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渡来舶来、アメリカ主義の日本か?

映画「REVOLUTION+1」
安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件から8日で3カ月となった。事件をめぐっては、殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(42)=鑑定留置中=をモデルにした映画に抗議が相次ぎ、上映中止に追い込まれる映画館も出るなど議論を呼んだ。識者からは「上映妨害は問題だ」「制作側にも慎重さが必要だった」などの指摘が出ている。
■ 安倍氏銃撃事件モデルの映画が物議 監督は元赤軍メンバー―識者「慎重さ必要」  2022年10月08日13時32分 時事ドットコムニュース


この世(日本)は宗教(政治)で動いているという隔靴掻痒」、という記事を昨日かいて、日曜だというのに7PVというカウントに驚いた。
このままいく10カウントは目前だ。(それが多いのか少ないのか不明だが?)
おらく自己最速記録だと思う。

いや自慢ではなく、硬派文として、それが読まれたという驚きだし、ましてギリシア哲学(形而上学)と比較して云々だから、余計そんなことを感じた。書いた本人としても、「ダメ元」はあったし、11月中旬は節句祝いがあって、若い夫婦のお祝いで、パソコンなどしているヒマは、ないと思っていた。

主題は主に「安倍氏殺害」余波の宗教政治絡みのテーマであり、政権の流動性というよりも、長年、隠蔽されていた教会による個人財産はく奪関連項目だったり、その被害届け出のネットSNSが一気に噴き出した、ということのようだった。

それはまさしく「報道」使命の第一目的であり、今日まで鬱積していた、わだかまりが、その事件によって箍が外された、と表現していいだろうと思う。
そうした観点でいえばタイムリーだったかもしれない。

同様の視点で山上徹也容疑者を題材にした映画「REVOLUTION+1」が、間髪入れず制作上映された、というニュースも驚いた。

それは時節柄を反映して社会的に物議を醸し、いまは上映していないという。賛否を抜きにして、これも日本的な対応だと思う。

たまたま昨日テレビで放送していた映画「スキャンダル」を見ていて、この一連の殺害ニュースが、日本の対応の仕方とは、随分ことなるなと、おもい、過去に作られた「ドキュメント」映画を調べたてみた。

今でも新鮮な印象がのこる「インサイダー」は、主演のジェフリー・ワイガンド役の「ラッセル・クロウ」と対峙する「アル・パシーノ」が迫真の演技で見るものを圧倒した。実話をもとにしたアメリカ「タバコ」会社の巨額既得権益をめぐる攻防戦は見事の一言に尽きる。

同じ社会派告発映画「スポットライト」は、ほぼ22年前のドキュメントを映画にしたもので、同じ宗教教会ネタでも、こちらは神父のセクハラ(少年少女への肉体淫行)を告発した実話を再現したものだった。

そして昨日の「スキャンダル」は、これはもうリアルな「メディア」界の闇セクハラ劇場で、名前もそのまま、リアルに再現し、現状「トランプ」氏も、係わっている部分もあるだろうが、2024年大統領選も控えて、微妙なサジ加減も必要だろうと推理できた。

まさしくそれらはアメリカのエンターテイメントであり、理論、哲学、文学、はさておいて、まず面白いか、そして収益を上げる、それによって経済が活性するか、という実利に適っているかという主題に尽きる。

だから日本とかヨーロッパに見られる抒情的情緒ストーリーの反対路線で、歴史の不足分を、それで補っている。(といっても日本のゲーム、アニメなど無視はできないと思っているようだ)

そうした意味では、その映画で対抗するには「万引き家族」だったり、一昔前の「七人の侍」だったり、「羅生門」である。

なぜ「万引き家族」かという、の黒沢映画の哲学性もなく、社会派でもないという「是枝」監督の主張がよく反映した映画であり、今風のストーリーがヨーロッパで共感したという読みだ。
また日本映画でタブーだった「セックス描写」があったのは、革命的な金字塔のような印象を受けた(ある意味では監督の映画界のパラドックスであり、随分昔の出版本で村上隆の書いた「芸術起業論」のような、強烈な業界批判であったのだ)。

