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クレコのママンは愛らしい!vol.2「布団にダイブするのは良いが、布団からダイブしてはいけない」

ママンが携帯電話を探している。いつものことだ。
リビング、キッチン、お手洗い。
ママンがよく携帯を置き忘れるエリアだ。

携帯を探して家の中を徘徊する姿は、さして珍しいわけでもないので、気にせずパソコンに向かう。なんせ私はテレワークといえども、仕事中だ。

「ないよーないよー」
という声が近づいたり、遠ざかったり。仕方がないので、キーボードを叩きながら、「リビングの机はー?」「食器棚の前はー?」「お手洗いの棚の上はー?」と、思い当たる場所を挙げていく。

それでも、見つからないらしく自宅の電話から電話をかけ始める。
いつもなら、どこからか着信音がして
「なんだよ、こんな所にあったよー。探したのになぁ」
といった感じで、携帯電話が発見される。
が、今日は見つからない。音もしない。

えっ、まじでどこやったの?

もしかしたら、今日の事態はいつものことではないのかもしれない。
ママンに直近の行動を確認する。
さっきゴミ捨てに行っていた気がするけれど?まさか、いや、まさかね。
クレコのママンは、結構突拍子もないことをする。そんなわけあるまい、といった事態を予想を超えて引き起こす。

えっ、捨てた?

いやいやいや、と否定をしたいところだが、ママンは過去にへそくりを捨てたことがある。夜中に急に「どうしよー間違ってへそくり捨てちゃったー!」と飛び起きて、その当時住んでいたマンションのゴミ捨て場に懐中電灯片手に捜索しに行ったことがある。前科があるのだ。

ママン自身、その記憶に思い至ったらしく「ちょっとゴミ捨て場見てくる」と、自らゴミ捨て場に向かって行った。

携帯落とすとか、いろいろ心配だ。
携帯をあまり使いこなせていないママンの携帯は、未だガラケーのためアプリも一切入っておらず、変な情報などが登録されていないのが唯一の救いかもしれない。が、できれば見つかって欲しい。

ほどなくして戻って来たママンの手には、見慣れた携帯。
どうやら、見つかったらしい。

「ゴミ捨て場に落としていたの」と、訊ねる私。
ママンの答えは、私の予想に反したものであった。流石、ママン。私の常識では捉えきれない。想像の斜め上をいく。むしろ捻れた向こう側から飛んでくる。

「それがね、ゴミ捨て場に無くて、ゴミ捨ての前にお布団干していたなって思ったから、下の植え込み見に行ったら落ちてたの」

・・・はい?
つまり、布団を干そうとバルコニーにヨイショーってした時に、携帯もヨイショーって放ったってこと?

バルコニーの下は、植え込みで普段人は歩かないエリアだけれど、放った勢いですごい飛距離が出てしまったら・・・危ないじゃない!
もう、本当気をつけてくれ。
携帯を無くすことで情報漏洩のリスクはあるし、放ることで生じる怪我を負わせてしまうというリスク。もう一度言う。
本当気をつけてくれ。

クレコのママンは愛らしいけど、それと同時に危なっかしい。
だから目が離せない。
良いですか?お布団にダイブしても良いけれど、お布団からダイブしてはいけません。

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