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私の形作ったもの 第三弾 鋼の錬金術師


はじめに

 前回の僕ヤバはどうでしたか?原作のネタバレが出来ない制約がもどかしかったですね。ちゃんと原作編の話もアニメ二期終了後に開催します。
 今回はるろうに剣心にしようとも、思いましたが、色々考えた結果、ハガレンにしようと思いました。こっちの方が心に突き刺さる物が多かったので。
 こちらは終了して、時間が経っているので、ネタバレ全開でお願いします。
 それでは、最後まで宜しくお願いします。

第三回 鋼の錬金術師

きっかけ

 2004年版のアニメ一期(名義上この呼び方で)をリアルタイムで見たのが、きっかけでした。
 当時のアニメは今と違って、規制が無く、闇深い物がじゃんじゃん放送していた混沌の時代だったと思います。
 深夜でもおかしくない位、アングラでグロテスクな内容には当時、凄い衝撃を受けました。何より、一年と長い時間を掛けての放送で、作品の世界観や嘘偽りが無いあの面白さに引き込まれていきました。
 全話視聴した後、とんでもない終わり方で終わり、当時、原作は終わって無かったとはいえ、性癖が歪められるような内容でした。
 その後の劇場版も観に行き、それまで見ていたアニメとは一線を画す作風と世界観、そして、こういう終わり方もあるんだと知った作品でした。

 ここまで、一期を猛プッシュしてはいますが、個人的の原作準拠のFULLMETAL ALCHEMISTの方が僕個人としては、好きなんだよねぇ。
 一期は人生初のビターエンドなんですけど、色んな考察やあれやこれを聴いて、嫌になってしまいました。好きなことには、変わりないんですけど、ちょっと受け入れられない所も大きいのが、実情です。
 嫌いって、わけでは無いし、好きな面も沢山あるけれど、正直言って、原作の全ての理由に対する伏線回収の上手さとキャラクターそれぞれのカッコよさ、名言の数々の素晴らしさには、一生かけても、勝てないんじゃないかな?と思ってる次第です。
 今回は原作準拠の方を深堀して行こうと思います。
 しかし、それだとあれなので、一期の好きな所を少しだけ、紹介します。

第一章 2003年版 鋼の錬金術師の注目ポイント

 

第一節 主題歌が神曲揃い

 最初のオープニングであるポルノグラフィティのメリッサにハートを撃ち抜かれ、以降、全部の楽曲が好きで好きで、仕方ない位、好きでした。
 中でも、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのリライト程、衝撃を受けたアニソンはその当時では無かったと思います。
 何度聴いても、あの頃を思い出し、アツくなれる最強のアニソンだと思ってます!
 オープニング映像も好きで、此処から物語が始まっていくのかと胸が高鳴るような思いに駆られるので、何度見ても、楽しめるハガレンは最高です。
 勿論、FA(FULLMETAL ALCHEMISTの略称、以降はこれで)も神曲揃いなのですが、個人的にはこっちが好きかもしれねぇ。

第二節 ダークな世界観

 鋼の錬金術師はダークファンタジーなのですが、一期の方が陰鬱な感じが強くて、ダークファンタジーと言われたら、FAより優れてると思います。
 逆に原作の少ない情報から、これだけのシナリオを作れるのは、凄いんですけど、その所為で原作者の荒川先生の逆鱗に触れたのが、頂けないかな?という話はあるんですけども。
 FAは夕方に見られるんですけど、この一期は夕方キツイです。沢山死ぬし、グロテスクな場面や性行為を匂わせる内容、ホーエンハイムさんが空気だったり、ハードな展開のオンパレードなんだよね。
 個人的に妙にエロい展開があの時代の自由さを体現してたって、言うか。

第三節 まさかのビターエンド

 当時、視聴していた頃はどんな作品も、いい感じに終わる。そう思って、生きていました。しかし、ハガレンは違いました
 まさかの主人公エドワードが、真理の扉の向こう側に行って、弟アルフォンスを救い、自らは二度と現実の世界には帰れないという終わり方がどうしたらいいのか、よく分かりませんでした。
 その後のシャンバラを征く者でも、結果としては、エドワードは元の世界には戻らず、弟と共に並行世界で生きるという終わり方には、納得できなかったような気がしてました。

