見出し画像

詩「プライド」   2018 4 29

君は君のまま悩むべきだ。
それは他の人には解決できない。
どんなに甘えようとも、誰の話を聞こうとも、君が君自身だ。
君が愛した人を、君が欺いた人を、一人ひとり思い返して君を削る。
まだまだだ。
君はもっと多くの人と出会う。
成長という名のもとに、多くのしがらみを抱える。
骨を削り、命を削り、息で咀嚼する。
愛の名のもとに目を失い、富の名のもとに口を失い、残された君の部分はすぐにでも細断される。

過信だ。
君を支えているいくつもの要素はいとも簡単に煙になる。
西で泣け。
東でわめけ。
出会うものを疑い、耳さえも捨てろ。

手に取ったものは手に入れていない。
持ち上げたと思ったものは地面にめり込んでいる。

そして考えろ。
時間はまだある。
君は君である間だけの時間がある。
時間すら持ってはいないのだけれど。

そして君が最後のかけらになって、そのかけらすらも風にさらされ雨に打たれ太陽の下、最後まで残ったどうしても消えない結晶。

それが君のプライドだ。




-------------------------------------------------------------

いつだって俺たちは荷物が多すぎる。

あなたに会えて幸せ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?