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「ゲンロン友の会」に、入会しました。

 知らない人には、「ゲンロン」も「友の会」も、何か分からない、もしかしたら怪しい話に感じるかもしれない。

 「ゲンロン」というのは、東浩紀という批評家が創業した会社。

ゲンロンは、2010年4月に、批評家の東浩紀によって創業された小さな企業です。2020年4月で創立10周年を迎えます。
ゲンロンは、学会や人文書の常識には囚われない、領域横断的な「知のプラットフォーム」の構築を目指して創業されました。批評誌『ゲンロン』や単行本シリーズ《ゲンロン叢書》の刊行のほか、東京・五反田にあるイベントスペース「ゲンロンカフェ」の運営、友の会会員の交流事業、関連する放送プラットフォームの開発などを行っています。

「ゲンロンカフェ」

 最初に「ゲンロンカフェ」という場所に行ったのは、2013年だった。

 個人的なことだけど、仕事をやめて、介護だけをしていた約10年のあと、学校へ通って資格を取り、就職活動をしていたが、ウソのように仕事が見つからず、かなり暗くなっていた時期だった。

 そのころに、「ゲンロンカフェ」という場所を知り、東浩紀という人も何冊か本を読んだだけだったけれど、初めて出かけて、登壇者がとにかく話を始めて、深めて、どちらも真剣に語り、とても刺激になり、「ゲンロン」の創業者である東浩紀が、とても頭がいいのはよくわかった。

 高くて早い理解力によって、相手の話をほぼ瞬間的に的確にまとめて話す姿は、生まれつき圧倒的に足が速い人間が持つような、自然な凄さを感じた。

 自分自身は、なにもうまくいかないと感じる日々だったけれど、何度か通ううちに、一応の時間設定はあるものの、登壇者が必要と感じたら4時間でも5時間でも話す姿に、勝手に希望を持つようになっていた。

 こういう場所は必要ではないか、と思うようになった。

コロナ禍

 それからは、テーマや登壇者によって、年に数回だけだけど、「ゲンロンカフェ」に行き、そこで密度の濃い時間を過ごすことができた。

 その間も、個人的には介護は続きながら、細々と仕事を始められたが、そういう日々でも、「ゲンロンカフェ」のような場所で、人が真剣に考え、話す時間の中にいるのは、自分にとっては必要だとも感じてきた。

 時には、終電を過ぎる頃まで話が続いていたから、途中で離脱することもあったけれど、こんな場所は他にはないと思っていた。

 だが、2020年にはコロナ禍になり、「密」な場所は、動きを止められていた。

 ささやかだけど、自分も支援を行った。

 それから2年以上が過ぎ、「ゲンロンカフェ」も少しずつ再開をしたものの、個人的にはまだコロナ感染のことが気になり、出かけられないままだった。支援の無料チケットがあるものの、このままだと使えないかも、と思っていた。

突発放送

 何度か「ゲンロンカフェ」のイベントにも出ているから、「ゲンロン」からメールは送られてくる。

 配信に馴染みが少ないせいか、見たいと思いながらも、なかなか機会を持てないままだったけれど、2022年の夏の終わりに、「東浩紀 突発放送」があることを知った。しかも無料だった。

 Twitterもやめてしまい、どうしているのだろうか、とか、様々な噂を、私のような情報弱者でも、インターネット上で目にすることが多かったから、なんとなく気になっていて、そのライブ映像を見た。

 あいかわらず、画面越しでも、存在が強かった。

 かなり感情をそのまま出し、話題は幅広く揺れながらも、時々、新鮮な視点を提供してくれるのは、やっぱりすごいと思った。

「これは、残したくない。その時だけ、話したい」。

 そして、その話は続き、どうやら全部で6時間ほどだったらしいが、申し訳ないのだけど、途中で離脱をした。

 ただ、とても面白い話だった。

 同時に、こうした言葉も印象に残った。

「人と人とが信頼しあって、話し合えるということを再構築しないといけない」。

 これを話しているときは、画面越しに過ぎないけれど、本気のようだった。
 こんなことを言える人は、今どきいないと思った。

 翌日、少しだけ続きが見られたが、途中で、その画面は止まって、動かなくなった。アーカイブは本当に残さないようだった。

「友の会」

 そして、この「突発放送」の主目的が、「友の会」の勧誘だった。

最先端の知を市民に開く公共的使命を担いつつも、助成金や補助金には頼らない独立の運営姿勢が高く評価され、多くのかたから支援をいただいています。
哲学(フィロソフィー)はもともと、古代ギリシア語で知(ソフィア)を愛する(フィロ)ことを意味する言葉でした。哲学の起源に戻り、知をふたたび愛されるものに変えること。それがゲンロンのミッションです。

 この活動を支える要素の一つが「友の会」だった。

 確かに年間1万円以上は「高い」とも言えるのだけど、ただ支援するだけではなく、そこには書籍やウェブマガジン代などが含まれているから、東浩紀の「突発放送」を見て、少し迷ったけれど、初めて入会することにした。

 それが、9月のことだ。この「ゲンロン友の会12期残り1ヶ月+13期割引入会セット」に申し込んだ。コロナ禍の支援の時も、かなり「お得」になるように考えているのは分かったが、今回も色々と特典もある。2022年9月末が締め切りになっている。

 入会手続きをしたものの、ちゃんと出来ていたのか不安で、メールを送ったら、早めに返信もきたし、ありがたく思ったが、すごいと思った場所を、とても微力だけど、今は少し支えていると感じられるのは、新鮮な気持ちだった。


 少なくとも、この1年間は、学ぶ材料が増えるので、もう少し考えを深めたい、とは思っている。




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