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初無職・決意にあたり

6月28日(金)を最終出社日とし、私の無職生活がはじまった。厳密に言えば現在は有給消化中なのだけれど、すでに月曜への憂鬱はない。

正直なところ、これまで転職経験がなくて新卒からお世話になった職場を離れるのは、とても怖いことだった。インターンの頃からバリバリやらせてもらえて仕事に熱中していたし、職場で必要としてもらることが自信に繋がっていたりした。それが無くなったら思うと、社会に不必要な人間っていうラベルが貼り付けられる気がしてた。

就活中も同じような焦りみたいなものを感じていて、内定が取れない=ダメ人間なんて見えない恐怖を頭の中で作り上げちゃって、自分をかなり苦しめてたのも覚えてる。職業がなくちゃ、新しい人との出会いがあったところで自分が何者なのか証明することすらできないなんて考えていたし、実際そんなこともあるんだけど、焦っても効率よくないよなあ、前からネガティブだったなあと今になって思う。

ここで仕事がしたい!と心から思える会社に出会えた時の高揚感は今でも覚えていて、それに勝る退職という意思が私にあるのかは、過去約1年半に及んで私の脳内でひっきりなしに議題に上げられていた。運命的に思えた道を途中で変えることは、当時の自分を否定しているような気がして避けたかったのかもしれない。

私はそもそも計画的に目的地に順序立てて向かうのは、幼少の頃からあまり得意ではないのだった。「もっと給料がほしい」ならば学生の時に勉学に励んで豊かな業界を目指せば良かったし、「もっと時間がほしい」ならばずっとバイトでもして食っていけば良かったのではとも思う。学生だった当時もそのことは分かっていたけどその道を選ばなかったのは、「ピンときた」会社に賭けてみたかったんだと思う。

私はできるだけその時の直感に流れて、行き当たりばったりな人生を送ることが好きだ。場面で動いて、その上でしあわせになりたい。これは一般的に計画性のない考え方だとは思う。結果、直感に従った就職は大正解だった。けれど、同時に感じた「長居はしないだろう」という直感もこれまた当たっていた。

丁度、「入社して3年」を超えたころ、長時間労働が原因で「肉体的な異変」が起き始めた。「時代も変わり」令和になるし、私は次の誕生日で「アラサー」の仲間入り。挙句の果てに普段は海外旅行に行ける職場環境ではないのに、ノリで申し込んだ「海外のライブチケット」まで取れてしまった。

こんなに色々重なるなら今がその時なのでは?なんて思い、またしても直感で退職を決めた。こんな風に直感を頼りに生きるなんて博打だなんて分かってる。でもそろそろ現実を見て努力をしなければならないと薄々感じるからこそ、できた決断だったと思う。


「無職になるんだ」

そういうとほぼ100%聞かれた「退職後はどうするの?」という質問には、最後まではっきりとは答えられなかった。でも「とりあえず旅にでも出ますかね」なんて冗談半分で言った言葉は、現実となり近づいてきている。現時点で2か所の国内旅行と3か所の海外旅行に出るつもりだ。どんどん寂しくなる貯金残高を眺め、不安で眠れない夜は某動画配信サービスを見て過ごす。仕事の代わりに勉強するなんていう立派な人間にはまだなれそうにないが、暇に飽きたらやってみようと思う。いつかこの夏の直感が間違いではなかったと、お酒を飲みながら思い返せるようになりたい。

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