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右向け左のハンバーグ

ハンバーグを割った時の
トロ~ッと出てくるチーズが
もうたまらない。
世の中にチーズinハンバーグを
嫌いな人なんていない。


なんて
勝手に思い込んでいないだろうか?

私はチーズinハンバーグが嫌いである。

誤解の無いように断っておくが
ハンバーグは大好物である。
チーズは、まぁ、その、だ。
単体で食すには良し。

ハンバーグにチーズがインすると
ちょっと話が変わってくる。

もはや味がどうとかいうレベルじゃない。
実は味の好き嫌いでいえば
別にどっちでも良いというのが本音なのだ。

そして、
料理にはとりあえずチーズがあれば何でもおいしくなるよね、と考えているかのような人間たちの自主的な活動についてとやかく言うつもりはない。その人が信じることをただただ、静かに楽しんでいただければよい。

嫌になるのは

「みんな好きですよね?」

という圧力だ。
おそらく私は、その風潮というか、同調圧力というか、
つまり押し付けてくる感じが嫌なのだと思う。
繰り返すが、チーズinハンバーグ派の楽しみを奪うつもりはない。そして「チーズinハンバーグ VS ハンバーグ論争」にも喜んで参戦したいと思う。もちろん最後はお互いの健闘を称え合うというリスペクトも忘れないだろう。

しかし、メディアでゴリ押しする「とろけるチーズ=美味しい」には辟易する。「見てくださいこのチーズの量!これはもう言葉がいらないですよね?みんなわかってますよね?ドヤッドヤッ!えっ?まさか嫌いな人なんていないですよねェ、だってホラ、好きでしょどうせ、こんなのが、ホレ、トロ~ッと押さえとけばね。視聴率なんて楽勝でしょ!食レポ?いらんいらん!職人のこだわりとかメンドクセェ~っつのww色が地味だし、映えないし、インパクトねぇんだよ。とにかくチーズとろけてりゃ喜ぶんだからさ、SNSだって....(ry」

とんだ被害妄想であるが、なくはないだろう。

なくはないだろうと思う。


ホントに美味しいと思って食べてるのか???騙されてないか、ある程度。
最後の方、チーズ嫌になってないか?大丈夫ならいいんだが。

私は私の誰にも操れない何かがあって
他の誰にもみえない聞こえない私の私が
涙目で警鐘を鳴らしているんだ。

このままでは

AI店員「ご注文は?」

1号ロボ「ハンバーグ。チーズなしで」



わざわざ頼まなければいけない未来がくると。

おそらく、テーブルに運ばれたハンバーグは
あの旨味たっぷりの挽肉がみっちりと凝縮された
わんぱくの固まりなんかではなく、真ん中にポッカリと空虚な穴が開いた、いうなれば
”心を入れ忘れたフランケン”みたいな奴が
私に向かって叫ぶのだ

「早くハンバーグになりたぃいいい」

どんな怪談だよ。怖すぎだろ
なんで私までロボになってんのよ。

-雑記



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