そうしたことは昨日書いた「アリストテレス形而上学」と通底するものがあり、ほかで、できたものが「なぜこの日本で、できないのか」、というアンチテーゼだった。そのことはTwitter買収劇のマスク氏のとったアクションであり、再立候補を叫びだした「トランプ」氏であり、そこから始まるアメリカ大統領選挙劇場エンターテイメントの実況中継を全世界が、チケットを買わされ、これから2年間、席も外さず傍聴するというアメリカ版「羅生門」を歓談する羽目になる。

映画「スキャンダル」
2016年にアメリカで実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動をシャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの豪華共演で映画化。
アメリカで視聴率ナンバーワンを誇るテレビ局FOXニュースの元・人気キャスターのグレッチェン・カールソンが、CEOの「ロジャー・エイルズ」を提訴した。というストーリー。
人気キャスターによるテレビ界の帝王へのスキャンダラスなニュースに、全世界のメディア界に激震が走った。

FOXニュースの看板番組を担当するキャスターのメーガン・ケリーは、自身がその地位に上り詰めるまでの過去を思い返し、平静ではいられなくなっていた。
そんな中、メインキャスターの座のチャンスを虎視眈々と狙う若手のケイラに、ロジャーと直接対面するチャンスがめぐってくるが~。

ケリー役をセロン、カールソン役をキッドマン、ケイラ役をロビーが、ロジャー・エイルズ役をジョン・リスゴーが演じる。

監督は「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」のジェイ・ローチ、脚本は「マネー・ショート 華麗なる大逆転」でアカデミー賞を受賞したチャールズ・ランドルフ。シャーリーズ・セロンの特殊メイクを、「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー賞を受賞したカズ・ヒロ(辻一弘)が担当し、今作でもアカデミー賞のメイクアップ&スタイリング賞を受賞した。

2019年製作/109分/G/カナダ・アメリカ合作
原題:Bombshell
配給:ギャガ
FOXニュース

アメリカ メディア王 「ルパート マードック」
キース・ルパート・マードック(Keith Rupert Murdoch、1931年3月11日 - )、アメリカの実業家。
メディア・コングロマリットのニューズ・コーポレーションを立ち上げ、世界的なメディア王として知られる。
ニューズ・コープとフォックス・コーポレーションの株主、共同会長という立場でテレビや新聞、映画、雑誌、音楽産業、インターネットなどを中心とした世界に散らばるメディア企業を率いている。
長年オーストラリアを拠点としていたが、1985年にアメリカ合衆国でフォックス放送を創設した際に連邦通信規則との関係でアメリカに帰化した。

生い立ち
「マードック家」
オーストラリアのビクトリア州メルボルンに、1931年に生まれる。ジャーナリストであった父のキース・マードック (Sir Keith Murdoch) はオーストラリアの名門社会の一員で、第一次世界大戦での報道で活躍し、当時のオーストラリア首相ビリー・ヒューズの個人的なアドバイザーでもあった。またメルボルンの新聞「ザ・ヘラルド」などを所有し、オーストラリア一政治的影響力の強い新聞社社長・メディア経営者となった。キースは1928年にエリザベス・ジョイ・グリーン(後のエリザベス・マードック (Elisabeth Murdoch) と結婚し、息子ルパートと三人の姉妹をもうけた。

キースはルパートの少年時代の不出来さに不満を持っており、息子が自分のあとを継ぐことを絶望視していた。ルパートはキースに反抗的であった。母エリザベスは103歳まで生き、生涯ルパートに強い影響力を持った。

ルパートはメルボルン郊外のジーロングにある名門校ジーロング・グラマー・スクール (Geelong Grammar School) で学び、オックスフォード大学のウースター・カレッジ (Worcester College) へ進学し、学生新聞「チャーウェル(Cherwell)」で広告を販売していた。

キャリア
彼のメディアグループの拡大の経緯については「ニューズ・コーポレーション (1979-2013)」も参照

メディア界へ
1952年、父キースの急死によりルパートは学業半ばでオーストラリアに戻り、父の跡を継いでメディアグループのオーナーになろうとしたが、相続税を払った後にはザ・ヘラルドなどの主要な事業は残っておらず、アデレードの新聞「ザ・ニューズ (The News) 」などがかろうじてルパートの手元に残った。

ザ・ニューズの社長となったルパートは、アデレード近くで起きた少女殺人事件で逮捕されたアボリジニのマックス・スチュワート (Max Stuart) の冤罪と死刑反対を主張し大キャンペーンを行った。