 今になって、考えると結果ありきのハッピーエンドよりも、主観で見るとこれが彼等のハッピーエンドであり、それを押し付け、自分のエゴで歪めて、自分の都合に遭わないからと否定するのは、とても、ナンセンスなことなんだという考えに至り、凄く好きになりました。
 結構、この見る人によって、賛否両論がありつつも、迎えるべくして、迎えるこのビターエンドな作品は僕の中で好きなジャンルになりました。

シャンバラは本当に名作なので、一度は目を通して欲しいですね。

第四節 それでも、僕は・・・

 具体的にまとめるとこんな感じになります。一期を見るまでは、これを超えるなんて、無理とは流石に考えてませんでしたが、そんな気持ちが無かったとは言いません。
 そもそも、原作も読んでたし、リンが出てこないのは、寂しかったので、ちゃんとやって欲しいなとは思ってました。

 だからこそ、FAが始まり、見れば見る程、一期が霞むという表現は良くないんですけど、余りに重厚なまでの人間ドラマや提示される数々の謎、一期以上の名言の数々や激戦だったり、繰り返しになりますが、見事なまでの伏線回収に撃ち抜かれ、FAは神派に鞍替えしてしまいました。
 一期を擁護するなら、原作未完で情報も少ない中、これだけのぶっ飛んだシナリオを作った当時のスタッフさんには、頭が上がりませんが、そう分かっていても、ハガレンという作品を生み出した荒川先生の凄さを思うとやっぱり、半端ないの一言に尽きます。
 名作なのは、間違いないんですけど、現状9対1でFAが好きなんだよねぇ。

 そういうことで、一期の解説はここまで。次からは、FAについて、お藩士します。

第二章 鋼の錬金術師FAについてのレポート 

あらすじ

 こことは別の世界。錬金術と言う魔法のような技術が発展した世界。
 母親を失った2人の兄弟は、彼女を蘇生すべく、錬金術の禁忌である人体錬成を行います。しかし、失敗してしまい、兄・エドワードと弟のアルフォンスを対価として、消えてしまいます。
 弟を蘇らせる為に、エドワードは、再び人体錬成を行い、自らの腕を対価にして、弟を鎧に定着させることに。

 エドワードは、弟を人間に戻す為、軍の犬である国家錬金術師となり、様々な冒険をしていくことになります。
 しかし、その先にあったのは、非情な現実、悲しき別れ、彼等の住むアメストリスを巻き込む一大事へと発展していきます。

 多くの苦難困難を乗り越え、成長していくエドワードとアルフォンスの姿が、全巻通して、胸に来る物があります。
 最初は子供だった彼等が、どんどん大人になっていくのが、丁寧に描かれているので、全巻簡単に読んでしまう終生に残る名作となっています。

第一節 容赦のない展開

 最初から、ハードなんですよね。原作の一話では、まだそのことには触れられていません。彼等が、国家錬金術師として、活躍する所から始まります。
 それから、明らかになっていく兄弟の過去、トラウマレベルのありありとした世界観、多くの絶望が少年たちを大人にしていきます。
 この嘘が無くて、奇跡が無い世界観こそ、この作品の面白い所だと思っています。今これを夕方にやってたら、大炎上間違いなしかもしれません。
 夕方で一期に比べたら、全然マイルドになっていますが、それにしたって、内容は結構、重いことには変わり在りません。
 鬼滅の刃もそうですが、健全であることが絶対正しいわけではありません。清潔であれば、絶対に病気に罹らないわけでも無いように、真実をちゃんと見せることは大事なことだと思います。
 その中でしか、得られない要素も沢山あると思うんで、ハガレンと言う作品は、教育に良い為になる作品だと思ってます(個人の感想です)

 一番忘れられないのは、エドワードとアルフォンスが、人体錬成をする場面以上に、しんどかったのは、ショウ・タッカーの一件でしょうか。
 二巻にして、これをぶっ込んでくるのは、結構な覚悟を感じるというか、僕自身、中々のトラウマシーンとなっております。

