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読書感想文

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毎月その月に読んでよかった本の感想文を書きます
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記事一覧

2024年4月に読んでよかった本「毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ」「女という病」

「女はケアで男を殺す」『毒婦たち』は上野千鶴子と信田さよ子と北原みのりの鼎談である。 印…

2024年2月に読んでよかった本「ウェブ社会の思想」(とその周辺)

ウェブ社会の思想 鈴木謙介とその周辺 私はこの本を2024年に読んだわけだが、主に二つの理由…

2024年1月に読んでよかった本「増補 サブカルチャー神話解体」

今読んでも新たな気付きがあって面白い。まさに傑作。 造語が必要以上に多く感じられるのはマ…

2023年12月に読んでよかった本 「資本主義の〈その先〉へ」

12月というか年始にかけて読んだ本 資本主義の〈その先〉へ 大澤真幸おもしろかった!! …

2023年11月に読んでよかった本 「『青春ヘラ』Ver.8「シティダーク/アンダーグラウ…

『青春ヘラ』Ver.8「シティダーク/アンダーグラウンドレトロ」評論と小説がいっぺんに読めてG…

2023年10月に読んでよかった本 「サークル有害論」

サークル有害論 なぜ小集団は毒されるのか 荒木優太興味深く読ませてもらったのだけど、レビ…

2023年9月に読んでよかった本は「訂正可能性の哲学」でした

めちゃおもしろかった!!! 東氏が言いたかったことは、「民主主義の理念を、理性と計算だけで、つまり科学的で技術的な手段だけで実現しようとしてはいけない」である。この主張を支える論理を様々な時代の哲学者の論を参照しながら明瞭に提示している。それらを「訂正可能性」という一語でつなげるのがベリー良👍これぞ哲学人文学や!!とおもった。 お気に入りポイントは、ルソーが書いた「新エロイーズ」という小説の読解で、彼が論じた社会契約説という民主主義の基礎となる論理は、小説という論理ではな

2023年8月に読んでよかった本

宇野常寛の著作とその周辺ゼロ年代の想像力 母性のディストピア 砂漠と異人たち 成熟と喪失…

2023年7月に読んでよかった本

氷 アンナ・カヴァンVEE Dev-eの月白累たそが読んだと言っていた本を読みました。 いわゆる…

2023年6月に読んでよかった本 ~VTuberと共同幻想~

反逆の神話:カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか大衆主義、消費主義を批判す…

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2023年5月に読んでよかった本 ~VTuberと標本~

今月の副題は「VTuberと標本」です。 薬指の標本去る2023年4月23日、 Sony Musicによる、史…

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2023年4月に読んでよかった本

今月ちゃんと読んだのはこれだけ 悪意の科学悪意とは何か、なぜ悪意が存在するのか、我々は悪…

2023年3月に読んでよかった本

紙の動物園ケン・リュウのSF短編集。 表題作の「紙の動物園」はすごい賞を3つも取ったすごい作…

2月に読んでよかった本

ディック・ブルーナのデザイン ディック・ブルーナといえばミッフィーですが、絵本作家になる前はブックカバーのデザイナーだったそうです。 どれもシンプルでとてもいい。 シンプルさが好き。 ミッフィーを描くときは点描のようにゆっくり点をつなげるように線を引くのだそうです。あの独特の震えるような線はそのようにしてできているのだ。 あとブルーナのストリートスナップが載ってるんだけど何気ない写真なのにめちゃオシャレだった。 デザイナーはみんなおしゃれ。 ストーナー オモコロの記