この結果スチュワートは冤罪が認められ釈放され、ルパートは大いに名を上げたが、このキャンペーンの実際の功労者は編集長のローハン・リヴェットであった。

ニューズ・コーポレーションの設立

ルパート・マードック(2009年1月12日)
マードックはザ・ニューズ紙をもとに持株会社ニューズ・リミテッドを創立し、オーストラリア各地の新聞を買収して1970年代にはオーストラリア有数のメディア・グループへと成長させた。
1964年にはオーストラリア初の全国紙「ジ・オーストラリアン」を発行し、政治的影響力も高めている。また1969年にはロンドンのザ・サン買収。毎号カラーのヌード写真を掲載するなど一部の顰蹙を買いつつも労働者階級の人気を得ることに成功。
1970年代には同じく英国のメディア王であったロバート・マクスウェルと激しく争いながら英米各地の新聞を次々買収し、1979年にニューズ・コーポレーションを設立した。

1980年代にはイギリスの名門紙タイムズ、アメリカの映画会社20世紀フォックスの買収、アメリカでのテレビ・ネットワークフォックス放送の設立など事業を拡大し、その経済力・政治的影響力は世界規模に拡大している。1987年にはかつて父が所有し本拠としていたヘラルド・アンド・ウィークリー・タイムズ社 (The Herald and Weekly Times Ltd) の買収についに成功し、父のメディア王国を取り戻した。

2005年には当時世界最大のSNS・MySpaceを買収。2007年、ウォールストリート・ジャーナルの発行元であるダウ・ジョーンズを傘下に収める。

2011年7月、「ニュース・オブ・ザ・ワールド」の盗聴事件に絡み(同紙はこれが原因で廃刊)、ニューズコーポレーションCEOとしてイギリス下院の調査委員会に召喚された。

詳細は「ニューズ・インターナショナル電話盗聴スキャンダル」を参照
2012年7月22日、子会社のニューズ・インターナショナル社は、マードックが傘下の英有力紙の経営陣から退いたことを明らかにした。

2013年6月28日、ニューズ・コーポレーションがエンターテインメント分野を主に担う21世紀フォックスと出版分野を主に担う新しいニューズ・コープに分社化された。両社の最高経営責任者(21世紀フォックスでは会長も兼務)を引き続き務める。

2019年3月20日、ウォルト・ディズニー・カンパニーが21世紀フォックスの大部分を買収した。しかしディズニーは既に放送ネットワークであるABCを所持しているため寡占が懸念され、フォックス放送とその関連事業は新会社が運営する事となった。
そのため同日フォックス・コーポレーションが営業を開始し、マードックはその会長を務めている。

政治的スタンス
1970年代半ばまでは、ルパート・マードックのグループ各紙は左派であるオーストラリア労働党やイギリス労働党支持だったが、その後は右派であるオーストラリア自由党やイギリス保守党支持に回る。マードックは「リベラルどもを潰そう」とも発言している。
一般的に傘下のメディア企業が親米・親イスラエルなどの姿勢をとり、これまでロナルド・レーガンやマーガレット・サッチャー、ジョージ・ウォーカー・ブッシュ、デービッド・キャメロンといった新保守主義・新自由主義の政治家を支持してきており、マードック本人も保守主義者である。しかし、保守主義者ながら反王制であることでも有名で、特にイギリス王室に対する報道は激烈である。本人は自分自身を「リバタリアニズムの信奉者」だとしている。

私生活
彼はこれまでに4回結婚している。

1956年にパトリシア・ブッカーと結婚し一女(プルーデンス・マードック)をもうけたが1967年に離婚した。この結婚に関しては彼は多くを述べていない。
同年、社員でエストニア移民出身の若い女性、アンナ・トーヴと結婚し、エリザベス(1968年生まれ)、ラクラン(1971年生まれ)、ジェームズ(1972年生まれ)の二男一女をもうけている。アンナ夫人とは1999年に離婚し17億ドルにのぼる慰謝料を支払った。

その半月後、当時70歳のマードックは当時30歳のウェンディ・デン(鄧文迪、1969年に中国徐州に生まれ広州で育ち、米国に留学したあと、香港のスターTVの副社長を務めていた)と結婚している。ウェンディとの間にはグレース(2001年生まれ)とクロエ(2003年生まれ)の二女が生まれている。2013年6月、ウェンディとの離婚をニューヨーク州高等裁判所に提出した。

