーでざわざわ。 非財務情報を合わせ全体像を示すかつて企業

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          【落語deざわざわ #第二席】『長屋の花見』に見る、一体感の醸成と組織カルチャー

          【落語deざわざわ】とは、現代のさまざまな諸問題を古典落語の演目にこじつけて論じるコンテンツです。基本的に「若い衆(わかいし)」と「横丁のご隠居さん」との会話スタイルで展開(例外もあります)しますが、内容はいたって無責任ゆえ気軽な読み物(時々深いかも)としてお楽しみください。 第二席目は『長屋の花見』です。 若い衆: 凄いですねぇ、この長屋の連中。なんだかんだ言って皆んなで大家に乗っかってますね。一体感ハンパないっすね。いいっすよね、一体感があるって。 横丁のご隠居:

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          【人に学ぶ】「広報は経営のサポーター」

          昭和と平成を駆け抜けたIC界のトップランナーMさんに聞く ざわざわメンバーはそれぞれIC業界周辺でさまざまな人脈を持っています。中には長く広報の仕事に携わった大先輩も。今回は、そんなお一人を囲んで雑話座輪しました。 「広報」を基礎から築いた23年間 1975(昭和50)年に入社した会社で、定年を迎える2013(平成25)年まで、38年間を勤め上げたMさん。4人の社長の秘書を務めながら、23年余りの長期にわたり広報業務に携わりました。Mさんの会社は産業界の装置・機器から材

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          【事例に学ぶ】 経営理念は“Smile & Sexy” 物語コーポレーション

          “Smile & Sexy”というユニークな経営理念を掲げ急成長を遂げる外食チェーン・物語コーポレーション(以下「物語Corp」)。焼肉業界で「焼肉きんぐ」が牛角を抜いて1位に躍り出てたのをはじめ、「丸源ラーメン」が2位、「お好み焼き本舗」が4位など各業界で他社を圧倒し続けるその成長力は、“Smile & Sexy” の理念のもと、はたしてどのように生み出されているのか ―― “ざわざわ”の九人衆が不羈奔放に雑話座輪した。 「自分物語」が「会社物語」をつくる物語Corpは1

          【事例に学ぶ】 経営理念は“Smile & Sexy” 物語コーポレーション

          トップメッセージ発信の落とし穴:後編

          ※前編はこちら 前編の内容 1 _ 重要性が増すトップメッセージ 2 _ 紙社内報の落とし穴 3 _ 素が出る動画メッセージ 4 _ 素の出る動画の好事例 じつは今回私たちが、トップメッセージについて語りだしたきっかけは、とある大手企業の新春トップメッセージ動画を見たことからでした。その動画は特に奇をてらった企画ではなく、淡々と社長がメッセージを語っていく、スタンダードなものでした。おそらく、カメラの横にインタビュアーがいて、インタビュアーの質問に社長が答えた内容を編集し

          トップメッセージ発信の落とし穴:後編

          トップメッセージ発信の落とし穴:前編

          1 _ 重要性が増すトップメッセージ トップメッセージは、時代を問わず、社内報の基本コンテンツの一つです。しかし、IC業界の制作現場に10~40年以上身を置く私たちも、トップメッセージの好事例に触れる機会は、残念ながら多くはありません。もちろん、私たち自身も、トップメッセージの制作現場に直接かかわり、頭を悩ませた経験を幾つも積んできました。 映像社内報が始まってブレイクしていくのが1982年あたり。80年代半ばごろビデオ社内報の導入に取り組んだ人もいます。新春トップメッ

          トップメッセージ発信の落とし穴:前編

          【落語deざわざわ #第一席】 『化け物使い』に見る、パワハラとダイバーシティ

          【落語deざわざわ】とは、現代のさまざまな諸問題を古典落語の演目にこじつけて論じるコンテンツです。基本的に「若い衆(わかいし)」と「横丁のご隠居さん」との会話スタイルで展開(例外もあります)しますが、内容はいたって無責任ゆえ気軽な読み物(時々深いかも)としてお楽しみください。 第一席目は『化け物使い』です。 若い衆: この噺のご隠居さん、パワハラ凄いですね。人でも化け物でも相手構わずこき使ってますよ。サービス残業だってさせてるし。のっぺらぼうにはセクハラですよ、完全に。一

          【落語deざわざわ #第一席】 『化け物使い』に見る、パワハラとダイバーシティ

          【事例に学ぶ】 THE ERROR 失敗の法則「雪印 2つの事件」

          2023年2月23日にNHK BSプレミアムで放映されたTHE ERROR 失敗の法則「雪印 2つの事件」について、IC(インターナル・コミュニケーション)という視点で「何ができるのか、何ができたのか、これから何をしていけばいいのか」など、ざわ~ズで「ざわざわ」。 番組の内容THE ERRORは、「失敗」への道のりを丹念にたどることで「失敗から学ぶ」特集番組(全三回)。「雪印 2つの事件」はその二回目となる。 番組の説明には とある。 全体の構成としては、20年前の事件を

          【事例に学ぶ】 THE ERROR 失敗の法則「雪印 2つの事件」

          組織は進化を続ける生命体 [私たちが考えるCC #4]

          いささか概念的な話が続いて恐縮ですが、あと少しだけご辛抱ください。次回(第5回)からはもっと実践に即した話を展開していく予定ですが、その前段として、私たち“ざわざわ”がCCの課題に取り組むに際しての基本的な「枠組みと姿勢」を大まかにご理解いただきたい——。というわけで<ざわざわ基本講座>その4です。 Q. “ざわざわ”が考える「組織」とは? CCの諸課題を語り合うにあたり、私たちが大切にしているのは「組織は生命体である」という考え方。組織は、生産性の向上をひたすら追求する

          組織は進化を続ける生命体 [私たちが考えるCC #4]

          CCは経営理念の実践プロセス [私たちが考えるCC #3]

          第2回に引き続き「私たちが考えるCCとは」を、こんどは少し違った角度からご紹介します。私たちが「IC/CCは経営の中核を担う営み」と考えるのはなぜか? その理由を、私たちが考える「CCと経営理念体系との関係」を通じて紐解いてみようと思います。 Q.“ざわざわ“が捉える「経営理念の体系」は? Mission/Vision/Valuesの概念に代表される「経営理念の体系」を私たちは下図のように捉えています。まず、真ん中に背骨のような形で貫くのがMission(使命感)。原点か

          CCは経営理念の実践プロセス [私たちが考えるCC #3]

          CommunicationとBrandingの表/裏関係 [私たちが考えるCC #2]

          “ざわざわ”へようこそ。私たちはCC(Corporate Communication/企業広報)の諸課題を「実務」と「経営」の両面から語り合っているグループです。詳しくは「“ざわざわ”とは」のページをご覧ください。第2回の本稿では、「私たちが考えるCCとは?」を言葉の定義の面からご説明します。 Q. “ざわざわ”が考える「CC」とはどのようなものか? 私たちはCCを下図のような構造で捉えています。すなわちCCは、IC(Internal Communication/対内広報)

          CommunicationとBrandingの表/裏関係 [私たちが考えるCC #2]