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「時間を守らない人」というしょうもないレッテル

 はいどうも今日はあべしんです。先日、note内にてこんな記事を見かけました。

 「タスク管理が出来ない」「時間を守れない」という特性を持つ社員(以下社員A)に対し、「一緒に仕事は出来ない」と厳しい評価。

 いいね数が62もついています。ADHDという言葉がガッツリ流行りまくっている日本社会。結構「あるある~こういう人いるよね~」ってなっている人も多いのではないでしょうか。

 正直、僕も社員Aさんと同じ特性を持っているため、心に言葉が突き刺さりまくりました。就活も途中で辞めたし。でも、言われっぱなしは癪です。なので、勝手に自分に言われた事にして精いっぱい反論してみます。

前置き:「努力しろ」は置いておいて

 これから社員Aの肩を持ちまくる内容を書いていきます。が、大前提として迷惑をかけないようにするのは社会人の常識です。「遅刻が多い」等の組織で働く上でのハンディキャップがあるならば、あらかじめ会社に伝えておくか、そうならないための努力が必要です。

 事実として、日本では遅刻の多さや、コミュニケーションが苦手というだけでかなり敬遠されます。しかし、実はこうした特性の多くは生まれ持ったもの

 努力でカバーしきれればよいですが、元々苦手な事なので改善はなかなか進まない。一緒に働く方もそれにずっと付き合わされる思うととウンザリしますよね。

 なので今回は、何故「遅刻が多い」等の特徴が存在するのかという理由と、その裏にある長所に目を向けていくことで、状況の改善や上手な距離感の保ち方を模索していきたいと思います。

■生きてる世界が違う

 この問題の本質は「住み分けが出来ていない事」に尽きると思います。記事でも「価値観の違いなんだろうか?」と触れられていましたが、まったくその通りです

・心理学的に分析してみた

 僕の話に説得力を持たせるために、ユング心理学 タイプ論と呼ばれる心理学を紹介しましょう。 

 タイプ論とはC.G.ユングによって提唱された理論です。
 タイプとは一群の人々や、性格の多くの人々に共通する性格を特徴的に再現する類例あるいは範型です。
 ユングは人間の性格傾向を見るにあたり、2つの意識的態度と、4つの心理的機能を提唱しました。

~↓の資料を読まなくても理解できるように話はしますが、厳密に知りたくなったら読んでみてください~

 「思考」「感情」「感覚」「直感」について

Myers–Briggsによる発展形「MBTI

※MBTIは、内省的な考察を深める考え方です。「こういう人もいる」という理解のために使用することをオススメします。ネットに転がってるタイプ診断とかはあくまで参考程度に!

~~~~~資料終わり~~~~~

 簡単に言うというと人には生まれ持った性格のタイプがあるとする理論です。今回でいうところの、「遅刻が多い」「タスク管理が苦手」という特性も、この理論で説明することが出来ます。

・判断タイプと柔軟タイプ

 人には「外の世界へ何を起こせるか」という事を基準に物事を考える"判断"タイプと、「外の世界に何が起きているか」を基準に物事を考える"柔軟"タイプが存在します。

 分かりやすく言うと人は"計画を立てて動くのが得意"か、"何となく即興で動くのが得意"かの2パターンに分けられるという事です。

 今回の記事では、「タスク管理」や「時間厳守」といった計画を立てて動かないといけないポジションに、"何となく即興で動くのが得意"な人がついてしまったという人材のミスマッチが起きていたという事になります。

 本当は他にも得手不得手に関係するタイプ分けがありますが、長くなってしまうので、こういう考え方があるという紹介の範疇に留めておきます。

サカナに木登りをさせるのか

 今回の記事では、社員Aに対し「規則正しく生活すること」と「タスク管理をしっかりすること」というアドバイスがされていました。出来ない事で迷惑をかけているのだから、当然と言えば当然の処置ですよね。

 しかしながら、それは本当に効果的な対処方法なのか?という問題提起をさせていただきます。

 タイプ論で証明できたことは、その人が生まれ持ってきた性質によって、得手不得手があるという事です。

 それは言わば、こちらのツイートの画像のように、「サカナに木登りをさせる」という行為に他なりません。

 本当に、社員Aにとって「時間管理とタスク管理ができるようになる」事は幸せな事なのでしょうか。


働き方は変えられた

 今回の某ウィルスの影響で、社会にいろいろな変化が訪れました。企業としては、予定外の出費増になったり、売り上げの減少など、嫌な事ばかりだったかもしれません。

 しかし、プラスの側面もあります。それは、働く上での無駄な慣習を見直すきっかけになったこと。上記のツイートのように、他人との距離が密接でなくなったほうが働きやすい人だっているはず。

 「決められた時間に会社に出社する」という伝統は、必要があるから受け継がれてきたものです。しかし、それに合わない人もいる。ならば、他にもとれる選択肢があっても良いのではないでしょうか。


まとめ

 発達障害やADHDといった「出来ないことを治そうとする」という考え方は十分広まってきました。しかし、「できる事にも目を向ける」という考え方は全然広まっていないように感じます。

 もし、その人の特性を少しでも前向きに捉えられれば、お互いが不幸にならない関係性が築けるのではないかと思います。

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