 ショウ・タッカーは、自分の出世のために守るべき家族を実験台にして、成果を挙げようとしたとんでもない外道キャラです。
 これはもう、ショックが大きかったですね。彼も国家錬金術師だったのですが、自らの試験をパスするためだけに、其処までやってしまう業の深さを感じる場面となりました。
 ニーナが余りにも、悲しい末路を歩んだことに対して、思い出しただけでも、辛くて悲しくて、何でこんなことをしてしまうのか?と思うと泣きそうになってしまいます。
 これが主人公達が進もうとする道のあり得たかもしれない世界と思うと彼の役割は、反面教師の意味合いが強かったかもしれません。

 この一件は、エドワードとアルフォンスの2人にとって、大きな転換点となっていて、彼等の人生に大きな影を落とす出来事となっています。

 それだけではなく、様々な危機が彼等に襲い掛かり、本当に元に戻ることが正しいことなのか?と苦悩していく様が余りにも、リアルで結構、メンタルやられてしまいます。
 もう一つのトラウマは後で書こうと思います。
 しかし、それを乗り越え、人間として、成長し、大人になっていく様をしっかりと描き切り、観ているこっちも心持っていかれるようなこの作品が大好きで仕方ありません。

第二節 緻密な設定と伏線の数々

 錬金術というワードを初めて知ったのは、紛れもなく、ハガレンでした。
 この作品の錬金術は、正に魔法の力。エドワードや、アルフォンスは合掌するだけで、その力を発揮出来ますが、勘違いしてはいけないのは、皆がその力を使えるわけじゃあないということ。
 この作品のテーマとも言える等価交換。何の代償も無く、何の対価を得ることは出来ない。何かを失うことでしか、人は力を得ることが出来ないというこの作品の根幹を上手く表現しています。
 実際は錬成陣を書き込み、力を発揮するのが、主流。皆、簡単そうに使っていますが、それなりの知識や経験が無いと失敗するため、一般人でこれを習得するのは、難しい技術となっています。

 個人的にハガレンの最高の伏線回収と言えば、約束の日周りでしょうか。
 エドワードの父親であるヴァン・ホーエンハイムがどうして、家族を置いて、家を出てしまった経緯やロイ・マスタング大佐の復讐劇、スカーの兄が気づいたこの国の真実、その真実を覆すカウンターと終わりにかけての回収率が尋常では無かったことが、ハガレンという作品が未だに愛され続ける本当の理由だと思っています。
 ここまで、綺麗に回収出来て、綺麗に終わった作品は、個人的にハガレン位なもんだと思っています。
 
 個人的お気に入りは、エドワードの身長が伸びない訳と人体錬成の謎、そして、対価に対する答えでしょうか。
 弟のアルフォンスを元の人間に戻す為の場面は、涙が止まりませんでした。それぞれが、エドワードの為に力を尽くそうとしたり、家族を捨ててしまったホーエンハイムが、自分を犠牲にしようとする場面でのクソ親父は、今思い出しても、目頭が熱くなります。

 それぞれの思いが交錯し、それぞれが命を賭けた先に迎えるエンディングはもう、涙なしでは見られない位、素敵で当時発売されていたガンガンは今でも、ウチに残っていて、僕の大切な一冊となっています。
 実は緩い所もあったと言われるハガレンですが、これ程の人間ドラマ、緻密な設定、動き回る登場人物、明かされていく謎と色んな要素が詰まっていても、ちゃんと一つの答えになって、多くの人々を動かす凄まじい力を持つハガレンは、正に名作の中の名作です。

 因みにハガレンとしての旅はエドワードが、ウインリィにプロポーズ(ここの言葉も上手くて、こんな綺麗な言葉でまとめられるハガレン強い)して、新たな旅に出る所で終わるのですが、これの続きやって欲しいという輩が居ましたね。本当に無粋。
 最近は、2とか、続編とかもありますけど、こんなに綺麗に終わって、これ以上の展開は、蛇足でしかないんで、もう見たくないですわ。

