子どもに毎日伝えた方がいいただ一つだけのこと
小学生になる前くらいまでの子どもにただ一つだけ、毎日伝えた方がいいことがあると思っている。それは子どもに対して、無条件で「大好きだよ」と言うことだ。
発達心理学的に言って、子どもというのは時間の捉え方が大人とは違う。大人は昨日あったこと、今日あったこと、明日起こりそうなことをそれぞれ関連付けすることができる。
一方で子どもにとって時間とは、昨日、今日、明日などの関係が薄く、まだまだそれぞれの関連性が認識しにくいのである。
だから昨日言ったことでも、今日は違うかもしれないと考えがちである。子どもが予定を何度も確認したり、同じことを聞いたりすることはよくあることだと思うが、これは時間の連続性の感覚がまだ未発達だからという理由が考えられる。
時間の連続性が未発達なので、ちょっと前に聞いたことでもそれが今の時点でも継続しているか不安になるので何度も同じことを聞くのである。
そこで毎日、子どもたちに「大好きだよ」と伝えることが大事になってくる。子どもには「大好き」と伝えているつもりでも、日々伝えていかないと子どもは不安になってしまう。
親としてはいつも「大好き」だと言ってるんだから分かってるでしょと思いがちであるが、子どもにとっての「いつも」は大人の「いつも」より、もっともっと多くなければいけないのである。だから毎日「大好きだよ」と伝える必要がある。
また、今どきは褒める子育てをしている人が多いので、「◯◯できて偉かったね」と子どもに言うことは多いと思う。褒めていいところを伸ばすのは、絶対に必要だしとてもいいことだと思う。
「◯◯できて偉かった」というのはできたことへの評価である。家庭や学校や習い事でできたことを褒められてどんどん自信を付けていくことは、子どもにとって本当に良いことである。
しかし、家庭だけができることがある。それはその子どもの存在をまるごと大好きであるという、無条件の愛を与えることである。何かができてもできなくてもそんなことは関係なく、その子どものことが大好きだと伝えることである。
子どもは家庭で無条件に愛されていると、それ以外の場所で辛いことがあっても頑張れるようになる。安心して帰れる場所があるのは、子どもを強くするからである。
また家庭で無条件に愛されて育った子どもは、その後の人生を通して、精神的に安定しやすい。毒親をもった人はメンタルの健康で悩むことが多いが、毒親と呼ばれる存在は総じて無条件で子どもを愛することが苦手である。
だから◯◯したから偉い、◯◯できるから大好きなのではなく、無条件で子どものことを「大好きだよ」と毎日言ってあげなければなと思っている。
無条件の愛という自分の気持ちが、子どもたちに伝わればいいなと毎日思って子育てをしている。
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