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民間が公共化する時代。地域コミュニティデザイナーと阪急阪神HD若手社員で考える、これからの公共のあり方。

阪急阪神たがやす編集部です。この記事に興味を持っていただきありがとうございます!

このアカウントでは「民間が公共化する時代」というテーマで、多様なプレイヤーと共にこれからの公共のあり方について考察していきます

「新しい公共」という概念が提唱されてから久しくなりました。
これは、まちづくり、教育、子育て、医療、福祉といった公共サービスに、地域の住民やNPOが主体的に参加してもらい、それを社会全体で応援しようという考え方のことです。

振り返れば、関西では阪神淡路大震災を契機として神戸を中心に市民活動が活発になりました。その後、特定非営利活動促進法(通称:NPO法)が制定され、現在では50,000以上の団体が全国で活動しています。
行政でもなく民間でもない新たな活動主体が、この十数年のうちに徐々に認知され始めました。

しかし、日本では今でも「公共」とは行政が行うものとの考え方が根強いです。
それにもかかわらず、人口減少と地方財政悪化に伴い、行政が提供するサービスは今後さらに減少すると予測されます。

全国各地でさまざまな市民活動やNPOが活発に活動していますが、日本全体としてその社会的影響はそれほど大きくなく、個別の活動に留まっているケースが多いように思えます。地域で暮らす「市民」も、行政とのコミュニケーション手段がクレーム以外に持ち合わせていないケースがしばしば見受けられます。

お客様化社会の行く末は、どうなっていくのだろう?
一体、だれが公共を担うのだろう?担えるのだろう?

そのような問題意識から、私たちは有志の勉強会を立ち上げました。
発起人は、兵庫県尼崎市を拠点にソーシャルデザイン・コミュニティデザインを手掛ける㈱ここにある代表の藤本氏と、関西を地盤に100年以上前からまちづくりをしてきた阪急阪神ホールディングス㈱の若手社員数名です。

私たち民間企業のなかに潜む未来の公共の担い手を掘り起こしながら、共に新しい公共をつくっていきたい。そんな思いを込めて活動名を「阪急阪神たがやす」と名付けました。

私たちが着目している視点は「民間の公共化」です。

これからの鉄道事業は、単に移動手段の提供だけではなく、地域への愛着醸成や地域活性化の主導など地域とのつながりを深める工夫が求められるでしょうし、不動産業は単に住宅の提供だけではなく、住民とのコミュニケーションやコミュニティづくりも含めた価値提供が求められるでしょうし、ショッピングモールはただの消費の場ではなく、市民が憩い、交流し、自己を表現し、自己実現を目指す場になっていくでしょう。

これらのことは、すでに起こっていることでもあるし、これからも進行する傾向にあると考えられます。なぜなら、行政や従来のコミュニティだけでは「公共」を担い切れないからです。

阪急阪神たがやすでは、上記の問題に立ち向かって活動されているプレイヤーをお招きし、「これからの公共のあり方」と「そこに民間としてどうコミットできるのか」を考えていきます。

公共×民間の領域で仕事をする方やまちづくり・地域活性化に関心のある方、そんなこと微塵も考えたことない方にも、何かを考えるヒントやきっかけになったら嬉しいです。

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