2015年10月25日、ローリング・ストーンズのボーカル、ミック・ジャガーの元妻で元モデルのジェリ―・ホール(英語版)との交際が報じられ、2016年1月12日、同日発行のタイムズで婚約を発表、3月5日にロンドンで結婚した。婚約の6年後、2022年に離婚した。

エリザベス、ラクラン、ジェームズの三人はそれぞれニューズ・コーポレーション内の重役となり父の後継者の座を争ったが、次男ジェームズを除く二人はすでにグループを離れ独自のビジネスを進めており、ジェームズが後継者とみなされている。エリザベスは一度離婚し、イギリスの中堅規模の広告会社「フロイド・コミュニケーションズ」の創設者でジークムント・フロイトの曾孫にあたるマシュー・フロイト (Matthew Freud) (1963年生まれ)と結婚している。

メディア上での描写
自身が所有するFOXネットワークの人気番組で、様々な米英の有名人が本人役でゲスト出演する『ザ・シンプソンズ』においては「わしが世界征服を企む悪のメディア王、ルパート・マードックである」というセリフを喋った事もあり、ユーモアには一定の理解を示す人物である(シンプソンズのスタッフをはじめ、FOXネットワーク等の関係者には民主党支持のリベラル派で反マードックを表明する者も少なくないにもかかわらず)。

また、映画『トゥモロー・ネバー・ダイ』に登場する、英中間に戦争を起こさせ、それらを独占報道することで莫大な利益を得ると共に、戦後の中国での放映権を獲得しようと画策するメディア王のエリオット・カーヴァーは、ルパート・マードックのライバルだったロバート・マクスウェルがモデルとされているが、ルパートを皮肉った部分も持ち合わせている。

FOXニュース
(フォックスニュース、英称:FOX News Channel、略称:FNC)は、アメリカ合衆国のニュース専門放送局である。1996年にルパート・マードック所有のニューズ・コーポレーション(現:フォックス・コーポレーション)が、当時NBCの経営者「ロジャー・エイルズ」を社長にして設立した。

概要
1996年10月7日の放送開始時には1700万世帯という状態だったが、放送契約を結んだ「ケーブルテレビ」に奨励金を支払うというキャンペーンを行い、視聴可能世帯を増やしていった。
アメリカにて8000万のケーブルテレビと衛星放送加入者に視聴されており、海外でも視聴できる。2005年にラジオ局「Fox News Talk」を衛星ラジオで開始。2007年に経済ニュース「Fox Business Network」を立ち上げた。2008年からハイビジョン放送を開始した。

主にニューヨークのスタジオで制作されている。創業時から長年に渡って、他の報道機関においての「リベラル偏向」に対抗して、中立報道を心がけているとFOXニュースは主張しており、「Fair and Balanced(公平公正)」と「We report, You decide(我々は報道する、判断するのはあなた)」をスローガンにしていた。
トークラジオ形式の番組や派手なグラフィックや効果音を多用するなどしたニュース番組が人気となり、1990年代末からCNNから視聴者を奪い始め、2000年からCNNと視聴者数で拮抗。2001年のアメリカ同時多発テロ事件を機に視聴者数で首位の座に立った。

2016年7月、初代最高経営責任者(CEO)を務めていた「ロジャー・エイルズ」にセクシャルハラスメント疑惑が浮上したため、辞任した。同年夏頃に長年掲げていた「Fair and Balanced」のスローガンを降ろしていたことが翌年(2017年)6月に報じられた。

2017年、セクハラの口止め料として5人の女性に対して1300万ドルあまりを支払っていた問題で4月20日、FOXニュースの人気番組『オライリー・ファクター』の司会者であるビル・オライリーがFOXニュースに復帰しないことで合意したと親会社の21世紀フォックスが発表した。

2018年12月27日週の総視聴者数で154万人を記録し18年ぶりに首位から陥落、156万人のMSNBCに次ぐ二番手に後退した。

日本での放送
一時期NHK BS1で放送されていた。

FOX NEWS
基本情報
運営(番組供給)事業者 ニューズ・ブロードキャスティング・ジャパン株式会社
放送(配信)開始 1997年8月1日 放送(配信)終了 2004年7月31日

