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息をするための

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2020年1月の記事一覧

狭間

狭間

私は言葉を思考の型押しの枠のように使ってしまっていると、以前「言葉の呪力」というnoteで書きました。その型押しの息苦しさをこの頃強く感じている。そういう話。

ただ今回は、自分の思考の中で言葉を型押しとして使ってしまうことが苦しいわけではなく、
会話の文脈の中で何か言わなければならないこと、まだ形の定まっていない考えや気持ちに言葉による型押しを急いでしまうこと、そういったことが苦しい。

人の悩

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遺書草案

遺書草案

自分でもギョッとするくらい物騒なタイトルを付けてしまった。深い意味が在るのか無いのか自分ですらよくわからないけれど、まぁいつかは死に迎えられるのだから書いちゃダメってことはないでしょう。でもとりあえずこれが草案のままである間は、死ぬつもりはありません。

最近、ふと死にたいなと思うことがある。砕け散るような苦しさがあるわけじゃなく、鮮烈な痛みがあるわけでもなく、でも、この先生きていくことを考えると

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冬

私の街に雪が降った。

だけど積もらなかった。仙台は北国なれど雪が積もらない。その代り痛いほど冷たい風が容赦なく吹き荒ぶ。

雪の温もりすら赦さない、全てを突き放すようなこの街の冬がたまらなく好きだ。でもなんだか照れ臭いから余り口に出さないようにしている。

冷たい外気、温かい部屋、至福のココア。
凛とした寒さ、白い吐息、天まで見届ける。
心淋し、人肌恋し、君と手を繋ぐ。

こういう冬特有のエモー

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