エヴァは舞台構図

約11年前にはじめてエヴァンゲリオンを見た。
新劇場版 破が公開されて、世の中が第二次エヴァブームに沸いていた頃だったとおもいます。田舎のイオンにそれなりにデカイ初号機が展示されていた記憶がある。

当時私は9歳で、それまでどうぶつの森をずっと遊んでいた子供でしたがめざましテレビでエヴァグッツを紹介する特集があり「なんだか楽しそうだな」と思いレンタル屋につれていけと母にごねていました。

とにかく第8話 アスカ、来日 が好きすぎてレンタル期間中何度も繰り返し視聴していましたね。この頃からアニメをずっと見ている。

そして、最近私のなかでエヴァ再ブームが来た。
一度見たはずなのに初見かな?ってぐらい面白かったです。9歳の頃はなにかとエヴァに乗らない碇シンジにイライラモヤモヤしていたけれど、周囲の大人含め全員が心に余裕が無く、傷を抱えているためシンジ一人に構っていられない。シンジはとっても自己評価が低く自分も他人も愛せない。怖いから。傷つくかもしれないから。エヴァでみんなと繋がれた気がしたのにエヴァによって皆壊れて行く…そんな状況に同情せざるを得ないし、9歳から現在自分の人生を見ているような気がしてしまいました。恐らく皆がシンジやアスカ、レイちゃん、ミサトさん、リツコさんそれぞれに自分を重ねたんでしょうね、人それぞれのエヴァンゲリオンがあるんでしょう。

ロボットアニメはだいたい前半面白さというより視聴者に世界観を理解させて、後半にかけて盛り上がっていくものが多い印象がありますがエヴァは最初から面白かった。(その代わり細かい世界観の説明が見ているだけでは理解できない。)

第1話 使徒、襲来 のエヴァに乗れ!乗らん!の問答を繰り返すシーン。あれは舞台の構図のように思えましたね。巨大なエヴァの頭の前にに立つ主人公シンジ、下手からキャスター付のベッドで運ばれてくるレイ。観客は視聴者。物語の幕開けの構図。そして25話、26話で学校の体育館と思われる場所でシンジが自分の内面をさ迷うなか、ライトや暗幕のレールが映し出されるカットが入っている。幕が開けばいずれは閉じる。現実に帰ってください。といったような意図を感じました。やめて~ここにいさせて~私を殺さないで!(アスカ)

結局シンジが自分はここにいてもいい、ここにいたいと選択出来たことがこの話のオチなんですね。テレビアニメ版25話、26話で既に結論は出ていた。Air/まごころを、君にのポスターで「だからみんな、死んでしまえばいいのに…」とありますが結局は他者といることを選んだ。

希望に満ちた終幕に思えてきました。

嬉しすぎます!