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そうと知らずに、相手の地雷を踏んでしまう→大変なことになる ~アニメ「あそびあそばせ」の場合

樋口先生「先生のバイブルを汚さないでー!!」

アニメ「あそびあそばせ」(第4話)


◆概要

【そうと知らずに、相手の地雷を踏んでしまう→大変なことになる】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「あそびあそばせ」(第4話)

▶1

本作の舞台は、とある中学の同好会「遊び人研究会」。部員は華子、オリヴィア、香純の3人で、いつも様々な遊びに興じている。

顧問は樋口先生。穏やかで優しい、というかやや気弱な感じのアラサー女性である。


ある日のこと。

・Step1:華子たち3人はBLをネタに盛り上がっていた

・Step2:香純がBL小説を書いていると知り、オリヴィアが訊いた「題名はもう決まっているの?」。香純が答える「いえ、まだ」。

・Step3:すると華子は笑顔になって「あっ、いいの思いついた!……『ぼくのお尻を守って』!」。


……次の瞬間だった。

・Step4樋口先生の顔が真っ青になった。そして華子に襲いかかった。樋口先生は華子の首をぐいぐい締め上げながら、いまにも泣き出しそうな悲痛な声で叫んだ「先生のバイブルを汚さないでー!!」。

・Step5:一方、華子は訳がわからない。首を絞められつつ「せっ、先生……何の話ですか……!?」


▶2

どうやら樋口先生は、マンガ「ぼくの地球を守って」の大ファンらしい。

例えば第3話には「超能力を持っていて、月から地球を見守っている褐色の美形のエンジニア」が好みのタイプだと語るシーンがある。同作に登場する紫苑というキャラのことだ。


そしてそんな熱狂的なファンだからこそ、華子が「ぼくのお尻を守って」と笑った時、樋口先生は反射的に取り乱してしまったのだろう

そう、「取り乱した」のだ。

樋口先生の中に生起した感情は、たぶん「怒り」とか「いらだち」ではない。もっと切実で痛々しいもの、「お願いだからあの作品を汚さないで!じゃないと私、私……何をするかわからないわ!あなたを殺してしまうかもしれない!!」という叫びのようなものだったと考えられる。


とまぁそんなわけで豹変した樋口先生、「あーあ、スイッチが入っちゃったよ(笑)」「あの気弱な樋口先生がここまで取り乱すとは(笑)」「普段とのギャップがすごい(笑)」「っていうかお前、どんだけ好きなんだよ!(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。


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