タダヨシユキ@design thinking

クリエイティブディレクター。iFデザイン賞やRedDotDesign賞を含む35以上の…

タダヨシユキ@design thinking

クリエイティブディレクター。iFデザイン賞やRedDotDesign賞を含む35以上の受賞歴。ディレクションやデザイン開発を担当し、デザインに関する執筆活動も行います。またイタリアやドイツなどの海外渡航などで得た情報発信を行っています。現在は住設建材メーカーに所属。

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最近の記事

絵画(デザイン)の能力:多面的なスキルの重要性

絵画やデザインの能力は、単なる絵を描くこと以上のものです。それは多面的なスキルや能力の組み合わせであり、以下の要素が含まれます。 アイデアの生成能力は、アイデアの質と量の両方を生み出すことができる能力を指します。クリエイティブな仕事では、新しいアイデアを継続的に生み出すことが求められます。 オリジナリティーは、感覚や研究によって独自性を打ち出す能力です。デザインにおいては、他とは異なる独自の視点やアプローチが重要です。 形状ストックとは、多くの形を覚えている能力を指しま

    • 未来への一歩: 行動する力で未来の自分を見つけろ

      息子よ、 君が18歳になった今日、未来へのステップを踏み出す大事な時期だ。君の夢や目標は何か、それを追い求めるために何をすべきか、一緒に考えてみよう。人生は短いものだが、その短い時間をどう過ごすかが重要だ。 君には素晴らしい可能性と才能がある。まずは自分自身を知り、何が君を本当に幸せにするのかを見つけ出そう。夢を見つけることは簡単ではないが、君の好奇心を追求し、新しいことに挑戦することで見つかることもあるだろう。 「何になりたいか」という問いに真剣に向き合い、夢を見つけ

      • ロングライフデザイン:持続可能な価値の追求

        デザインには一体、何が正しいのでしょうか?プロのデザイナーが作ったものだけが「デザイン」と言えるのでしょうか?この問いに答えるのは容易ではありません。私は、デザインは単に美しさや専門家の手によるものに限らず、日常的に使用されている品物の中にも見出すことができると考えます。 時が経つほどに証明される品々こそが、真のデザインの典範であると私は信じています。それらは、使い続けることで価値を発揮し、私たちの生活に欠かせない存在となっています。このような品々は、あるがままの姿で、これ

        • 絵の技術と成功についての考察

          絵に対する一般的な見解は、「うまい」「へた」という言葉で表されがちですが、その背後には多くの意味があります。この記事では、絵の技術と成功についての考察をしてみたいと思います。 まず、絵がへただと言われた場合、そのフィードバックをどう受け止めるかが重要です。クリエイターの先輩や上司からの指摘を素直に受け入れ、成長のためのヒントと捉えることが肝心です。なぜなら、もし私がクライアントの立場だったら、絵の技術に自信のない人に大金を払って、仕事を依頼することはたぶんないでしょう。だか

        絵画(デザイン)の能力:多面的なスキルの重要性

        マガジン

        • タダヨシユキ「デザインと日本」
          7本
        • タダヨシユキ「デザイン技術と感性の考察」
          27本
        • タダヨシユキ「ミラノサローネレポート」
          8本
        • タダヨシユキ「デザインビジネス」
          30本
        • タダヨシユキ「ミュージックマガジン」
          15本
        • 建材のネット販売「サンワカンパニー」に関する考察
          7本

        記事

          モノを作るとき、ストーリーが欠かせない理由

          モノを作るとき、単に形や機能だけでなく、その背後にストーリーを持つことがますます重要視されています。なぜなら、ストーリー性のある商品開発は多くの利点をもたらすからです。 まず、ストーリー性のある商品は、目的意識が明確になっています。何を作り、誰に向けて作るのか、その背景に物語があることで、商品開発の方向性がより明確になります。これによって、ユーザーが求めるものや商品の価値がより明確になります。 また、ストーリー性があると、ターゲット層を絞り込むことができます。特定の物語や

          モノを作るとき、ストーリーが欠かせない理由

          手を動かさないデザイナー - クリエイティビティの源を求めて

          クリエイティビティを発揮するためには、手を動かすことが不可欠です。しかし、多くのデザイナーやクリエイターは、頭の中で考えることに集中しすぎ、実際に手を動かさない傾向にあります。この現象について考えてみましょう。 最短でクリエイターに近づきたいのであれば、頭よりも先に手を動かすことが必要です。何度も考えてはみるものの、アイデアを形にすることなく、机の上で悩んだり、ネットで調べ物をするだけでは、新しいものは生まれません。実際に手を動かして、アイデアを形にすることが重要なのです。

          手を動かさないデザイナー - クリエイティビティの源を求めて

          デザインを言葉で説明しない。

          デザインの本質と感動の力 デザインの真髄は、その観察から始まります。優れたデザインは、言葉を使わずとも人々を感動させる力を持っています。この種のデザインやプロダクトは、見る者の心に直接語りかけ、深い印象を残します。消費者が製品に惚れ込むことができれば、その製品の小さな欠点は重要ではなくなることがあります。 共感と幸福感の創出 このような製品は「これしかない」と感じさせるほどの魅力を持っており、それによって消費者だけでなく販売者も共感し合い、全員が幸せな関係を築くことがで

          デザインを言葉で説明しない。

          反抗のエッジ:リザードという名のパンクアイコン

          New Kids In The City (リザード) 子どもたちが遊んでいる 裏通りの陽だまりで きらめく風に吹かれながら 子どもたちが駆けていく そして未来が呼んでいる お前の未来が呼んでいる 子どもたちは空を見上げて 来るべき時を待っている New kids In the city Good bye old World Bonsoir 子どもたちが遊んでいる 裏通りの陽だまりで きらめく風に吹かれながら 子どもたちが駆けていく 新しい子どもたちが生まれ 新

