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[8]入院2日目(手術当日)


絶飲食と本鮪

手術当日は朝6時から水を飲むのも禁止。

そんな時に限ってテレビで美味しそうな食べ物が次々と流れてきたり、同室の人達に運ばれる食事の様子が気になったり。
運良く使えたTverでうっかり「きのう何食べた?」を見てしまったのも失敗だったかもしれない。心は和んだけれども。
普段通りお腹は減るのでとても辛かった。私も食べたい・・・

思わず夫に「テレビで本鮪見てめっちゃ食べたい、絶食しんどい」とLINEした。


手術時間の調整と準備

朝起きてから手術まで時間に余裕はあったものの、段階的に色々とやることがあった。
手術の時間は大体昼からと聞いていたが、明確には決まっていなかった。
私は病室で先生からの連絡を待ちつつ、手術の準備をしていた。


まず、荷物をまとめる。
手術中と翌日の昼までは一旦病室を離れるのと、そのタイミングで今使っているスペースをほかの患者さんが使うらしい。
そのため身の回りの物をキャリーケースと鍵のかかる貴重品BOX、ベッド脇のキャビネットに収めておくよう指示があった。まだ2日目だから散らかってもいないし、全然動けるので片付けは余裕で終了。


それから、先生に点滴の針を入れてもらう。
これは結構痛かった。針も太いので、馴染むまで結構違和感がある。
(数時間すると割と馴染んでどうでもよくなってくるので大丈夫)


あと個人的に一番焦ったのは、なかなか便が出なかった事。
前の夜に下剤を飲んだので、本来なら朝出るはず。出なきゃ困るけどなかなか出てくれない。
最終的に昼前くらいにようやく出て一安心・・・。手術まで出なかったらどうしようとヒヤヒヤしていた。


そうこうしている内に先生から手術時間の打診があり「思ったより早い時間から手術が出来る事になりそうですが、ご家族は病院に着きそうですか?」と言われる。
当日立ち会いに来る夫は「11時半頃に来て病院内で待機していて下さい」と言われていたが、その11時半に手術開始になりそうだった。

(手術の時間ってこんな感じで決まるのか…!)

急いで夫にLINEして、なるべく早く来てもらえる事になった。


手術時間が決まったら、いよいよ手術室へ行く準備。
事前に渡されていた術衣とT字帯を着て、弾性ストッキングを履く。
あとは歯磨きセット、ティッシュ、マスク、術後服帯(売店で購入)を一袋にまとめておいた。
なんとなくだけど、職場のメンバーからいただいたお守りを歯磨きセットにつけて一緒に持って行くことにした。

T字帯の商品名がティージーパンツだった。
使い捨てのふんどしみたいなやつです。


時間になったら看護師さんが迎えに来てくれて、いよいよ手術室へ。
緊張していたけれど、病棟の看護師さん達がすれ違うたびに声をかけてくれたので安心できた。
病棟の外から手術室までは夫も一緒に付き添ってくれた。

いよいよ手術

手術室へは歩いて移動。

付き添いの夫に見送られて病棟に入ると、ベッドに乗せられて手術棟から出る患者さんがいた。
あぁ、この人は手術無事に終わったんだな・・・私も数時間後こうなってるのかな・・・と思いながら横目で見ていた。

手術室に入る前に歯磨きなどの荷物を看護師さんに預け、不織布のキャップに髪を収める。それから、麻酔科の先生から硬膜外麻酔の説明を受ける。
背中から麻酔を入れるなんて痛そう・・・と思っていたけれど、最初に局所麻酔をしてもらえると聞いて安心した。

説明が一通り終わり、いよいよ手術室へ入る。
先生や看護師さんが準備を進めている中、部屋の中央にあるベッドに仰向けになる。
そこから横向きになり、背中に局所麻酔をしてから硬膜外麻酔の針を入れる。違和感はあったものの、思ったより大丈夫。
再び仰向けになり、先生の声かけで麻酔の点滴がはじまる。
酸素マスクもつけられる。
あれ?まだ不織布マスク外してないんだけど、酸素マスクってこのままつけr




・・・と、ここで記憶がなくなり気付いたらもう手術室から運び出される途中だった。目が覚めるまで4時間少々。SICUに異動する途中だった。

手術は無事終わり、手術中に行われた診断で腫瘍は良性という結果だった。
左卵巣・卵管を摘出して終了。夫からそれを聞いて、この1年間辛かった色々がようやく終わったんだなと思ってホッとした。

そういえば目覚めてか、左側の腰痛や鼠径部のつまりを感じなくなった。それも大きくなった卵巣のせいだったんだろうか。体が軽くなった感じがした。



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