 個人的にギャグがキレッキレな所も本作の魅力です。

第三節 最高にカッコいい登場人物と生き様


鋼の錬金術師展で購入したあの名場面。これはもう、終生に語られる名場面。

 個人的最推しキャラは、ロイ・マスタング大佐です。あの指パッチンや、彼の生き様が好きで好きで仕方ないです。
 エドワード達を国家錬金術師に導いた人であり、その名の通り、彼等の住む国の軍人でもあります。出世欲が強く、本気で国を変えたいと思う熱い精神を持っています。
 女好きキャラのイメージもありますが、それは実際の彼ではなく、対外的に見せているキャラだそうな。軍の制服をミニスカにしようとした4コマもあったけど。

 実際は情に厚く、仲間思いで困っている人を見捨てられない面や、とんでもない位、策士の一面を持っており、ただの食えない軍人ではない様々なギャップを見せる所が好きな要素の一つです。
 
 最大の魅力はやっぱり、彼の二つ名こと、焔の錬金術師と呼ばれる作中最強戦力に相応しい程の火力と知識で攻める発火布でしょうか。
 これにより、イシュヴァールの内戦や、様々な場所で成果を挙げて来た最強キャラの一人となっていて、彼のバトルシーンは必見です。
 特に敵側のホムンクルス・ラストとの一戦は、ハガレンの中では一番好きな戦いとなっています。とにかく、壮絶で、ヤバい戦いになっていました。

 まぁ、雨の日は完全に無能なんで、そこがまた笑える。

 その他にも、彼の部下であり、焔の錬金術の師匠の娘でもあったリザ・ホークアイ中尉も大好きです。この2人の信頼関係や、やり取り、男女を超えた絆で結ばれているからこそと様々な場面が凄く愛おしいです。
 男女は出会うと絶対に付き合わないといけない呪いがあるけれど、そういうのが無いのが、ハガレンの好きな所でもあります(そうじゃないのが、嫌いというわけじゃないので、悪しからず。ただ、世の中、そういう作品が余りにも、多すぎて)。
 鷹の目と呼ばれる程の狙撃スキルの高さや、副官として、これまでにない位の優秀さを見せたり、時折、男より男らしい場面が多くて、スキです。ちゃんと女性らしさのある場面も好きなんですけど。

 大佐のことを語る上で、一番欠かせないキャラと言えば、マース・ヒューズさんでしょうか。
 大佐の一番信頼していた存在で、理解者であり、最後まで生きていて欲しかったキャラではありますね。 
 彼が死んだことで、物語が大きく動き始めるのですが、それが4巻という序盤でのリタイアが、本当にトラウマで、結構引いた記憶がありますね。 ヒューズさんは、大佐だけでなく、エドワードやアルフォンス、ウインリィに至るまで、色んな人達に影響を与える素敵な人で、優しくも多くの人々を受け入れてくれるいい人だったのに・・・。 
 その死も、敵の計画や軍の闇を誰よりも先に知ってしまったことというのがもう、辛くて辛くて。その最期も奥さんに化けた敵による攻撃というのが、胸糞過ぎて、しんどかったです。

 味方だけで言うなら、エルリック兄弟は勿論のこと、シン国の皇子リン、彼等の師匠・イズミ夫妻、大佐の部下たちこと、マスタング組の面々、ヒックス先生やばっちゃん、バッカニア、マイルズ等、どのキャラも、骨太でカッコよく、理想の大人を上手く描けているのが、この作品の大きな魅力となっています。

 一方、敵サイドで一番好きなキャラは、ホムンクルスと呼ばれる人造人間こと、ラース。表向きはエルリック兄弟の住む国のトップであるキング・ブラッドレイ大総統閣下。
 この作品のラスボスであるお父様よりも、ラスボス過ぎて、能力は強かったけれど、弱体化したりと散々だったプライドよりも、強かった最強のホムンクルスだと思っています。
 
