もり はくし

30代になっても道草しながら生きている日々を綴っています。 詩、旅のエッセイ、短いお話…

もり はくし

30代になっても道草しながら生きている日々を綴っています。 詩、旅のエッセイ、短いお話を描いています。 夢は活版印刷で詩集を作ること。メンバーシップ「閑日月」始めました。 詩の日々と日常の軌跡/The world is beautifully coloured.

メンバーシップに加入する

◆月1配信のニュースレターです(目標) 大学にて日本語学を専攻し、その後文芸について芸術大学で学び、10代で何度か海外渡航した結果、「日本語」と「日本文化」に惹かれた私の目線で見る日常が気になった方は、ご購読いただけると嬉しいです。 会社員をしていたころ、仕事に追われて日常を見る時間が少なくなりました。幼い頃と変わらず、日々は過ぎ、季節は巡っているはずなのに、その多くのものが視界から消えてしまったことにすら、会社を去るまで気づけませんでした。 小さな日々の変化や発見を、心のゆとりと共に、このニュースレターで共有できたらと思います。

  • 日常に懸想する

    ¥500 / 月
    初月無料

マガジン

  • 君と私の共同生活

    自由な私と、更に自由に生きる夫との生活を綴ったエッセイ。有料記事を分かりやすいようにマガジンへまとめる予定です。

  • 机上のふらり旅

    ふらりと旅をすることが好きだった著者が、旅する経済力がなくなったことをきっかけに机上旅行を始めることにした。何に乗って、どこへ行って、何をして、どこへ泊まって、何を食べるのか。全ては机上の空論で、著者の妄想の域を出ないだろうが、お付き合いいただけたら嬉しい。

  • ふらり旅

    ふらりと旅した時の一瞬を、切り取って綴っています。

  • 散文詩的な呟き

    日常の一コマを短い映像のように切り取っています。

記事一覧

固定された記事

【自己紹介】社会に馴染めなかった一般市民

noteにアカウントを作ったのは、恐らく2014年頃。 会社員からドロップアウトしたのが2017年頃。 初めて記事を書いたのは、2017年。 つまり、登録してから約10年経って、私…

もり はくし
1か月前
17

『月に吠える』序

00:00 | 00:00

※試聴版です。オリジナル版(12:14)はメンバーシップに加入すると視聴できます。

1

幼馴染が異性とは限らない

私が育った頃は、漫画やアニメに出てくる「幼馴染」とはほとんどが異性だった。すぐ隣の家に住み、自分の部屋が幼馴染の部屋の向かい側で、窓を開けて会話したり、なんなら…

2

三行日記:2024/05/08

寒くて目が覚めた。頼りないタオルケットだけが私を包み込み、掛け布団が全て夫に取られていた。スマートフォンを見るとまだ朝の4時、起き上がって毛布を取りに行く。毛布…

嫉妬する資格#2

2023年の夏に「嫉妬する資格」というnoteを書いた。 凄く短い文章なので、よければ原文を読んでもらえたら大変嬉しい。 ただ、内容としては自分は嫉妬できるほどなにもし…

もり はくし
2週間前
7

#01 お金に疎い自分を受け入れる

「給与の3割は貯金しないかん」 10年以上前、新卒での入社先が決まり、報告がてら顔を出した本家のおじさん(祖母の弟)がそう言っていた。それから会社員を辞めるまで、…

もり はくし
2週間前
4

三行日記:2024/05/02

空の色が濃くなって、新緑の色が深くなった。洗濯物の白が眩しくて、目を顰めた。外の空気は想像よりも冷えていて、まだ春の気配が残っているのを感じる。雨が降って、季節…

もり はくし
2週間前
4

#00ご挨拶

この度は「閑日月ーかんじつげつー」にご参加くださり、誠にありがとうございます。 2017年に会社員であることを辞めたとき、私は大事なことに気づきました。幼い頃と変わ…

もり はくし
2週間前

【自己紹介】振り返ると人生っていろんなことが起こってる

しっかりと自己紹介を書こうと思います。履歴書以外でこんなに自分のことを掘り下げることってあるだろうかと考えながら、指を動かしてこの文章をぽつぽつと紡いでいます。…

もり はくし
4週間前
7

三行日記:2024/04/22

鈍い痛みをお腹を抱えて起床した。鉛色の曇り空が眩しくて、眉間に皺が寄る。ヨーグルト、プロテイン、オートミール、ブルーベリー。朝の薬を飲む。お昼はなんちゃって参鶏…

