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【甲状腺がんの話 #2】初めての大学病院と色々な検査

さて、紹介状をもらい、初めての大学病院にやってきました。
9:30の予約。その日は元々13:00から仕事のオンラインセミナーを申し込み済み。
病院は待ち時間長いんだよなあ13:00のセミナー間に合うかなあと、
念のためノートPCをバッグに入れ、最悪病院近くのカフェにでも滑り込もうと考えて家を出ました。

………結果、待つこと2時間以上。
診察に呼ばれたのは11:00過ぎでした。予想はしてたとはいえ、病院の「予約時間」て本当に謎ですよね笑

①先生の診察
問診や触診をされました。甲状腺は声帯の神経とも近いそうで、「ちょっと鼻からカメラ入れますね」と喉付近までカメラを入れられる……
えっそれどんな検査するか調べたときにも出てこなかったやつ!!知らない!!とびびりながら、先生の言う通りに呼吸をして耐えました。
全然痛くはなかったです。(※ただし私は痛みに強いタイプ)
さらに、造影剤を使ったCT検査をしましょう、と検査の説明をされます。
えっ造影剤って何????エコーと細胞診みたいなのだけと思っていたけど!!!!とまたびびる……
この時点で、お財布の中身もちょっと心配に。

②CT検査
すぐにCT検査を受けられるのかと思いきや、腎臓の何かの数値が悪いとNGだそうで、CT検査の前に血液検査を受けることになりました。
血液検査の結果が1時間後くらいに出て、問題なければCT検査ということで、この時点で、CT検査が始まるのが12:00を過ぎることが確定。ああ……セミナーが……
先生の指示がないとできないのだとは思いますが、1時間待つなら最初に検査しておいてくれ……。

造影剤ってどういう仕組みか全然知らなかったのですが、点滴のようにして薬剤を入れる?みたいで、採血のときにそのままルートをとって、針とか刺さったまま1時間待機する展開になりました。
この病院には某有名カフェチェーン店が入っていたので、1時間あるならそこで暇つぶし……と思いましたが、検査までは水かお茶しか飲んじゃダメとのこと。食事もNG。お昼も食べられない。暇。
ひじの内側に針が刺さったままなので、腕も曲げられないまま1時間待機。トイレ行くのも一苦労。暇地獄でした。

約1時間後、血液検査に問題がなかったそうで、CT検査に呼ばれ、MRIみたいな機械での検査でした。でもMRIみたいにうるさくはないです。平和。
造影剤がどうやって入れられたとか、見えないし痛みとかもないし、全然わからなかったです。痛くないなら何でもいいです。

③先生の診察
その後、先生の再診察。CTの結果はすぐに連携されるようです。
素人が見ても左側の甲状腺が大きく膨らんでいて、気管を圧迫。気管が体の真ん中にないんですね。
そういえば、最近うつぶせになったり左下を見ようとすると息苦しいことがあったけど、まさかこれが原因か?と。色々なものが繋がった瞬間でした。
また、血液検査の結果、甲状腺の機能自体は影響がないことと、腫瘍マーカーの値がかなり異常値だと伝えられました。

先生からは、良性か悪性か調べるためにこれから細胞診をすることと、この大きさだと良性でも手術の選択肢があることを伝えられました。
えっまだ悪性かどうかも出ていないのに手術?と思いましたが、先生から下記の理由を聞いて納得しました。
・腫瘍が大きいので細胞診では何か所か採取するつもりだが、この大きさだと採取したところがたまたま良性だという可能性が否定できない
・このまま大きくなると、気管を更に圧迫するので呼吸のしにくさ等の危険性がある
・これ以上大きくなると、腫瘍は横ではなく下に広がるので、心臓の方向へ肥大していく。そうなってから手術になると、胸骨を切開したり、大きな血管のある付近の手術になるのでリスクが非常に大きい

正直、この日は検査だけかなと思っていたので、手術の話になるとは思わず衝撃でした。
せめてもの救いは、私は2年半前にヘルニアの手術とそれに伴う入院を経験していたので、手術が初めてではなかったことでしょうか。
初めてだったら頭が真っ白だったかもしれません。

良性か悪性かは未定な状態でしたが、少しでも判断材料があった方が良いと思い、手術についての話も詳しく聞いてみました。
入院日数とか、手術のリスク・後遺症とか、諸々。
先生は嫌な顔せず1つずつすべて丁寧に回答してくれました。
診療科によって手術曜日が決まっているそうで、入院曜日・手術曜日・入院日数・退院曜日なども教えてもらえたので、イメージしやすくありがたかったです。
もしこちらで時期を指定できるなら、これらのスケジュールがわかっていると仕事の調整もしやすいので。

また、リスクの話は、手術前にするような説明のレベルで伝えてくれました。
確かその時説明されたのは、
・首元に傷が残る
・声帯の神経の近くを触るので、数か月は声が出にくい・高い声が出にくいなどはよくある。最悪声が出なくなる。
・この病院ではそういう場合でも声帯の専門手術は可能。
・術後出血してしまったら再手術、場合によっては気管切開もある。
・半分の摘出なら基本的には大丈夫だが、甲状腺機能が低下していたら薬を飲み続けてもらうことになる。
あたりだったと思います。

大学病院てドラマのイメージからか高圧的な先生ばかりと思っていたので笑、とても親身になってくれる先生がいるのは嬉しい誤算でした。

④細胞診
ベッドに横になり、首が反るように枕を首の下に入れられます。
「採血の針と同じくらいのものを腫瘍の部分に刺して細胞を採取します、腫瘍が大きいので複数箇所刺します」とのことで、超怖かったです。
麻酔とかもなにもないそうで……
ジェルを塗られエコーで見ながら、あたりをつけて細胞を採取するんですが、「唾を飲んだり咳するの我慢してください」と。
緊張しているのに唾飲んじゃダメってきつくない?と思いながら、時が過ぎるのを待ちました。
正直、痛みは思っていたより全然なかったです。(※私は痛みに強いタイプです)鍼治療で痛めのツボのところに刺された感じくらい。ただ、数日間、筋肉痛のような、よくわからない違和感は残りました。

細胞診の結果が2週間後くらいに出るとのことで、2週間後の予約をとり、ようやくこの日のすべてが終了。
これらすべて終わって会計も終えた頃には、15:00近く。いやあ長かった。
ちなみに心配していたお会計は、2万円でお釣りがくるくらいでした。想定してたとはいえ高い……
クレカ使える病院だったのが助かりました。クレカのポイント貯まるし。

しかし、うちでは検査できないから紹介状出すね、から、いきなり手術の話が出てきて、もし2週間後に悪性と言われたらがんということ?と、急展開に自分だけではちょっと受け止めきれず。
15:00まで何も食べていなかったので空腹なはずなんですが、それも感じず。
病院を出てすぐに母親に電話しました。
このあたりの、誰にどこまで話したか、は別の記事にまとめようと思っていますので、そのときに。

自覚症状があって手術、なら話は違ったのかもしれませんが、何もなく普通に生活していて急に手術、というのはショックが大きいですね。
この日は金曜日だったんですが、翌日仕事を普通にするのは無理だと思ったので、翌日からが土日で安心したのを覚えています。

それと、偶然、この日の夜にドライヤーがショートし、使い物にならなくなったんです。
これだけのことでも不吉に感じてしまうような、心が不安定な2週間が幕を開けたのでした。

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