都市部が近くなり、日本が少し狭くなる。鉄道系YouTuberが言っていてなんとなく腑に落ちた。私はまだまだ日本の半分も見ていないと思うが、確かに心理的距離は短縮されつつある。便利になるとはこういうことだ。
　先週は北陸新幹線延伸開業に立ち会い、今週は北大阪急行の延伸開業に立ち会った。鉄道オタクにとってはめでたい月になったことは言うまでもない。

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　得意先の人が突然退職した。定年まではあと10年以上あったはずだがどうしたのだろうと思い、後任の人に尋ねてみた。
　聞くとどうやら、前々から島に移住したいと言っていたそうだ。場所は深く聞いていないが、南の方だと言っていた。
　何事も肝要なのはタイミングだ。会社員ならばこういうプランは基本的に定年後とか早期退職などを機に実行するものだが、その人は50手前くらいで旅立った。聞くと、運良く"ツテ"ができてなおかつ家も確保できたとのことで、これを逃すともうないかもしれない、となってそのまま踏み切ったそうだ。
　会社員という一応安定している立場を捨てて、半自給自足のような生活をするらしい。そんなに仕事がつらかったのか、何度かしか会っていないが、思い返してみれば少しやつれていたような、鬼気迫る感じだったような気がしないこともない。それは考えすぎか。人間にはいろいろある。
　とにかく、やりたいことに年齢も制限もない、改めてそう思わせてくれる出来事だった。そういう意味では、日本って思ったより狭いのかもしれない。

　名前も場所も知らないどこかの南の島、朝日が射す港の風景が、なんとなく私にも見えた気がした。