見出し画像

触れる。

週末、とある展覧会に行ってきた。

コロナから、美術館や展覧会など行けない人が多いだろう。
私も、一週間前に本当は行こうと思っていたが、行くことを止めた。
周りの目を気にして。

ただ、我慢したからだろうか、どうしても行きたくなった。
以前から気になり、購入も考えていた作品だったから。

その展覧会は、「nui project シャツとバッグ展

鹿児島にある、福祉施設のしょうぶ学園で働く障がい者の方のアート作品。

以前から知っていて、映画をみて、クラウドファンディングで応援もした。
多くの作品の中でも、HPでみたシャツは、一瞬で虜になった。

大好きだったギャルソン・シャツと同じ感覚を持った。
ギャルソンにも、トリコというブランドがある。

好きな、ステッチ使いやパッチワークなど、目を奪われた。
ただ、ネットでは購入できない。
鹿児島までは、遠くていけない。

だから、SNSで知ってから行くことを心待ちしていた。


実際のシャツの生地感も好きで、本当にギャルソン・シャツと近かった。
洗いのかかった風合いが、生きているように思えた。
デザインは左右非対称にもかかわらず、
  どこか調和のある素晴らしい作品だった。

残念だったのは、
  少しサイズが小さかったこと(レディースサイズが多かった)と、
    一番欲しいと思ったシャツは購入者が決まっていた。
一週間前に行けば、手にできたかもと少し残念に思った。

何周もその空間を回り、何回も作品に触れ続け、
  何かから解放されたような気になれた。
何とも言えない、不思議な感覚? 錯覚を感じた。

展覧会は昨日終わったけれど、行ってよかったと心から思う。


そういえば、映画を見終えた後もそんな感じだった。
この映画が、思索探究のきっかけにもなった。

( 無の探究の旅の前に )「ない」から「ある」へ


触れることで、いろいろな存在に気づけた。
今、いろいろなものに触れることが難しくなった。
だからこそ、触れることの、そしてそこに存在するものに
  意識を向けること、心触れることが必要だと思えた。

帰りに、同じ建物にある、
  大好きな志村ふくみさんのアトリエシムラに立ち寄った。

気持ちのいい一日だった。
こんな時代からこそ、アートに触れることが大切だと思う。

今朝、文章の表現が好きな酒井若菜さんのSNSを見て驚いた。
東京では、大大好きな向田邦子さんのイベントがあったらしい。
先週、NHK BSの番組で特集されていたのもそういうことだったのかと。


手に触れる、言葉に触れる、心に触れる、想いに触れる・・・。

好きなものに触れ、幾重にも重なり合った。
触れることで、感度が高まった。
そして気づくと、口元が緩んでいた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?