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コーヒーをこぼして、「悲劇」に見舞われたのに、すごく笑われた話。

 午前中に、こたつの上で作業をしていた。

 コーヒーカップなどは、畳にお盆を置いて、その上に載せている。コンピューターのような機械が、それほど身近でないので、すぐそばにコーヒーカップを置くのは、怖くてできない。

コーヒーをこぼした

 ファイルを取ろうとして、部屋の中を歩いて本棚に行き、戻ってきた時、うっかりコーヒーの入った湯呑みに足を引っ掛けた。

 あー、こぼしてしまった。

 バタバタとして、手近にあったティッシュを使って、拭いた。
 あっという間にティッシュは茶色く、重くなって、何枚も、何枚も、使う。

 そんなことをしていたら、妻が見かねて、部屋の外へ行き、あちこちで雑巾を探してきて、渡してくれた。それも使って、拭いていたら、妻がお盆をもちあげて、持っていこうとした。

 そのお盆には、こぼれたコーヒーが、まだ残っているから、持たれて、傾いた瞬間に、また畳に、こぼれてしまう。

 だから、それを防ごうとして、お盆を持とうとしたら、妻が、もう一つの湯呑みをひっくり返して、お湯が、畳にこぼれた。

 あー

 自分は、いつも不運だと思ってしまった。

妻の話

 夫が、コーヒーをこぼすのは、珍しい。

 ティッシュで、ばんばん拭いているのを見て、まず、自分の部屋に、布を探して、なかったけど、1階にはあったので、持ってきた。

 それから、どのくらいふけたか、見て、お盆の上がびちゃびちゃだったから、それを台所に持ってこうと思ったら、お盆の上にコーヒーがあって、畳に「流れるー」と言われて、慌てて、自分の湯呑みをひっくり返した。

 お湯がこぼれた。

 ちょうどその時、しゃがんでたので、前屈みで、目の前に、夫の、2次災害のどん底の顔があった。最初は、自分の失敗の顔だったのが、このときは、切ない被害者の顔になった。何してくれてんだー。っていう顔でもあった。

 あれを、思い出しちゃった。

 ジョージ秋山の漫画に出てきそうな、かわいそうな人たちの顔が、叫びの顔が、目の前にあって、もう、本当に笑いと悲劇は紙一重だと思って、ものすごく、なんていうか、おかしみが噴き出てきて、笑いが、止まらなくなっちゃって、思い出すたびに、おかしくて、おかしくて。


 話しながら、妻は、まだ、笑う。(「事故発生」から、5時間経過しているのに)。

 はははははは、なんだろうね。これは。あー、面白かった。

顔のイラスト

 あんまり笑うので、その顔をイラストで描いてもらった。もちろん、さっと描いただけのものだから、完成度は妻にとっては高くないのだけど、何枚か描いたら、やっぱり、最初の一枚が、一番「その時の顔」に近かったらしい。

 それを見て、また、笑っている。

 夜まで笑っていたら、noteの記事にしよう、と約束をした。その絵と湯呑みを一緒に入れて、撮影したら、その写真を見て妻は、また笑っていた。

 窓のブラインドに、ポストカードやチラシなどを何枚かつけていたりするのだけど、そこに、その顔のイラストを加えた。

 時々、そのイラストを指差すと、妻は、その度に笑う。同時に、何度も、それを行うと、怒る。

 ただ、夜まで、笑っていた。

 だから、こうして書くことにした。






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