もり はくし
4週間前
4

三行日記:2024/04/17

優しくてシャイな彼女が帰国して寂しい。 何気ない立ち話し、何気ない写真が大事な思い出になる。 Tシャツ、ピアス、薫風

もり はくし
1か月前
6

ふらり旅 #10 (宮島)

久しぶりの宮島口フェリー乗り場は、日本語以外の看板が増えていた。見渡す限りどの看板も英語と韓国語の併記。 右も左も海外からの観光客と思われる方が多い。看板による…

もり はくし
1か月前
13

渡航するときは鞄におかきを忍ばせろ

縁あって、10代で3~4回ほど海外へ渡航することがあった。初めて海外に行ったのは、11歳。カナダのウィスラーで行われていたサマーキャンプに参加するためだった。初めての…

もり はくし
1か月前
6

机上ふらり旅#00

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

もり はくし
1か月前
10

紙月ーしげつ

元来私は、下を向いて歩く人間だ。 石畳の境目を避けて歩き、横断歩道の白いところだけを踏む。 すれ違う人も、俯いた視界に相手の靴が映り込むまで気づかない。 20時の…

もり はくし
1か月前
10

君と私の共同生活#00

かねてより書いてみたいなと思っていた、夫との生活。 連載するような形で、しばらく綴っていきたいと思う。 私は今の生活が楽しくて、充実していると思っているけれど、…

もり はくし
1か月前
9
固定された記事

【自己紹介】社会に馴染めなかった一般市民

noteにアカウントを作ったのは、恐らく2014年頃。 会社員からドロップアウトしたのが2017年頃。 初めて記事を書いたのは、2017年。 つまり、登録してから約10年経って、私はようやく自己紹介を書こうとしているわけだ。 今さら一体何を書けばいいのか、迷いに迷って、テンプレートに頼ることにした。ありがとうテンプレート。感謝しています、テンプレート。 以下の自己紹介はざっくりで、詳しいものは近日公開予定のメンバーシップ「閑日月ーかんじつげつ」にて公開予定です。 名前

『月に吠える』序

メンバーシップに加入すると全編(12:14)を視聴することができます。

幼馴染が異性とは限らない

私が育った頃は、漫画やアニメに出てくる「幼馴染」とはほとんどが異性だった。すぐ隣の家に住み、自分の部屋が幼馴染の部屋の向かい側で、窓を開けて会話したり、なんならベランダ伝いに行き来している。朝が弱ければ起こしに来てくれて、なぜだか両親はそれが当たり前だと思っている。これが今のステレオタイプ的な幼馴染ではないだろうか。 私には幼馴染が2人いる。KとMだ。初めて会った時の記憶なんてないくらい、昔から一緒にいる。彼女たちは隣に住んでいたわけでもないし、なんなら私だけ家が少し遠かっ

三行日記:2024/05/08

寒くて目が覚めた。頼りないタオルケットだけが私を包み込み、掛け布団が全て夫に取られていた。スマートフォンを見るとまだ朝の4時、起き上がって毛布を取りに行く。毛布の柔らかな温度を感じて、再び睡眠の海へ沈んだ。

嫉妬する資格#2

2023年の夏に「嫉妬する資格」というnoteを書いた。 凄く短い文章なので、よければ原文を読んでもらえたら大変嬉しい。 ただ、内容としては自分は嫉妬できるほどなにもしていないということ。 その後、2023年11月に「続・嫉妬する資格」を書いた。 嫉妬する資格を得るために、今自分ができることについて少しだけ書いた。 この二つのnoteを通して、嫉妬する資格を得たいと思ったことはもちろんなのだが、「嫉妬することを無意識のうちに避けていた」自分が居たのではないかと思った。

#01 お金に疎い自分を受け入れる

「給与の3割は貯金しないかん」 10年以上前、新卒での入社先が決まり、報告がてら顔を出した本家のおじさん(祖母の弟)がそう言っていた。それから会社員を辞めるまで、私はせっせと手取りの30%を貯蓄に回して、残りでさまざまな支払いや生活費、旅行費を用立てた。 会社から離れた後も、多くはないがフリーターとしての収入はあったので、引き続き貯金を続けていた。しかしそこに国民年金、健康保険などの支払いが重くのしかかってきた。一人ひとりの社会保険をみんなで賄っているということだと思いな

