毎朝、自分で淹れた珈琲を水筒に詰めて職場へ持って行く。以前はそれを飲み終えた後にお茶を買ったりしていたが、今は麦茶を詰めた水筒を併せて持って行くようにした。

　麦茶といえば、昔は夏の飲み物だった。冷蔵庫を開けて麦茶が入っていたら、夏が来たと実感したものだ。
　今はカフェインレスの飲み物として都合がいいから、家では年中沸かしている。全体、夏しか飲んではいけないものでもない。
　売っている麦茶は冷たいのが美味いけれど、家で沸かしたのは熱い方が美味い。だから寝る前に空になりかけていても次のは沸かさずに、朝まで放っておく。
　そうして翌朝自分で沸かしたのを詰めて行くと、夕方には珈琲も麦茶も空になる。これが夜のうちに沸かして冷めた麦茶を詰めておいたら、下手をすると晩に帰宅しても水筒に残っている。
　どうも、麦茶に限らず沸かした飲み物は温かい方が美味いように思う。それで今朝は、薬缶の中で冷めていたのをもう一度温めて詰めてみた。

　珈琲も麦茶も色がいい。
　小学校に上がる時、ああいう色の定規を買ってもらったのを覚えている。
　それで消しゴムをゴシゴシ切ったりして遊んでいたら目盛が消えてしまった。そのうち、何かの弾みで折れて、新しいのを買ってもらった。今度は薄いブルーだったと思う。
　今、ああいう色の定規があれば買うつもりで探しているけれど、ピンクやブルーや薄紫はあっても、ああいう琥珀色のは見当たらない。