 軍事国家の総帥に相応しい程の冷徹さと威厳を放ち、その見た目には想像がつかない程、肉体に衰えが無く、銃を有する軍人相手、戦車、最強クラスの大佐すらも、倒せないレベルの化け物クラスの戦闘能力の高さ。
 個人的に彼が自分の家こと、中央司令部を占拠した北方司令部の敵をたった一人でせん滅する場面は、戦慄の一言。最強の眼以外は、本人の実力という最強の敵キャラでした。僕自身、沢山の敵キャラを観て来ましたが、彼以上に強い敵は存在しないのでは?と思う程。
 ファンタジー的要素がありながらも、能力に驕ったホムンクルスばかりで、最終的にその力に溺れた奴らばかりだった本作の中で、彼だけが、自らの力のみで、最強クラスを打ち破った化け物だと言っても、過言ではありません。
 最初は良い人を装っていたのに、中盤からの冷徹さ、60とは思えぬ強さ、終盤に掛けての人間を評価し、最後の最期まで、足掻き続けた末路と絶望を与えつつも、此処まで完璧に徹底した敵キャラとして、作品の中で存在した大総統は、生涯忘れることが出来ないキャラだと思ってます。
 彼を倒すまでのバトルや、バッカニア大尉、フー爺さんの特攻、モブ兵の狙撃、スカーとのラストバトルと様々な要因が重なったあの流れは正に神とさせて下さい!

 その他にも、己の美学を貫いたキンブリー、序盤で倒れたものの、結構な爪痕を残したラストもいますが、敵か味方と言われたら、間違いなく、味方になったグリード。彼は忘れられませんね。
 最初の頃のグリードも、結構好きなんですよね。ワルキャラだけど、どのホムンクルスよりも、自分らしく生きていて、黒幕の敷いたレールに乗らず、自分の道を歩いた彼が大好きでした。
 その後、リン・ヤオに取り込まれる形で再登場。何か、嫌だと思っていたんですけど、どうして、強欲だったのか。本当は何がしたかったのかと言った答えが提示され、その最期は誰かの為に動いた場面の感情の大爆発は凄かったですね。
 こういうキャラクターが成長していき、自身の答えに到達し、最期を迎える展開、滅茶苦茶好きです。グリードはそれが顕著で、あの問答やお父様に反抗する場面は最高に泣ける場面となっています。

 それぞれが、自身の準じた道を歩き、時には苦悩し、時に葛藤の日々。その中で、辿り着いた答えに走り出すハガレンという作品は、正に神作品。
 細かい登場人物の一人ひとりが愛おしく、美しく、素敵な作品となっています。
 正直、こんな熱量以て、語れると思っていませんでした。

最終節 ハガレンがもたらしたもの

 どちらのハガレンにも、共通するのですが、性癖はだいぶ、歪んだと思います。人生観変える位に、僕の中での世界を一変させた作品だと思ってます。
 生と死、命は誰にでも、平等であること。それなのに、世界は未だ、偏見塗れで、未だ平等では要られないこの世界を痛烈に描いてあるこの作品は僕を変えてくれたと思ってます。
 そのリアリティが、僕を大人にしてくれました。エルリック兄弟は、子供のままではいられなくて、大人にならないといけなかった。大人にならないと何も守れないからこそ、僕たちの過ごす時間は等価ではないんです。
 だからこそ、一日一日を大切にしないといけない。必死に懸命に生きないといけないんだと教えてくれた大切な作品です。

 今の時間帯も、結構な内容の番組やってる気がしますが、最近は配信でいついかなる時間にも、アニメを見られる時代。これ、ちゃんと夕方にやって欲しいなぁ。どちらかと言えば、一期の方。

 この記事を作るにあたって、作者の荒川先生の話を調べたのですが、この人は本当に天才なんだなと実感しました。一括りにしてはいけないんですけど、無駄のない作品は二度と生まれないんだろうなと思いました。
 その中でも、人体錬成を考えた経緯や、ニーナの一件を考えたきっかけのお話のルーツには、酪農家だったからの視点を上手く落とし込める先生の凄さが、忘れられませんでした。
 詳しくは調べてみて下さい。こういう個性に昇華出来る荒川先生は、尊敬しかありません。マジで推したい限りです。