三行日記:2024/05/02

空の色が濃くなって、新緑の色が深くなった。洗濯物の白が眩しくて、目を顰めた。外の空気は想像よりも冷えていて、まだ春の気配が残っているのを感じる。雨が降って、季節が揺らいで、少しずつ初夏に近づいていく。

#00ご挨拶

この度は「閑日月ーかんじつげつー」にご参加くださり、誠にありがとうございます。 2017年に会社員であることを辞めたとき、私は大事なことに気づきました。幼い頃と変わらず日々は過ぎ、季節は巡っているはずなのに、その多くのものが視界から消えてしまっていました。辺りが明るくなり始めた頃に家を出て、日の暮れごろに帰宅する。仕事に終われて、日常を見ることができなくなっていました。

【自己紹介】振り返ると人生っていろんなことが起こってる

しっかりと自己紹介を書こうと思います。履歴書以外でこんなに自分のことを掘り下げることってあるだろうかと考えながら、指を動かしてこの文章をぽつぽつと紡いでいます。 思い返し始めると、意外と細かいところまで覚えていたりするもので、想像以上に長くなることに途中まで書いて気づきました。人生を全て書こうとするからですね。割愛しながら書いていきたいと思います。 ざっくり目次にもまとめておくので、気になるところだけ掻い摘んでいただけたらと思います。

三行日記:2024/04/22

鈍い痛みをお腹を抱えて起床した。鉛色の曇り空が眩しくて、眉間に皺が寄る。ヨーグルト、プロテイン、オートミール、ブルーベリー。朝の薬を飲む。お昼はなんちゃって参鶏湯。午後は集中力が低下、メーデーメーデー。静かに沈んでいく。

三行日記:2024/04/17

優しくてシャイな彼女が帰国して寂しい。 何気ない立ち話し、何気ない写真が大事な思い出になる。 Tシャツ、ピアス、薫風

ふらり旅 #10 (宮島)

久しぶりの宮島口フェリー乗り場は、日本語以外の看板が増えていた。見渡す限りどの看板も英語と韓国語の併記。 右も左も海外からの観光客と思われる方が多い。看板によると、JR-WEST RAIL PASS を持っている海外からの旅行者はJRが運行するフェリーに無料で乗船できるらしい。 宮島にはJR西日本が運行するフェリーと、松大汽船が運行するフェリーの二種類があり、フェリーの発着場も同じで、金額も同じだったと思う。 ただ先に述べたように、JRのRAIL PASSを持っていると

渡航するときは鞄におかきを忍ばせろ

縁あって、10代で3~4回ほど海外へ渡航することがあった。初めて海外に行ったのは、11歳。カナダのウィスラーで行われていたサマーキャンプに参加するためだった。初めての海外で何を持っていけばいいのかなんて何もわからず、母親がほとんど準備してくれたんじゃないだろうか。そのくらい、準備期間の記憶がない。 ただし、カナダのウィスラーで食べたおかきがすごく美味しかったのは覚えている。 日本食が海外にもあったといえど、20年も前のこと。当時のクオリティーはやはり昨今とは異なる。寿司だ

机上ふらり旅#00

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

紙月ーしげつ

元来私は、下を向いて歩く人間だ。 石畳の境目を避けて歩き、横断歩道の白いところだけを踏む。 すれ違う人も、俯いた視界に相手の靴が映り込むまで気づかない。 20時の暗闇を、足下を確かめながらぽてぽてと歩く。 汚れた靴の先に、昼間の出来事を思い出す。 等間隔に並ぶ街灯の間を、泳ぐように渡って家路を行きながら、 ふと、今日は満月だったかと、上を向く。 見上げた先には明かりの灯るマンションの窓が溢れている。 それぞれの生活が真冬の夜に漏れ出して、しばし夜空を漂って消える。

君と私の共同生活#00

かねてより書いてみたいなと思っていた、夫との生活。 連載するような形で、しばらく綴っていきたいと思う。 私は今の生活が楽しくて、充実していると思っているけれど、この生活をスタートする前までは「楽しい」とは真逆だった。「引っ越したくない」と駄々をこね、結婚を決めてくれた夫を困らせ、随分と迷惑をかけた。 それでも、引っ越してからの夫との日々は笑いが絶えない。日常のやり取りを友人たちに話すと、笑ってくれることも多い。どうやら彼らの結婚生活とは随分異なるようだ。 十人十色という