ジャンル ニュース
スカパー!プレミアムサービス(標準画質)
放送事業者 ニューズ・ブロードキャスティング・ジャパン株式会社
チャンネル番号 Ch.740
放送開始 1998年6月1日※
放送終了 2004年7月31日

特記事項:※1997年8月1日 - 2000年3月31日の間、スカイエンターテイメント(現:ジェイ・スポーツ)にて放送。
2001年12月1日 - 2002年7月31日の間は「FOX NEWS/NATIONAL GEOGRAPHIC」(ナショナル ジオグラフィック チャンネルとの混合編成)として放送。
テンプレートを表示 1997年8月1日、パーフェクTV!(現:スカパー!プレミアムサービス)でニューズ・コーポレーション(現:ウォルト・ディズニー・ジャパン)とソフトバンクが立ち上げた衛星放送プラットフォーム「JスカイB」系の番組供給会社・スカイエンターテイメント(現:ジェイ・スポーツ)で放送開始。
また、1998年6月1日にはニューズ・コーポレーションの子会社・ニューズ・ブロードキャスティング・ジャパン(現:FOXネットワークス・グループ)でも放送開始。2000年3月31日にスカイエンターテイメントで放送が終了するまで2つのチャンネルで放送されていた。
その後、2001年12月から2002年7月まではナショナル ジオグラフィック チャンネルとの混合編成チャンネルとなったが、2002年8月に分離、再び単独チャンネルとなった。しかし、2004年7月31日をもって日本での放送を終了している。

報道姿勢について(FOX効果)
FNCの報道について、保守的・共和党寄りであり、2000年代前半には視聴率競争でCNNを抜き、「FOX効果」が注目された。
マードック社主の意向もあってアメリカ同時多発テロ事件を機に、愛国心一色の報道姿勢を明確にした。テレビ画面に放送局のロゴが表示されるが、終日星条旗を流し始めたのはFNC、および同時放送していた地上波のFOXテレビ(同じくニューズ・コーポレーション傘下)だった。アンカーはみな星条旗バッジを身に着けた。

イラク戦争でもテーマ曲を勇ましいマーチにしたり、米軍がイラク大統領官邸に突入する模様を独占中継に成功、退役軍人をコメンテーターに起用する(これはどこも同じ)などの姿勢を続けた。

イラク戦争はFNCがCNNより多くの視聴者を獲得。一方でイラク戦争において、衛星中継車まで同行した従軍報道は連合軍の立場に沿った取材・中継となった事、CNNでアメリカにとって都合の悪いニュースを放送するにも細部のルールを用いて細心の注意を払っていた事が明らかになる、など一連の報道姿勢が注目された。
これをFNCが9・11からの愛国色の強い報道姿勢に倣って継承していったとして、「FOX効果」と呼ばれた。

中立報道を掲げるスローガンと共に、保守的傾向があるとされる。実際にFNCのキャスターにビル・オライリー、ショーン・ハニティー、グレン・ベック、ニール・キャブートなど保守的傾向の強い人材が起用され、大統領候補争いで注目を浴びた共和党のマイク・ハッカビーも週末のトーク番組を担当している。共和党関係者ではサラ・ペイリンやカール・ローヴがFNCに専属コメンテーターとして出演している。スタジオでのトークやインタビューにおいて、キャスターのキャラクター(性格・個性・信条)が放送に大きく反映されている。
それまでのアメリカメディアは大まかに「TVはリベラル、ラジオ(トークラジオ)は保守」という色分けがあり、その認識下では異色の存在として登場した格好となる。
2004年、共和党の全国党大会の大統領候補による指名演説中継は全てのチャンネルで視聴者数トップになり、2008年度もトップに輝いた。FNCを「最も信頼するニュースソース」と答える人のほとんどが保守思想・共和党支持者である。

マイケル・ムーア制作の映画「華氏911」では、2000年大統領選挙での偏向報道やイラク戦争を煽ったとして、同局をジョージ・W・ブッシュ政権のお抱えテレビ局として批判している。

またドキュメンタリー映画『Outfoxed』は、FNCが共和党寄りに偏向していると指摘している。しかし、「偏向というならば他のテレビ局こそ民主党大統領候補者を賛美する一方、共和党候補者に対しては揶揄するような報道を繰り返しており、民主党寄りに偏向しているのであって、上記の批判は民主党系メディアの視点からの攻撃に過ぎない」との反論があるように、共和党支持者と民主党支持者の立場によって見方が変わる。


