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[5]術前検査

術前検査①

診察後、急遽その日のうちに血液検査とMRIをする事になった。
血液検査は割と早く終わったが、MRIは時間が決められていた。出勤時間に間に合わないのを悟り、上司に連絡を入れてから院内の喫茶店で腹拵えしつつ待機。
(下半身のMRIなので食事はOK)

半年ぶりにMRIのズンドコズンドコという音を聞きながら「あー、ついに手術するんだなぁ」とぼんやり考えていた。
午前中から診察や検査で疲れたし、あわよくばMRIで横になった時にちょっと休みたい・・・なんて思っていたけれど、造影剤の点滴を入れたままバンザイして装置に入るスタイルだったのでなんとなく落ち着かず。緊張もあり、結局どっと疲れた。

検査が終わり、会計では15000円ほど支払った。
そのまま職場へ出勤。事情を話し、入院・手術の詳細が決まってから休みの調整をしてもらえる事になった。


夫への説明

手術が決まった事を夫に伝えたのは、血液検査を待っている時。
・・・と言っても、元々症状があって卵巣が痛いだの何だの言いながら生活していたので、次の診察ではもう手術しろって言われるかもしれないという事は伝えていた。
心配しつつも良くなるための前向きな手術と捉えて、家のことや付き添い等協力してくれると言ってもらえたので心強かった。


病院からの連絡

後日病院から連絡があり、手術日の変更を打診された。
MRIの結果から、なるべく早く手術した方が良いという判断で手術日を1週間早めたいとの事。その日を逃すと1ヶ月延期になるらしく、手術日の変更を了承した。
(私が電話に出られなかったため夫に電話があり、夫からその旨を聞いた上で改めて私から病院へ電話した。)


術前検査②

前回の受診の翌週、検査結果を受けてもう一回診察があった。
いつもの先生に加えて、婦人科の女性の先生も立ち会いで問診と内診。
ここで「MRIの画像を見ると、卵巣嚢腫の一部が境界悪性もしくは悪性の疑いがありました。開腹手術で卵巣と卵管を摘出して、迅速病理診断をします。」と言われる。
迅速病理診断では、手術中に腫瘍を良性・境界悪性・悪性の診断をするらしい。良性なら左の卵巣・卵管の摘出のみで終了。境界悪性や悪性なら、両側の卵巣・卵管に加えて子宮と大網も摘出になる。
ここで中途半端に腹腔鏡手術で腫瘍だけ取り除いても、再発したら結局また手術になる。結果、開腹手術一択。入院期間も2週間程度と長い。

この時、頭が一瞬真っ白に。
えー!?今まで良性だったし、腹腔鏡手術かと思ってたんだけど・・・!!

とにかく腹は決めなきゃいけない。開腹だけに。

診察後、麻酔の説明と術前検査と入院予約の手続きをする事になった。
婦人科の看護士さんから病院内のどこを回るか細かく説明を受け、言われた通りのルートを回る。

まず麻酔科での説明と診察。
手術室に入ってからの流れをビデオで見てから、口腔内診察等を受ける。
それから採血・採尿・X線、心電図、CT。
採血や点滴は苦手だったけれど、流石にこれだけ検査すると慣れるもんだなと思った。

その後入院手続きと、簡単な説明を受ける。
衝撃だったのが面会制限。週1回15分だけで、しかもコロナワクチン3回以上接種している人しか面会できないらしい。
ここでも頭が真っ白になる。何故なら夫がワクチンを2回しか打っていなかったから。
開腹手術に加え、面会制限。不安しかない。
会計時は10000円ほど支払った。検査費が地味にかさむ。

この日は病院が終わり次第出勤にさせてもらっていたので、出勤して手術について説明。会社の本部にも連絡しつつ休みの相談などをした。

その日は終業後にインフルエンザの予防接種もあった。手術2日前までなら大丈夫とあらかじめ聞いていたが、良いタイミングで行けて良かった。

余談

卵巣嚢腫、と言っても卵巣は外から見えない。しかも男性にはない臓器だから、痛いとか辛いとか言っても伝わりづらいものだ。正直、これを男性に説明したときのイマイチ伝わっていない感じにいつもモヤモヤしていた。

手術前の症状がつらいときに、夫にどうにかわかってもらいたくて「自分の片玉が倍ぐらいの大きさになったのを想像してみて・・・」と言ったら「え・・・それは大変だね・・・」と納得してもらえた。
(症状の辛さを説明する際に是非使ってください)

片玉だけ腫れるというイメージ。

そんな話をしていたため、卵巣を片方摘出する事になったという話をした時に「ということは・・・爆笑問題の田中が片玉になったみたいな感じ・・・?iちゃんも片玉になるってことだよね・・・?」と深刻な顔で言われて思わず笑ってしまった。その発想はなかった。
卵巣摘出と聞いて沈んでいたが、ちょっと元気が出た。
(そこで元気出すな)

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