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日本語いろいろ

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日常生活で目にする看板や案内、チラシなどを気ままに紹介。時々、真面目に日本語分析。
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看板紹介12 危うくスルーするところだった

人間の脳には、続きを予測する機能がある。

もちろんいつでも正確なわけではないが、何度となく同じようなシチュエーションを経験していると、目や耳で現実をとらえるより早く、脳が反応してしまうことも多い。

とあるデパートのエレベーター。

デパートの閉店時間を迎えると、このエレベーターは飲食店が並ぶフロア以外は止まりませんよという張り紙。

……って、20:00PM? それは何時だ?? 

道路わきの

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看板紹介11 日本語と外国語

海外の有名な観光地に行くと、日本語の案内や注意書きを目にする。

中国で見かけた看板。

例えば、日本語以外全くわからない状態だったとしても、上の二つにはイラストがついているし、最後の一つも言葉の順序を入れ替えれば理解できる。

ただ、ある程度名のある観光地なのだから、インターネット上の翻訳サイトレベルの日本語ではなく、せめてネイティブチェックをいれてほしい。

同じように、近年、日本国内の案内や

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看板考3 「つめ合わせる」その後……

看板考3において、電車内で目にした表現を取り上げ、考察した。

私個人なりの分析はしたものの、長きにわたり使用されているということは、鉄道会社側にもなにかしらの意図があっての表現だと思い、メールで問い合わせをしてみた。

すると……

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看板考3 詰め合わせる

普段使わない路線を利用すると、車内の注意書きや案内などをじろじろ見た挙句、写真を撮るという完全な不審者になる。

最近では、駅構内のエレベーター付近もドキドキポイントだ。エレベーターに関する注意事項の書き方が、鉄道会社によって異なるのが面白い。

タイトルの「詰め合わせる」を見て、どの鉄道会社か分かった人は、恐らく毎日のように利用していて、一度はこの言葉を目にしたことのある人だろう。

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看板紹介 10 中途半端だよ・・・

以前紹介したように、公にする文書や説明書、注意書きなどには

時々誤字がみられる。

最終チェックをきちんとすれば、避けられるのだろうが、人間は思い込みの強い動物だから、仕方ないのかもしれない。

しかしこれは……

「ひっ」……それから?

もちろん大人は、文の流れから「ひっぱる」という言葉が続くことは類推できる。

しかしこどもはもしかしたら「ひっつく」「ひっかける」「ひっこむ」などを考えるか

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看板紹介 9 ポップ

スーパーなどでよく見るポップ。

商品名、値段とともに販促のための独自のコメントが書いてある物などもある。

商品自体にも、きちんとカタカナ表記されているし、きちんとチェック!忘れずに。

昔、近所のおじいちゃんが、「ディズニー」と「デニーズ」をいつも混同してたっけな。

英語の音を、カタカナ表記にする際に問題になるのが長音。

「コンピュータ」と「コンピューター」、「エレベータ」と「エレベーター

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看板紹介 8 誤変換

パソコンや携帯、スマホを使っての言葉の変換で、最初に出てきたものをあまり疑わずに「確定」してしまう。機械に頼り、機械を信じる生活においては、多くみられる光景だろう。

関西の、観光客も多く利用するホテルのコインランドリー。

このような注意書きをじっくり見る人間はあまりいないのだろう。

どんなことでもそうだが、見直しって(問題ないって思っていても、念のため)本当に大切だ。

「衛星」という文字を

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看板考 2 エスカレーターの上

駅、デパート、ビル(商業施設)など、エスカレーターの設置されている場所は多い。

そしてそこには、暗黙のルールが存在する。急いでいる人のために、片側を空けるというものだ(どちら側をというのは地域差が存在するが、ここではおいておく)。

しかし実は、エスカレーターを歩く・走るといった行為が事故に直結することも多い。従って、多くのエスカレーターは注意書きであふれている。

ゴム製のサンダルが挟まらない

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看板紹介 7 丁寧なのか失礼なのか

小さなほころびからクレームが噴出し、一企業が攻撃対象になってしまうことも多い現在。企業側は、いかなる時でもお客様を大切な存在としているはずだ。

また、予測不能なクレームが出てこないよう、細心の注意も払っているだろう。

誰もが知っている大手デパートにあった注意書き。

簡単な、下世話な言葉に解してしまえば、

「万引きするな」ってことだろう。

それをここまで、見ている人の気分を害さないようにと

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看板紹介 6 惜しい・・・

あと少しで正解なのに・・・

「゜」を「゛」に換えれば、正解!

「パーカー」じゃなくて、「バーガー」

こちらは反対。

「゛」を「゜」に換えれば、正解。

「たっぶり」じゃなくて、「たっぷり」

これは、海外(漢字圏だったような)からのお土産の中に入っていた乾燥剤。

確かに、カタカナの「シ」「ツ」って難しいけど・・・。

「小さなヤ」を「小さなエ」に換えれば、正解。

声に出して読むと、少し

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看板紹介 5 知らなかった使い方②

今回は看板ではなく、商品のパッケージ。

日常生活において、毎日のように何かしらのパッケージを目にし、手に取り、使っているが、一般的には注意書きなどを隅々まで読むことはあまりないのかもしれない。

どこかで買ったものなのか、もらったものなのか、それすら覚えていない商品。

「磨くだけで白歯」

脳が意味を理解したため、一瞬スルーしかけた。

しかし、「白い歯」ではなく、「白歯」

「しろば?」「は

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看板考 1 ○○禁煙

受動喫煙の危険性に関する認識が広まり、喫煙できる場所がどんどん狭められている昨今。それでもまだまだ世界的に見ると、日本は喫煙が野放しになっている感もある。世界の多くの国では禁煙法が施行され、公共の場での喫煙には高額の罰金が科されるという。

最近も、様々な看板を目にした。

「駅構内禁煙」、「館内禁煙」、「店内禁煙」、「全席禁煙」、「建物内禁煙」、「終日禁煙」などなど。

飲食店などでは時間を区切

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看板紹介 4 山と動物

山では野生動物と遭遇する可能性がある。

従って、注意喚起をする看板がたてられている場合が多い。

京都・嵐山にあった看板。

猿を見つけても、そのまま無視して通り過ぎるのが一番ということか。

「近寄らない」「相手にしない」「食物をやらない」は守れるが、

「目を合わさない」は、見つけたときに猿がこっちを見ていたら、どうすればいいのだろう。その瞬間に目をそらすのは、難しい。自分の見たものが何だっ

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看板紹介3 知らなかった使い方



「更生」は、人間に使うのが一般的で、あとは法律関係では「会社更生法」というのも聞いたことがあった。

でも、古くなった水道管を新しく(リフォーム)するという意味で「更生工事」という言い方があるのは知らなかった・・・。

普通の生活の中では、「便器」という言葉を使うが、トイレ業界では、「便鉢」を普通に使うと初めて知った。

知っているようで、知らない使い方。まだまだたくさんあるのだろう。