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赤ちゃんだったら泣いてるよ  と  思い  言ふ  など


我ながらいい台詞だったなと思うています
赤ちゃんだったら泣いてるよ
僕は赤ちゃんではないので泣きはしませんでしたが、赤ちゃんだったら泣いていました  おそらく

余裕で耐えられるけれど耐えているという事実は確かに存在しているもの  挟んだ中指の痛みとか  昨日の咄嗟の不甲斐無さとか  全部を拾っていたら朝御飯にもありつけないと知っているから無意識が往なしてくれているものたち  実は結構あるよな  往なされているから気付いてはいないけれど

櫂を止めて慎重な呼吸で水面の揺らぎを汲むことだけは腕を落としてでも守りたいと思わせる陽があるように  後方に積んだ形見を攫う荒波にも構わず進まざるを得ないと思わせる雨もある  気がしている    嫌だなあと思うけれど  嫌だなあと思うことは嫌じゃなかったりしている    嫌なことはしないけれど  嫌だと思うことが嫌じゃないときはしてもいいかなと思ったりもしている    屁理屈だと顔を顰められ続けた術を言葉遊びだと寂しげに微笑んでみせられたとき  またひとつ強張りを緩められたな  きっと終わりで始まりでした  僕は此で






リップヴァンウィンクルの花嫁を観ました

左脳的な感想は書かない  というか書けない  ので  何の足しにもならないとは思いますが  一応  ネタバレ見たくないなあという方は  次の区切り線まで読み飛ばしていただけたらと思います  薄目でスクロールしてくれ


Netflixを漁る道すがらに出会った作品で  重いかなあ  切なそうだなあ  三時間かあ長いかなあ  などと思いながらも  その日は偶然普段よりも早起きできていた日で  自由に使える時間が普段よりも多くあったので  いい機会かなと  というかこれを逃したら多分僕これ観ないなと  思い  そうして視聴に至ったといった経緯であったのですが

あのね  めっっちゃよかった

視聴前の印象とは打って変わって  結構ずっと忙しくて  感情が  何度か頭抱えながら観たもんね
幸せというよりも多幸感で、不安と安心が常に不安定な比率で共存していて、安室さんがずっとわからなくて、支離滅裂さはないはずだけれど断片を掻き集めたみたい、 夢みたいだった

夢みたいに素敵、というよりも
派手なイベントはほとんど無くて  この街のどこかにも存在していそうな  一見そんな温度をしていて  だけど  こんなにもやさしく儚い  はじまりもおわりもない時間は  実はどこにも存在していなくて    それを  あのね、ずっと前、こんなことがあったんだよ  って  だからどうとかはなく  ただ上の空で溢すように  ひとつのおはなしを聞いた  ような  そんな余韻を覚えています
そういう意味の  夢みたい  でした


これを書くにあたって  珍しく 二日連続で同じ作品を観るということをしたのですが
当たり前かもしれないけれど  一度目よりも二度目の方が  繊細さや明瞭さを大きくして受けて  その分より一層わからなくなって    何だって  作品について「わかった」と言い切ることは  究極的には  永久に出来っこないと  そう思っているので  常に当然のことではあるのだけれど    起きていることを理解していながらにして こうも「わからない」という感触があると  好きだというのにはまだ早い  というのは  怖いなあ  と  なんとなく  ふと

いいんだけどな    好きとかはどんどん放っていった方がいいというのは前提としてあります  出来ることはしていいと思う  後悔先に立たず    先に立っていても出来ない時もある  それはそれで  仕方のないことだから  いいよーっていっていたいですね  後悔が無いのだけが良いとは限らないので

好きだというのは  なんとなくいまは足が竦んで  喉か  この場合は喉なのか  喉がこう  ぐっと なって  今はまだ難しいけれど  それでも  また観るだろうなあとは思っています  今はこれで許してくれ    泣いたわけを知っていて笑ってくれる人と観られたらいいですね  いつか    ばかやろーこのやろーのくだりが好きでした    安室さんについての見解を聞きたい  わからねえ  わからねえよ、、






ピアスをさー
塞ごうかなあ  と  迷っている  ほんのりと

僕の左耳には  いま  まあ幾つかの穴が開いているんだけれど  そのうちの二つ  スナッグとインナーコンクがさ  どうもイヤホンとの相性がよろしくないと  どうやらそういうことのようで

スナッグは正直  どんな経緯で開けたのか  あまり覚えていないんだけれど  インナーコンクは  どうして というか どんな風にして開けたかを  はっきりと覚えていて    開けながら聴いていた曲とか  そのとき考えていたこととか    だから少し  なんだろう  勿体無さなのかなあ  それなら塞いじゃったっていいのにな  重過ぎる意味を託された幾つかへの敬意としても  でも紛れて判別がつかないのもそれはそれで  うーん  どうしようかなあ


ちっちゃいんだよな、耳
キャッチ二つ分の空間を取り戻したらイヤホンは収まるのかといったらちょっと怪しい  関係ないということはないと思うけれど  そうしたとてギリ、という可能性は  十二分に

穴開ける時もそう  もうちょっと余白があったらなあとよく思う  ピアスで出来た耳にしたいわけではないからなあ  あくまでも耳にピアスが居るという    ピアスで出来た耳も嫌いではないですよ  センスが出るからビビっているというだけです  センスは園庭に置き忘れてきたので


耳な    いいよな    好きです    個性  個性の部位だなあと思う    わからない  個性的な耳が好きだからそういうのばっかり目に留まっているのかもしれない  そんな気がする    綺麗な耳だなあとか  可愛い耳だなあとか  そういうのもあって  その上で  それとは別で  好きな耳だなあがある  整ってりゃ良いってもんじゃない  これはどこにおいてもそう  せっかくなのでもう一度いっておこう
整ってりゃ良いってもんじゃない

薄い耳が好き  向こうの光が透けそうな  耳朶や肉感よりも軟骨だなというかんじの  主張は弱いが癖のあるかんじの    あとはもう直感  ああ好きって思うときがある  そういう耳がある  

かくいう僕の耳は  可もなく不可もなく  つまらねえ耳をしているので  塞いでもまた開けたくなるんだろうなあという気がしている  スナッグは特に  かわいいからねえ  開けるのめっちゃ大変だったけれど  大変だったのを覚えているから塞げないというのもあるかもしれない  あるな  じゃあやっぱり勿体無さか  ええじゃあ塞ぐか  ええ  うわあ


だめだな、書いていると開けたくなる  塞ごうかなとかいいながら増やしているかもしれない  そのときは報告しますね  気が向いたら
とりあえず今年はお腹に開けたいので腹筋を頑張るダーー   頑張っている自覚が芽生えない程度に適当にやっていくドーー  生き果たすことに執念を尽くしているのであとはぜんぶ適当ダゼーー  ウオオーーーー





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