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泣けた!泣けた!インド映画恐るべし‼️

あなたが思いっきり泣きたいと思ったら、インド映画のひとつをお勧めします。ラストシーンにあなたは号泣し、映画に込められた強いメッセージを知ることになるでしょう。この映画の舞台は現代のパキスタンとインドです。この両国はカシミール紛争などで敵対関係にあります。宗教でも、パキスタンはイスラム教、インドはヒンズー教が勢力を持っており、宗教習慣の違いから日常の生活において確執が常に存在しています。そんな相容れない環境の中で二人は出会い、物語は展開して行きます。一人は、事件の発端となる6歳の女の子です。彼女は、声が出せず読み書きも出来ません。両親はこの障害を苦にしていました。ある日、偶然の連鎖で彼女は迷子になってしまいます。もう一人は、信仰心の厚いウソのつけない気は優しくて力持ちのおじさんです。迷子の彼女は直感からこのおじさんに頼ることにします。この映画の見所は、ラストシーンの感動に至る過程が丁寧に描かれていることです。至るところに伏線が張られていて謎が次第に明らかになっていきます。迷子の彼女の目と表情だけの演技は見逃せません。冒頭の群舞シーンとチキンダンスは圧巻です。この映画はミュージカル映画かとみまごう程の出来で、楽曲とダンス、色彩、カメラワークの勢いと編集のマッチングが見事です。インド映画人のレベルの高さに驚き感服しました。とにかく、エンターテイメント満載でラストシーンまで飽きさせません。挿入曲も素晴らしく涙を誘います。神を敬い慕うおじさんを激怒させた許しがたいある行為に対する迫力爆発のアクションシーンは聴衆の溜飲を下げること請け合いです。ビザと旅券にまつわるはらはらドキドキの逃亡劇はコメディ・タッチで楽しめます。映画の後半から登場するこの二人を助けるフリージャーナリストの活躍も見逃せません。SNSを活用して二人の問題解決を図ろうとする姿は現代的で説得力があります。この世の天国と呼ばれる美しいカシミールの山岳地帯を背景に、約7000人ものエキストラに囲まれて繰り広げられるラストシーンは圧巻で涙が止まりません。どんなに相容れないものでも、「人間」という存在の底にはそれを乗り越える力がある!そんな希望を抱かせる映画です。嗚呼、大事なことを書き忘れていました。この映画のタイトルは「バジュランギおじさんと、小さな迷子」です。

なるべくネタバレしないように、この映画の手法を模して書いてみました。

Bajrangi  Bhaijaan 

歓喜の声に包まれながら。

(See you)

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