撮影ОKエリアです。このキャラ、皆、カッコ良すぎるよなぁ。

 この表紙にした一枚は、2018年に開催された鋼の錬金術師展での一枚。
 神戸に行く予定があって、とりあえず行こうと思ってたのですが、ケチってしまい、エドとアルの副音声を聞かなかったことが、一生の後悔です。

 荒川先生の絵には、パワーがありますね。女性と知った時には、驚きましたが、女性だからこその視点、女性から見る男性、心理描写と少年漫画は男性の物という固定概念があった僕を変えてくれたのは、間違いなく、荒川先生のお陰だと思っています。
 
これ、ポリコレに怒られないかなぁ?

最終章 まとめ

 第三回の鋼の錬金術師は如何でしたでしょうか?今回は一期とFAに分けての紹介だったので、結構な字数になってしまいました。
 性癖歪んだこの作品は、好き過ぎて、辛いですね。この記事を読んで、ハガレンを読んで貰えるきっかけになって欲しいですね。
 様々な出会いと別れと通して、大人になっていくエルリック兄弟、それに関わる色んな人々、出会いと別れを通して、得た答えの果てをどうか、こんな時代だからこそ、感じ取って貰えると嬉しい限りです

 この作品好きな人はスキとコメント、お待ちしてます!

 それでは、次回は「四月は君の嘘」でお目にかかりいましょう。

 さようなら

おまけ 名言まとめ

 立って歩け 前へ進め 
あんたには
立派な足がついてるじゃないか

 エドワード・エルリック
これが最初と思えない位、好きな場面です。

「これしき」……かよ
ああそうだ
狗に悪魔だとののしられても
アルと二人
元の身体に戻ってやるさ
だけどなオレたちは悪魔でも
ましてや神でもない

人間なんだよ
たった一人の女の子さえ助けてやれない
ちっぽけな人間だ………!!
 
エドワード・エルリック
この作品の雨は、心に来る。

 何度でも言ってやるさ!!
生きて生きて生きのびて
もっと錬金術を研究すれば
ボク達が元の体に戻る方法も…
ニーナみたいな
不幸な娘を救う方法も
みつかるかもしれないのに!!

それなのにその可能性を投げ捨てて
死ぬ方を選ぶなんて

そんなマネは絶対に許さない!!

アルフォンス・エルリック

ダメ人間じゃないよ
何かに一生懸命になれるって事は
それ自体が才能だと思うし

 アルフォンス・エルリック

まず自分はまだ子供なんだって事を認識しなさい!
そしてなんでも
自分達だけでやろうとしないで
周りを頼りなさい…
…もっと大人を信用してくれてもいいじゃない

 マリア・ロス
ハガレンの女性キャラは皆雄みが凄い。

しょーがねえよなぁ
男ってのは言葉よりも
行動で示す生き物だから
苦しい事はなるべくなら
自分以外の人に背負わせたくない
心配もかけたくない
だから言わない
それでもあの兄弟が弱音を吐いたら――
そん時はきっちり受け止めてやる
それでいいんじゃないか?

マース・ヒューズ
何で、死んだんや・・・。

大丈夫だ
―――いかん
雨が降って来たな

雨なんて降って…

いや雨だよ

 ロイ・マスタング リサ・ホークアイ

 「ありえない」なんて事はありえない
今 おまえの目の前にいるのがそれだ

 グリード
ここ、最高にイカすから、スキ。

うろたえるな!
思考を止めるな!
生きる事をあきらめるな!!

ロイ・マスタング

わかった、置いて行く
置いて行くから追いついて来い
私は先に行く
上で待っているぞ

ロイ・マスタング
何で、そこまで他人を信じられるんだよ。

嫌なら最初から
こんなもの着なければいい
自ら進んだ道で
何を今更被害者ぶるのか
自分を哀れむくらいなら
最初から人を殺すな
死から目を背けるな
前を見ろ
貴方が殺す人々の
その姿を正面から見ろ
そして忘れるな忘れるな忘れるな
奴らも貴方の事を忘れない

ゾルフ・J・キンブリー

そもそも神とはなんだ?
弱い人間が寄辺が欲しくて
創り出した偶像ではないのか?

