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【回答しました】家を出たお母様が守ろうとしたもの

「ぬいぐるみ療法」について触れた先日のこちらの記事について、ご感想をいただきましたのでご紹介させていただきます。

noteとインスタ、いつも拝見しています。

私は両親が長い間不仲で、母が弟の結婚後に家を出ていきました。
そのときに「弟が家にいたら、母は家出しなかったんだろうな……なんで私だけこんな寂しい思いをしなきゃいけないんだろう……」と、残ったのが私だったから、母に見捨てられたんだろうという寂しい思いをしました。

そのときにたまたまクマの抱き枕を買ったんですが、なぜかそのコを抱いて寝ると涙が止まらなくなり、心がギューッとしめつけられる感じがしたのを、今回のなめらかさんのnoteを読んで思い出しました。
これもぬいぐるみ療法のようなものだったのかな……

その後私も結婚し、今もそのコを抱いて寝るんですが、結婚してからは、その心がギューッとしめつけられる感じがなくなりました。
これを書いている今も、なぜか涙が止まらなくなりました。

とりとめのない感想になってしまい、申し訳ありません。
いつもなめらかさんのnoteを読みながら、どこか自分にも当てはまっている感じがしています。

質問者さんが、今ご自分の家庭を築かれた中で「結婚してからは、その心がギューッとしめつけられる感じがなくなりました」と仰っていること、本当によかったなぁ…と思いながら読みました。ご感想ありがとうございます。
※ 質問箱へのメッセージでしたので、今回特に質問は書かれていませんが「質問者さん」と呼ばせていただきます。

クマの抱き枕が寂しさを受け止めてくれたんでしょうかね。今も一緒に寝ていらっしゃるんですね。

ご両親が長い間不仲だったということは、お母様が家を出る前から質問者さんはずっとたくさんのことを我慢してこられたと思うし、不安や悲しみや寂しさや、いろんな種類の感情を味わってこられたんだろうなと思います。めちゃめちゃ頑張ってこられたんだろうな…。

大切な人、特に他でもないお母さんがいなくなるというのは、自分の根幹を大きく揺るがす大変な出来事だと思います。たくさんの「なぜ??」が心に渦巻く中で、あの時ああしていればとか、私なんて大切に思われていなかったのではとか、無数のことを考え無力感にも襲われたのではと思います。クマもこれまでどれだけたくさんの涙を吸収してきたことか…。

お母様のことについて、質問者さんは特に私の意見は求めていないと思いますが、以下は二児の母としての私の勝手な妄想とひとりごとですので不要だったら読み飛ばしてください。


一般的に、母親が家を出るときというのは「自身の緊急避難」という色合いが最も濃いのではないかなと思います。
それまでのお母様がどんなに気丈に見えていても「このままの暮らしを維持したら自分の心身が危うい!」という緊急脱出のようなものだったのではないかと想像します。

「とりあえず直近のイベントである息子の結婚までは待とう…」と数ヶ月先の目論見はギリギリ持てたとして、なかなかそれ以上のことは考えられない状態だったかと思います。電車内でお腹が痛くなり気絶しそうな時に、次に降りられる最短の駅ってどこだっけ??としか考えられなくなるように。

お母様にとってはたまたまその最短の駅が「息子の結婚」だった。だから「弟が家にいたら家出しなかった」ということでもないし「質問者さんを見捨てた」というつもりでももちろんなかったろうと思います。もしかしたらお父様と関連のない環境に身を置かないと正気が保てなかったのかもしれない。とにかくそれはお母様自身に長年蓄積されてきた問題で、我が子の価値と天秤にかけるようなベクトルのものではなかったんじゃないかと思います。

私本当にすごいと思うのは、こういう時に思いっきり娘に癒着して依存し、永久に愚痴を聞かせてゴミ箱のように扱う母親も世間には珍しくない中で、質問者さんのお母様はそれをしなかったということなんですよね。

お母様は、緊急脱出によってご自身の心と体、つまり命を守ったと思いますが、同時に質問者さんのことも守ったんだなと思います。それは質問者さんに敬意を払っていたからだし、長い目で見て母娘の絆をどこか楽天的に信頼していたんじゃないだろうか。
お母様の強さを感じるし、その強さが質問様さんにも受け継がれているように思います。

愚痴を聞かせてくれていいから離れないで欲しかったよ。と当事者だったら思うかもしれないけれど。自分に全く余裕がない中で、離れるという形が最大の愛情表現となる局面も人生にはあるように思います。父と絶縁して離れることを決めた時の、自分の心境と少し重なります。

近い存在に傷つけられてきた人ほど、愛する人から自分を遠ざける選択をしがちだったりもする。愛着に問題を抱える人の場合は特にそういう傾向もあると思います。

無責任な憶測を長々とすみません。
質問者さんがこれからもクマとともに、にこにこと健やかでありますよう願っています。


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