◆概要

【上には上がいる（Aもすごいが、Bがすごすぎて霞んでしまう）】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。

◆事例研究

◇事例：マンガ「パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン」（第1巻）

▶1

本作の主人公の1人・ヒロミ（女性、26歳）。

彼女は友人2人（ハナコ、アキコ）とロックバンドを組み、日々活動している。

ある日、

・Step1：ヒロミたち3人が共同生活する家に、女性ロッカーのLISAがやってきた。

・Step2：なぜLISAさんがうちに！？ヒロミは驚く。びっくり仰天である。……じつはヒロミはLISAに憧れていたのだ。

話を聞くと、

・Step3：LISAはハナコの高校時代の先輩だったそうで、今日はハナコを訪ねてきたという。

・Step4：へぇ、そうだったの！ヒロミはハナコに向かって思わず叫んだ「ありがとう！」。あんたのおかげでLISAさんと知り合いになれたよ！

とそこに、

・Step5：アキコがやってきた。アキコは言った「あれ？LISAじゃん」。妙に馴れ馴れしい口調である。一方のLISAも気安い感じで「あ、アキコだ」。

・Step6：ヒロミは困惑する。えっ、なんでそんなに親しげなの！？

・Step7：すると……アキコが微笑んだ「いやぁ、一時期付き合ってたんだよね」（アキコはバイセクシャルである）。

・Step8：つっ、付き合っていた！？ヒロミは愕然とする。ハナコも目が点になる。2人は言葉を失い、ただただアキコを見つめることしかできなかった。

▶2

ヒロミはLISAに憧れていた。

だから、ハナコがLISAの後輩だと聞いた時には驚き、興奮し、そして感謝した。あんたのおかげでLISAさんと知り合いになれたよ！

……が、その直後に衝撃の事実が明らかになった。なんと、アキコはかつてLISAと付き合っていた（！）のだそうだ。

というわけで、「上には上がいた（笑）」「LISAに憧れるヒロミ、LISAの後輩だったハナコ、そしてLISAと付き合っていたアキコ……アキコだけレベルが違う（笑）」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。

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