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受験生の親のNG行為


◆受験生の親にできること

NG行為の前に、受験生の親ができることとはなにか、ズバリ言いましょう。

それは「経済的支援」です!

簡単に言えば、お金。
なぜなら受験生が唯一、どれだけ頑張っても自力ではできないであろうことだから。何を差し置いてもこれだけは親の絶対的務めであることに、古今東西変わりはないのです。

受験時には多かれ少なかれお金がかかります。

・参考書、問題集などの学習資材
・塾、予備校、家庭教師代
・受験料、入学金

するとこんな思いが湧いてきませんか。
「こんなにお金をかけて、もし失敗したら無駄じゃないか?」
決して高くはない投資に一瞬怯みそうになるものの、子どもの将来のためとがんばって資金を捻出する一年になるわけですが・・・

揺れ動くのは、受験生以上に親の心の方だったりします。

だからこそついついイライラっとやっちゃうんですよね、NG行為!

◆これだけはやっちゃダメ!

「勉強しなさい」の連射

もう幾度も幾度もこれを言っちゃいけないと言われてきたはずですが、ついつい無意識に連射してますね。

そして後で悔やんでます。

そもそも最前線で戦っているのは子どもです。最前線の兵隊に命令できるのは、戦略を共有している上官のみ。果たして親御さんは受験戦略を子どもと共有しているのでしょうか?

面白いことに、親子二人三脚でともに歩んでいるご家庭では、この命令は出てきません。なぜなら二人で前を向いて戦っているからです。戦ってる仲間に「戦え!」とは言いませんね。しかし、敵前で動けなくなったらきっとこう叫ぶでしょう。
「大丈夫だ!自分がついてる!あともう少し!」
ってね。ここに込められた「戦え!」の気持ちは激励です。
命令ではありません。
苦難を共有している仲間からかけられる言葉は、グッと刺さります。

命令ではなく激励してあげられるように、受験の苦しさや苦手なことに取り組む心構えを共有してください。

どうしたら共有できるか?

そうですね、例えば親御さんもなにか勉強してみませんか?(^^)
 

「〇〇さんはやってるよ」という比較

これももう聞き飽きて耳を塞ぎたくなるでしょう。
しかし比較自体が悪いということではありません。受験とはそれそのものが他者との比較によって合否が決まるものです。どう足掻いても比較から逃げることはできない世界ですね。

ではどんな比較がNGなのかというと、「条件の異なる比較」です。

例えば、平均点50点の子どもに対し、「いつも80点取ってる〇〇くんは・・・」と成績上位者を引き合いに出して比較してしまうことってありませんか?

しかしよく考えてください。50点しか取れない子と80点以上確実な子では、持っている基礎学力が違いすぎます。経験値のある大人からすれば「単なる勉強不足」の一言でしょうが、当の本人には雲泥の差なのです。
私が今まで見てきた中で、勉強をする能力のない子はほとんどいません。それより親の掲げる理想や期待から逃げようとしている子どもの方がはるかに多いのが事実です。

今の学力をベースに、これからどういうプロセスで学力アップを図るか。考えることはそれだけなのです。優秀者を参考にして考えるっていうなら分かりますが、引き合いに出していらぬプレッシャーをかけられる子どもはいい迷惑でしょう。これもまた前述と同じく、戦略の共有ができていない親子なのです。

子どもを煽っているようで、実は意欲を削り落としている。
自分はそんなことないと思い込まずに、一度振り返ってみるのはいかがでしょうか。

◆心の踊り場となりましょう

話を最初に戻しましょう。
冒頭で「親にできることは経済支援」だとお話しましたが、実はこれこそが子どもの学習意欲の元手なのです。

実はお金だけが経済的支援ではありません。
受験期にもなれば多くのお子さんが塾に通ったり、学校で補習を受けたり、時には模擬試験を受けに遠出をしたりしますね。子どもの勉強する場所が、家の中だけでなく、社会へと移行していく時期です。

そんな子供たちがさまざまな不安を抱えて家に帰ってくることもあります。
複雑に入り組んだ気持ちを一度全部ほどいて、リセットできる場所。
 
それこそが自宅、すなわち家庭学習の場なのです。
 
そこには快適な空気、美味しいご飯、整理整頓された部屋があり、心からリラックスできる家族があるのです。毎朝のお弁当だってそんな場所で作られた愛情の塊です。

冷えてひび割れた心をふんわり包み込むような「心の踊り場」を維持することこそが、本来の経済的支援ではないでしょうか。


名学館 庄内通校 おや塾オンライン
家庭学習問題研究会(いえもん)
塾長 白藤 和成
TEL 052(521)5519

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【名学館 庄内通校とは】

名古屋市西区の大学受験・高校受験専門 個別指導塾 名学館 庄内通校の塾長、白藤和成です。2005年9月に開校以来現在まで600名を超える若者たちと学習に励み、保護者の方からの学習・子育て相談を数えきれないくらい経験してきました。
そこから私が学んできた様々なノウハウ、知識などを皆様に還元できればと思っています。



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