「Fox News Sunday」にて、司会のクリス・ウォレスはクリントン元大統領に「政権担当時、ビンラディンに対してなぜ何もしなかったのか」と質問し、クリントンは激怒して事実と異なると反論した。地球温暖化対策を求めることをリベラルの「ヒステリー」だと決めつけ、国際的な合意であるとリベラル勢力の間では考えられている温室効果ガス排出規制の必要性に対して懐疑的な論者を持ち上げたり、『不都合な真実』で名を売ったアル・ゴア元米副大統領の自宅の高額な電気代を報じた。
銃規制に対しても批判的であり、2007年のバージニア工科大学銃乱射事件直後の番組で、あるコメンテーターは「大学側が銃規制を行ったのが問題なのであり、学生が武装していれば犯人が32人も撃ち殺す前に射殺できた」と学生の銃所持を肯定する発言をした。

ブッシュ政権時
ブッシュ政権や共和党と強いつながりがあり、正・副大統領を含めブッシュ政権の閣僚などがよく出演しており、狩猟中に誤射事件を起こした副大統領リチャード・チェイニーが事故後最初に同ニュースにテレビ出演した。トニー・スノー元大統領報道官(en:Tony Snow)はFOXの元キャスターである。

オバマ政権時
バラク・オバマ政権発足後も視聴者数は伸びており、オバマ政権に対する批判の急先鋒を担う(MSNBCが2006年からブッシュ政権を批判したように)。これらについてオバマ政権のコミュニケーション担当責任者アニタ・ダンは2009年10月、「FNCは事実関係を無視し、ニュース報道を偽装した世論誘導を行っている」と非難した。

基本的には記者取材のほか、全米のFox加盟局、イギリスSky Newsなどと連携して速報体制を敷いている。しかし、キャスターやコメンテーターのキャラクターが前面に出ており、影が薄い。

情報の裏付けが乏しい伝聞やデマに対するチェック体制が甘いとされ、他のメディアに比べ物議を醸す報道も多い。オバマ大統領がインドネシア時代に通っていた学校ではイスラム過激派の教育を行っていたという放送を行ったが、CNNがジャカルタの特派員に取材させたところ誤りであった事が判明し、「FOXは取材すべきだ」と苦言を呈された。

トランプ政権時
自身への報道の大半をフェイクニュースとして切り捨てきたドナルド・トランプは、大統領に就任して以降、各マスコミに対して冷淡な姿勢をとった。

ただし、大統領に好意的な「FOXニュース」だけは例外であり、報道各社を集めた記者会見を事実上中止した以降も、ホワイトハウス報道官がFOXニュースに対して独自に会見を行うなど比較的優遇された立場にある。

2020年アメリカ合衆国大統領選挙に向け行われた民主党大会では、同党を攻撃するニュースを報道。民主党寄りのニュースを流すCNNなどと一線を画した。一方で、2020年アメリカ合衆国大統領選挙の報道では、他局より3時間先行して、激戦州であるアリゾナ州でバイデン氏が勝利する見込みだと報じた。また、バージニア州についてもバイデン氏が勝利するとCNNよりも5時間前に伝えており、他局に比べても数時間早かった。

関連項目 スキャンダル - 2019年12月(日本では2020年2月)に公開された映画。FOXニュースのキャスターによる同局CEOへのセクハラ訴訟を題材としている。 資料ウイキペディア

映画「スポットライト」
2001年、マサチューセッツ州ボストンの日刊紙『ボストン・グローブ』はマーティ・バロンを新編集長として迎える。バロンは同紙の少数精鋭取材チーム「スポットライト」のウォルター・ロビンソンと会いゲーガン神父の子供への性的虐待事件をチームで調査し記事にするよう持ちかける。チームは進行中の調査を中断し取材に取り掛かる。当初、チームは何度も異動させられた一人の神父を追うが、次第にマサチューセッツ州でカトリック教会が性的虐待事件を隠蔽するパターンに気づく。虐待の被害者のネットワークに接触したのち、チームは13人の神父に調査対象を広げる。
統計的には90人程度の神父が性的虐待を行っているはずだと言う指摘を受け、病休あるいは移動させられた神父を追跡して87人のリストを得る。カトリック信者の多いボストンで、チームは様々な障害・妨害にあう。ウイキペディア



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構成編集 #つしま昇 


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