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ハンドル、不意に思い出したこと

運転、だいぶ手慣れてきた。

学生の頃に取った免許は、腐れることなく活躍している。

取りたての頃は、帰省や母親が私のもとを訪れたときに母親の車を運転するだけでほぼペーパードライバーだった。運転するたびにドキドキして、助手席の母親が口煩く注意してきた。卒業旅行の時は友人と順番で運転して、友達の命を預かっていることに大変緊張したことを覚えている。

会社に入って、こんなに結構な頻度で運転することになるとは思っていなかった。

提出した書類に不備があれば取引先まで出向き、営業に頼まれれば車を飛ばす。

最初の頃は1人で車に乗るのも緊張して、ガチガチになっていた。

ある日他部署の先輩が、「俺もペーパードライバーだったけど、毎日審査で車乗るからもう慣れたよ。だから大丈夫。」と励ましてくれた。

そんな1年目を終えて、今では緊張することもなく淡々と、いやむしろ1人の時間を楽しむために車の鍵を手に取り外へ出る。

今日も、取引先へ書類を提出しに行った。スイスイとハンドルを動かし、取引先をめぐる。

クネクネとしたカーブを制限速度20キロ程、同じように書類を提出しようとする人が道路に飛び出ないかを注意しながら進む。

その時、「あ、この速度、教習所(場内)で怖がってた時と同じ速度だなあ」と思った。と、同時に私が通っていた教習所の最初のカーブの記憶と景色が重なった。

曲がるたびに止まりそうなくらい減速していたこと、ハンドルさばきも固かった。今の運転と比べるととても感慨深くなった。

運転歴が長くなれば慣れも出てきて、気が大きくなったり自分のことを過信してしまうけど、今日不意に重なった記憶と景色のおかげで初心に戻れた気がした。

先日免許の更新もしたし。

安全運転。目指せゴールド免許。

(Photo by 30000yen_woman、Thanks!)

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