偶像がこのキング・ブラッドレイを倒すか? 滑稽な

キング・ブラッドレイ
ガチで怖い場面。

言ったでしょう
新たなイスなど不要と
その腐りきった尻を乗せている
貴様の席をとっとと空けろ
老害!!!

オリヴィエ・ミラ・アームストロング

勘違いしないで
理不尽を許してはいないのよ

ウィンリィ・ロックベル

いつまでかかるかわからん。だが混血の私だからこそできることがある。この身はアメストリス国軍に投じられたイシュバールの一石。
小さな波紋がやがて大きな波となるときがくるかもしれん。
そして、そのことに気付かせてくれたのは皮肉なことに生粋のアメストリス人だった

マイルズ
こういう人間でありたいと常日頃に思います。

忘れる訳ないだろガ!!!
仲間ってのは魂で繋がってんだヨ!!
魂に染みついちまっているものを
すすいで落とす事なんか
できないんだヨ!! 見ロ!!
こうして魂が叫んでるじゃないカ!!
グリード!! おまえハ!!
魂の家族を切って捨てやがっタ!!
その手にかけタ!!
全てを手に入れんとする
〝強欲〟が聞いてあきれル!!

リン・ヤオ
ここでこう繋がると思うとこの2人の関係性の強さに涙。

どんな外見になったって
大事なものを守るために闘いたいんだよ 
こいつらにも闘わせてやってくれ

ハインケル
ここのやり取りに、短い時間だっていうのに、絆を強くする2人が凄く好き。

決まりだ
貴様がヒューズを殺した
その事実さえわかればよい
もう喋らなくていいぞエンヴィー
まずその舌の根から
焼き尽くしてやろう

ロイ・マスタング
復讐劇に相応しい場面

エンヴィー おまえ…
人間に嫉妬してるんだ
おまえら人造人間より
ずっと弱い存在のはずなのに

叩かれてもへこたれても
道をはずれても

倒れそうになっても
綺麗事だとわかってても
何度でも立ち向かう
周りが立ち上がらせてくれる
そんな人間が
お前はうらやましいんだ

エドワード・エルリック
これはもう、違う意味での真理みたいな。

私の城に入るのに
裏口から入らねばならぬ理由が
あるのかね?

キング・ブラッドレイ
これを言える大総統、最強過ぎて、辛い。

たとえ神のごとき
目を持っていようとも

見えない所からの攻撃は
防ぎようがあるまい

じいさん地獄への道行き
付き合ってやるぜ

おオ……
かたじけなイ…

バッカニア大尉 フー
その場で出来た関わりだけど、この言葉の重さよ

愛だの悲しみだのと
くだらぬ言葉を垂れ流すな小娘
なめるなよ
あれは私が選んだ女だ
私とあれの間に
余計な遺言など要らぬ
王たる者の伴侶とはそういうものだ

 キング・ブラッドレイ
この最期も、正に彼らしいというか。
これを言える彼が好き過ぎて、辛い。

暴風雨?
笑わせないでいただきたい
怨嗟の声など
私にとっては子守歌に等しい!!!

ゾルフ・J・キンブリー
これはもう、強キャラ。
何で、こんな台詞言えるんだよ。

十分だ
ああもう十分だ
なんも要らねぇや
がっはっは…
じゃあな
魂の……友よ

グリード
誰よりも、人間らしく、最期に自分を見出せた彼のこの言葉が好きでした。

等価交換だ
俺の人生半分やるから
おまえの人生半分くれ!

あ――もうどうして
錬金術師ってそうなのよ

等価交換の法則とかって
バッカじゃないの?

なんだとぉおおおお!!?

ほんとバカね
半分どころか全部あげるわよ

エドワード・エルリック ウィンリィ・ロックベル
この言葉、世界で一番好きなプロポーズの台詞かもしれません。
一歩間違えたら、しゃらくさい台詞になってしまうのに。
この2人の関係性あってこその台詞過ぎて、ハガレンは名作と言われるわけだ。



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