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存在価値

自分なんていてもいなくてもどうでもいいんじゃないかな。

どうしてうまくいかないんだろう。

みんな、息をするように「おはよう」って言ってるけど、
自分は誰かにあいさつするのにも
ものすごいエネルギーが必要。

学校から帰ったら、仕事から帰ったら
とにかく疲れて閉じこもりたくなる。


そんなとき、どうやって人は回復するんだろう。

もし自分の子どもがそんな気持ちだったら、
どう接したらいいんだろう。


とりあえず頑張ったぶんのエネルギーをじっと回復。

でもそれだけじゃない。
静かに待つだけの、閉じこもった自分の世界だけでの回復じゃなくて。
人の中で回復していく方法。

その一つの答えが、
カナダの心理学者アルバート・パンデューラが提唱した
”自己効力感”
という言葉だと思っています。


誰かに人付き合いのアドバイスをもらったって回復なんかしない。
もっと疲れるだけ。
そんなとき、
”誰かへの自分の存在価値を感じる瞬間”
を、大切にしてほしいのです。


例えば
学校で全然うまくいかなくても、
家に帰って自分を大好きな妹がいたら。

職場の人間関係がしんどくても、
ボランティア活動をして
「ありがとう」
って感謝されたら。

それだけで次の日苦手な
「おはよう」
のパワーが出てくる気がしませんか?


でも大事なことは、
”誰か”の期待に応えようとしないこと。

苦しんでいる子どもに
”自分の期待に応えさせよう”
としないこと。

お母さんが疲れていて
「お皿洗いしたら、お母さん喜ぶかな」
「びっくりするかな」
って、ワクワクドキドキの中でやったお手伝い。
そのことに対する
「ホントにありがとう。助かったよ。」
には、幸せがいっぱい詰まってる気がします。

自分のアイデアで自分が動き、
自分の気持ちを形にして、
自分の力で誰かを幸せにする。

それこそが、自己効力感だから。


でも、もしママ自身が疲れて帰ってきて
「ママ疲れてるしお皿洗いして。」
って言われてイヤイヤやるお手伝いは、
自己効力感というよりは、出された課題をクリアするのと同じことなのかも。

それはきっと、
お皿洗いをしてくれたことが大事なのではなく、
「誰かを喜ばせたい」
っていう気持ちが”幸せ”につながっているから。


誰かに対し、自分の力で嬉しい気持ちを生み出して影響力を与える。
そのことこそが、”自己効力感”の本質なのではないかな、と思っています。






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