なにかの動画で、
四六時中頭の中で、自分のひとり言を話してる人のことを知った。

そのひとり言を止めるようになって、意識が変わったという話だ。　

何かの時に自分で一言二言話すことはあるのかも知れないけど、
基本自分は「無」な感じなので、驚いた。

眠っていると誰かの声を聞くことはあるけど、
何かの残像かも知れないし、そもそも自分の話し声ではない。

みんなそうなの？

「割と喋ってるかも知れない」

同僚にリアルで尋ねたら答えてくれた。

「そんなの、忙しくないの？いつも何かを考えてるってこと？」

ひとの頭の中身は不思議だ。

私はというと、身体のどこかを動かしている時には、
その順序を確認することはあるけれど、「無」な感じの状態で、
ボーッとしていると頭の中の画像の世界に入り込んでしまう。

気を緩めると、考え事をするみたいに、
頭の中で繰り広げられる妄想世界に入り込んでしまう。

一時は疲れると走馬灯のように画像が流れていき、
これはなんだろうと思って、ちゃんとそれを見ようとしても、
画面はどんどんと、次々に流れて変っていく。


「また走馬灯ですか～？」

呆れて家族に言われたりもするけれど、記憶自体も画像の方が楽なので、
私の頭の中には、もしかしたら言葉は何もないのかも知れない。


「日常、怒鳴ることってあるの？」

四六時中頭の中で自分にお喋りしてる同僚に、ついでに聞かれた。

彼女はしょっちゅうあるらしい。

邪魔されるのが嫌なせいかもね。


「ない」と即座に答える。

怒るよりもどうしてそうなるのか考える。

きっと物事を素直に受け取れないタイプなんだろうな、と少しだけ思う。

頭の中の妄想は自分が組み立てるわけではなく、
その世界が現れてなにかのストーリーが始まるだけなので、
基本勝手に、お客様のように過ごしているだけでいい。

頭の中の世界と、目の前の世界と行ったり来たりしてる感じ。

誰かがいれば勝手に動き出すので、
自分の経験値や思い出から動き出す想像なのかも知れない。

頭の中でずっと自分に喋りつづけているなんて、
カロリー消費してダイエットに良さそう。

メリハリのある毎日な感じもする。

みんな頭の中はどんな個性なんだろう。

初めて知る面白さ。

ずっと音楽を見ていたり、数字が煌めいている人もいるのかも。