哲学どうでしょう?

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哲学どうでしょう?

一般の方が哲学書と親しみ、楽しむためのコラムを書いています。 現状、アカデミックな学術研究は内容は高度ですが、敷居が高く、巷で溢れている一般向けの解説本は誰でも読める代わりに内容がありません。哲学、面白いと思ってもらえたらうれしいです。

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■なにをするサークルか オンラインでの哲学読書会やレクチャーを開催しています。西洋哲学メインですが、日本思想や中国思想も採り上げています。 ■活動方針や頻度 毎週2~3回程度、夜21時から開催しています。ズームを使っています。参加希望の方は以下のツイッターアカウントにDMください。 https://twitter.com/kurosiro4696 ■どんな人に来てほしいか 哲学に純粋に興味がある方、もしくは主催山中のノートをご覧になって興味を持った方、歓迎致します。 ■どのように参加してほしいか 見ているだけでも大丈夫です。テクストも基本的にご用意します。気軽にご参加ください。

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哲学のトレーニング方法~1時間でライプニッツ『24の命題』を読む~

 これからお話しする「哲学のトレーニング方法」は、ライプニッツの『24の命題』を哲学書を読んだことがない人が1時間で読めるようにする方法のことです。しかし、西洋形而上学最高峰がいきなり読めるようになったりするんでしょうか? 哲学の意義を知るためにもまずはサクっと読めるようにしたいですよね。その方法の要点を簡単に纏めると以下になります。 早速やっていきましょう。「第一命題」は以下のように短い文章で表現されています。いきなり、意味不明な文章でびっくりされるかもしれませんが、まず

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    • スピノザ『エチカ』を読むために

       『エチカ』は難しい。特に一番抽象的で難解な「第一部」が難しい。しかし、これが読めないと『エチカ』が読めるようにはならない。一般に、哲学書は難解な主題をさらに難解な述語によって説明するのでさっぱりわからない文章になっていることが多い。しかも、名著と言われる哲学書ほど、この傾向が強い。『エチカ』もご多分に漏れずそうなのだが、『エチカ』はさらに、叙述のスタイルが変わっている。幾何学の証明のスタイル、つまり、定義と公理を用いて定理を証明していく、というスタイルで叙述されている。いき

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        1)『純粋理性批判』が問題にしていること。 「世界には果てが在るのか」「人間は死んだらどうなるのか」。誰でも一度はこんな漠然とした疑問を持ったことがあるのではないだろうか。考えたところで答えは出そうにない。答えは出そうにないけども、まったく疑問に思わない、というのも変だ。一般的に、大人は普段そんなことは気にも留めないが子供はふとそんな疑問が頭をよぎる、大人もごくたまには考えるという具合だろう。「まったく疑問に思わない」のだとしたら、それは「すでに答えが出ていることにしてしまっ

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          心が変われば態度が変わる 態度が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる 運命が変われば人生が変わる とてもいい格言ですね。ヒンズー教の教えだとか。ネットで「自分を変える」と打ち込むと必ず上がってきます。 私も正直、なかなか気が利いた格言だと思うのですが、一つ、疑問があります。 理屈としてはわかるのですが、問題は当人が「変わりたい」と熱望しているのかどうか、です。熱望していれば、大抵のことは叶えられるでしょ

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        • デカルト『省察』レポート
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          自己啓発本のカラクリを大公開~どうして自己啓発本は役に立たないのか?

          「自己啓発本」というキーサードに引っかかってこのコラムを読んでいるそこのあなた! 残念ながら、あなたは成功できません。 本当に成功する人は、自己啓発本など読まないからです。  なぜなら、成功する人というのは自ら立てた目標に向かって着実に努力を積み重ね、失敗を恐れずにトライし続ける人のことだからです。 そういう人に「自己啓発」なんて必要ありません。常に、具体的な問題を考えているから、「どうすればがんばれるか」なんていう抽象的で内容空疎な問題には興味がないのです。 それ

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          【エッセイ】哲学者は如何に行動するか~プラトン『クリトン』を読む

           ソクラテスの死の前日の模様を描いた『クリトン』は、獄中のソクラテスと彼の竹馬の友クリトンとのこのようなやりとりからはじめられている。死刑執行が明日に迫っていることを告げる為に、クリトンは早朝人目を忍んでソクラテスのもとに訪れたのだが、彼があまりにもすやすやと眠っているさまを見て、敢えて彼を起こさなかったのである。しかし、クリトンが早朝に訪れたのはすでに運命が決まっている者に対してそのことを告げるためではない。彼が人目を忍んで早朝にソクラテスのもとに訪れたのは、ソクラテスを脱

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          デカルト『省察』「第三省察」要点・解説

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          デカルト『省察』「第二省察」要点・解説

          デカルトの求めるもの、それは「アルキメデスの点」私は存在しない?「存在すると思っている」だけ?脱線:リアル・マトリックスの恐怖私は在る、私は存在する!考えるってどういうこと?脳がなくても考えることができる⁇私たちはものを実は目で見ていない⁉、目ではなく精神のみによって捉えている⁉以上が「第二省察」の要約です。徹頭徹尾、デカルトは感覚を排除し、知性による洞察のみで「第一の確実な認識」としての「私の実在」、そして、その実在する私の何であるかを究明しています。デカルトが懐疑の遂行の

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          デカルト『省察』「第一省察」要点・解説

          デカルトは「近代哲学の祖」?→デカルトは「心身二元論」によって世界を物理的な対象として見出し、それ以外のものを切り捨てた「近代の悪しき根源」と悪く言われることがしばしば。しかし、その思索そのものをフェアに評価するなら、彼は「個人が真に自由に独立にものを考える」ということ自体を可能にし、そのことによって、人間理解、世界解釈に革命を起こした偉大な思想家であったと言える。 なぜ、デカルトは一切を疑ったのか?→タレスも「万物の根源」を自らの観察と理性的洞察によって思考した、という点

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