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蟹にする???海老にする???

ちょっと用があって
出勤後の長女の部屋をのぞくと
ベットのうえに携帯がころがっていた・・・

何気に夫に「長子が携帯忘れてったわ」と口を滑らしてしまったら最後・・・

こりゃ大変と騒ぎだす夫

「長子は、仕事にもこの携帯を使っているから
会社に届けてやろう!」と言い出す始末

さすがに それは無いやろと思うが・・・

言い出したら聞かない夫

私「そんなんされたら絶対嫌がるよ・・・」
夫「そしたら電話だけでもしてみ!どうしたらいいかきいてみぃ!」

あなたが1番過保護だって認めろよ夫

絶対自分が正しいと思ってる夫

お前が電話しろよ夫

「しゃーなしやで・・・」と従順な妻は受話器をとってしまった

電話をとりついでいただいて、長子が受話器の向こうに
私「大した用じゃないないねんけどさぁ、携帯忘れてるよ。会社まで届けようか?」
長子「いらん」

瞬殺される会話
まぁ、想定内やなぁ アハハ

あれっ 何これ??
デジャブ???
以前にも こんなことがあった気がする。

あれは、長子と同じ年頃だった私
いくつも担当を抱えて
真っ白なオフィスで忙しく働いていた

突然、母から会社に電話がかかってきたのだ
高齢の祖母に何かあったのかと
緊張する私の耳に響いたのは

「蟹にする???海老する???」
興奮をおさえきれず、はしゃぐ母の声であった
「商店街の福引きで2等があたったの!!!
蟹と海老が選べるんだけど、どっちにする???」

時はバブルである
商店街も あの頃は景気が良かったのだろう
数日前にも「商店街の福引きで、お金の掴み取りがあたったの!これで2回目!!!」と満面の笑みで語っていた母の顔が浮かぶ

「はぁーーっ???
お母さんは、私が会社でお絵描きして遊んでるとでも思ってるわけ???
しょうもない事で電話なんかしないでよ!」

激怒した私

今思えば2等を引いた喜びを
一緒に分かち合えば良かった
福引きに当たった幸運にはしゃぐ母って
最高に可愛いひとやったのに・・・

後悔先に立たずね

あの日の私の怒りは
今日の娘の怒り

娘の帰宅がこんなに恐ろしいのは
娘を産んで以来はじめてよ
アハハ




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