          反抗のエッジ:リザードという名のパンクアイコン

          EuroCucina 2024: 未来を展望する

          EuroCucina / FTK、Technology For the Kitchenは、キッチンと食品関連の業界における最先端の展示会であり、その舞台裏には環境、経済、社会的責任が貫かれています。この隔年のイベントは、インスタレーション、セットデザイン、プロジェクト、トーク、そしてテイスティング体験を通じて、新たなアイデアや革新的なテクノロジーが紹介され、キッチンと生活の未来についての洞察を提供しています。 EuroCucina 2024では、人工知能、生態系、神経科学な

          EuroCucina 2024: 未来を展望する

          アルコバ2024:ミラノデザインウィークの新たな軌跡

          ミラノデザインウィーク、それは世界中のデザイン愛好家や業界関係者が一堂に会し、革新的なアイデアやプロジェクトを発表する場であり、その中でもアルコバは注目すべき存在です。アルコバは、暮らしとものづくりの未来を研究するプラットフォームとして、デザイナー、企業、機関、研究者たちが集う場所です。その魅力と影響力はますます高まり、今年のアルコバ2024は、新たな軌跡を切り拓くことでしょう。 アルコバの起源と進化 アルコバは、Valentina CiuffiとJoseph Grima

          アルコバ2024:ミラノデザインウィークの新たな軌跡

          milanosalone2024:まもなく開催!サローネの新しい展示レイアウト

          第62回のミラノサローネは4月16日から21日までロー・フィエラミラノで開催されます。今年の目標は、美と上質さを世界的に示すだけでなく、新しい革新的なアプローチを採用して進化を促進することです。神経科学の知見を活用し、人間中心のデザイン哲学を尊重しながら、エウロクチーナと国際バスルーム見本市のレイアウトとルートを最適化しました。これにより、来場者の体験が向上し、豊かで多岐にわたる文化的な提案が展示されます。また、人工知能を活用したコミュニケーションキャンペーンが登場し、ミラノ

          milanosalone2024:まもなく開催!サローネの新しい展示レイアウト

          milanosalone2024:SaloneSatellite25周年

          サローネサテリテは、600人の若き才能と22のデザイン学校と共に、25回目の開催を迎えます。今年は「Connecting Design since 1998(1998年からデザインを繋ぐ)」をテーマに掲げ、これまでに14,000人以上の新進デザイナーを世に送り出し、世界中の文化やプロジェクトの間に実りある関係を築いてきたことを祝います。 この節目を記念して、トリエンナーレで開催される展覧会では、ベッペ・フィネッシが企画し、リカルド・ベッロ・ディアスが設営した展示が行われます

          milanosalone2024:SaloneSatellite25周年

          意外な発想を持たないとあなたの価値は出ない----迷ったら、危険な道に賭けるんだ

          これは、芸術家である「岡本太郎」が、『自分の中に毒を持て』という著書の第一章の中のタイトル文です。 岡本太郎は常に斬新なアイデアや挑戦的な発想で知られています。彼の作品や言葉は、従来の概念や価値観に挑戦し、新しい視点を提供しています。彼の「意外な発想を持たないとあなたの価値は出ない」という言葉は、そのまま彼の芸術的哲学を体現しています。この言葉は、私たちに、既存の考え方にとらわれず、常に新しい視点を求めることの重要性を教えてくれます。 人は普段、安定や予測可能性を好みます

          意外な発想を持たないとあなたの価値は出ない----迷ったら、危険な道に賭けるんだ

          選択のパラドックスとミニマリズム:サンワカンパニーのパラドックス

          選択のパラドックスの本質 近年の心理学研究から、選択肢が多いほど不幸になりやすいという「選択のパラドックス」が浮き彫りになっています。このパラドックスは、選択の自由が増えれば増えるほど、我々が選択に不安を感じ、後悔や満足度の低下をもたらすことを指摘しています。一方で、選択肢が少ない時代には、期待が低かったため選んだものに対する満足度が高かったというジレンマも存在します。 ミニマリズムの提唱 このような状況下で、ミニマリズムは新たな価値を提供しています。過剰な選択肢や消費

          選択のパラドックスとミニマリズム:サンワカンパニーのパラドックス

          シンセサイザーを使ったドローンサウンドの魅力

          シンセサイザーは、その多様な機能と柔軟性から、様々な音楽ジャンルで重要な役割を果たしてきました。特に、シンセサイザーを使ったドローンサウンドは、その特異な響きとエモーショナルな表現力で、多くのアーティストやリスナーを魅了してきました。今回は、シンセサイザーを使用して生み出されるドローンサウンドの魅力に焦点を当て、その代表的な機器と音楽について紹介します。 ドローンサウンドの特徴ドローンサウンドは、持続的な音色やフィードバック、ループ、ノイズなどの要素を組み合わせて構築される

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          感受性と感性がビジネスに与える影響:デザイン経営の重要性

          近年、経済産業省が2018年にデザイン経営宣言をしたことからも明らかなように、デザインの重要性がますます認識されるようになっています。しかし、デザインだけでなく、感受性と感性もビジネスにおいて重要な役割を果たしています。それらを活かすことで、企業は顧客満足度の向上や競争力の強化、イノベーションの促進など様々な利点を享受することができます。以下では、感受性と感性が現代のビジネスに与える影響について詳しく探ってみましょう。 1. 顧客中心のアプローチ: 感受性と感性を理解し、そ

          感受性と感性がビジネスに与える影響:デザイン経営の重要性