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2月15日

「2月が早すぎる」と、皆が口々に言っている。早すぎる、って探偵じゃないんだから。そして例に漏れず私もそう思っている。ついこの前、2月が始まる、という趣旨の日記を書いたはずなのに気がつけばもう2月は復路に差し掛かっているのだ。山の神もビックリ。「2月は逃げる」などと古い言葉があるけど、果たして逃げているのは本当に季節の方なのか?

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甘いものが欲しくなる。バレンタインだから、とかそういうのではなくて、日々に追われているから。ちょっとした休憩時間、どんなときも甘味摂取に誘われればホイホイとついて行ってしまう。帰り道に襲われるほんの僅かな誘惑に打ち勝つことも出来ず、気がついたら寒空の下で、軒下で。なんかアレだね、チョコとかケーキとかが台頭しだすと、冬がはじまるよって感じがする。風物詩というか季節物というのかね。

お腹が空く、眠くなる、という当たり前の事象は生きている証拠なのだと改めて感じることが多くなった。最近はどうも色々と破綻気味の生活を送っているので、衣食住のバランスが崩壊しかけているが、そこだけはなんとか手を抜かずに日々を送りたいと決めた私は強い。コロナだのインフルだのが流行する今日に体調を崩さずにいられているのは、やはり当たり前のことを当たり前にしているからなのではないかと思うのだ。

飯を食うということは肉体精神ともに良いことでしかない。余談だが私は目の前の食事に集中するタイプなので、食べるのがかなり早い。まるで空腹の蜘蛛のように...。これが言いたかっただけの文脈だということは承知だ。

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それはさておき、2月っていう季節、何か特別感みたいなものを感じるのは私だけか?
閏年の割を食う2月は、例年日数が少なく、とりわけ月日が経つのが早い。また、卒業や就職や何かと転機の多い3月の前哨戦ということもあって、嵐の前の静けさというか、ソワソワとして落ち着かない季節。一般的に冬休みと春休みに挟まれていることで、つかの間の稼働というか半分休みみたいな時間というか、不思議な期間だ。1つ次のステージへ行く、またひとつ大人になる、2月はそんな成長を実感させられる季節でもあるのかも。

そういえば暖冬らしい。南極でも20℃オーバーを記録したとかなんとか。確かに、もっと昔の...小学生の頃の冬は本当に寒かった気がする。思い出補正とかもあるのかな、でも歳をとって寒さに滅法弱くなったはずなのだが、そのことを差し引いても今年の冬は暖かい。ほとんどジャンパーや分厚めの防寒具を着ていない。
冬は好きだ。少なくとも夏よりかは。汗臭い匂いや汗臭いストーリーの作品、そもそも汗が嫌いな日陰の人間なので。あと冬は服のバリエーションが豊富に選べるから好き。
冬の会話の導入が「寒い」「疲れた」しかないあたり、自分のボキャブラリーの貧弱さを感じる。もう寒いなんて言わないよ絶対に。あ、なんかドラマとかで大人が「冷えるね」の一言から会話を始める場面をよく見かけるが、考えてみれば「冷えるね」から会話を始めたことないな。まだ大人じゃないから?

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NEWSの名曲「weeeek」の一節、『オトナになるってどういうこと?外面良くして35を過ぎた頃オレたちどんな顔?カッコイイ大人になれてるの?』って歌詞が最近ずっと気になってる。35とは言ってるけど、22でもそれは変わらない気がするんだよな。
学生最後の2月、社会人=大人、だとしたら本当の大人になるための最後の季節だったのかも。2月後半、駆け抜けて、青春。

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