『アイアンクロー』/ただ人生がそこにある(だけ)(映画感想文)
『アイアンクロー』(24)で描かれるのは、実在するプロレス一家だ。
父親は1960から70年代に活躍した伝説的プロレスラーのフリッツ・フォン・エリック。長男は幼くして亡くなったが、彼にはいまも4人の息子がいる(実際にはもうひとりいるのだが映画では構成上の変更が加えられて4人で描かれる)。
チャンピオンになった輝かしい経歴ももつフリッツは、いまは引退して自分が主催する団体と興行の場を持っている。息子たちはそれぞれ成長し、次男のケビンを筆頭にみんな優れたアスリートとなっていた。ど