見出し画像

マルチリンガル視点 - 交換留学と私費留学どちらも経験して感じた良さと悪さ

英語/イタリア語/スペイン語3カ国語の通訳をするマルチリンガル通訳者(男)です。

今回は学生の皆さんに向けになるかもしれません。というのも交換留学は学校のプログラムなので。

人生の中で交換留学制度と私費でイタリア留学した経歴があります。
大学4年生の時に交換留学制度で1年と大学卒業してから私費で1年。

さて留学といってもその違いを明確に知っているでしょうか?

そのメリット、デメリットを紹介したいと思います。

交換留学は経済面のバックアップがすごい

僕が通っていた大学は交換留学制度が非常に盛んでした。
交換留学というのはそもそも何か。
それは日本の大学と海外の大学間で結ぶ協定でお互いの学生を送り合って受け入れるその名の通り「学生を交換する制度」です。
お互いの大学が受け入れるので授業料は無料。
それだけでなく住むところは大学の寮なので家賃がめちゃくちゃ安い
そしてそれだけではないんです!
な、なんと

「奨学金がもらえる」

借りるんじゃないですよ、もらえます!
50万ほどいただきまして本当に助かりました!
そのお金は何に使っても基本的には問題ないので、イタリアでの生活費に使わせていたいただきました。
そして今の時代は留学先で取った単位は日本の大学に反映されるようです。僕の時代は単位として認められなかったのかで羨ましい。

では交換留学は誰でもいけるかというとこれだけ様々な恩恵を得られる制度なので人気があります。よって交換留学試験というのがあります(各大学で方式は違うかもしれません)。
僕の時代は各大学2名もしくは1名のみ合格という狭き門でした。一次試験が筆記、二時試験が面接とこれらを突破しなくてはいけませんでした。筆記はその国の言語での試験だったので質問も全てイタリア語でした。
めちゃくちゃ勉強したのをよく覚えています。
その甲斐あってか合格し2名の中に入れました。
交換留学は本当にありがたい制度です!
メリットだらけです。
さてデメリットはと言うと、少し違うかもしれませんが人数に限りがあるため簡単に交換留学で行けない。あと大学に準備してもらうため苦労しないことですかね。苦労は買ってでもした方が自分の成長に繋がりますから。

交換留学のメリット・デメリット
メリット
◇ 授業料無料
◇ 大学寮に入れて家賃が比較的安い
◇ 留学先の単位が日本で認められる
◇ 奨学金がもらえる
デメリット
枠が少なくいける人数に限りがある。
苦労せず留学できる

では次に私費留学について説明したいと思います。

私費留学はとにかくお金がかかる

私費とは読んで字の如く「自分のお金で行く留学」のことです。
飛行機チケット、現地の生活費、大学の授業料全てを負担することになるのでかなりの経済的負担を強いられます。
行く国によって変わりますが、年間200-400万はよく聞く話です。
ヨーロッパは意外に授業料安いのですが僕の知人はアメリカの大学にいって授業料めちゃ高いと言ってました。あと、住居は不動産に紹介してもらうので寮より断然高いです。
なので留学に行く方は日本で仕事して貯金してから行く方が多いです。
私費の場合、交換留学と違い大学選びから入学手続きまでなんでも基本自分が動いて話を進めなければならないので交換留学よりも労力が多いですね。僕も2回目の留学は手続きが面倒でした。交換留学のありがたさがわかりました。
とはいえ苦労は買ってでもしろなのでその分自分の成長につながるのは間違いないです。
この労力の中で本当に留学したいのか自問自答できますし意思を固める上でもとても良いことです。大学を自分で選べますし。
私費留学は様々な出費に立ち向かうため資金調達をするところから始まるので貯金に時間がかかることはデメリットかもしれません。
僕は1年半かかりました。

私費留学のメリット・デメリット
メリット
◇ 大学を自分で選択できる
デメリット
◇ 留学資金を貯金するのに時間がかかる
◇ 交換留に比べて多くのお金がかかる

このように交換留学と私費留学と留学には大きく2通りがあります。
僕は両方経験していますが大学生の方はまずは交換留学を目指してたくさん勉強することを強くお勧めします。1年の留学では中々仕事で使うレベルまでにはならないかもしれませんが、異国の文化に触れて様々な国の人、またジェネレーションを越えて友達を作ることは自分自身の人格形成に大きく役立ちますし、海外にいることによって日本の良さ・悪さが見えてきます。帰国してから見えるものが変わってきますよ。

留学は語学力アップのためだけではなく、人間的成長の場でもあります。

せっかく高いお金を払うからにはとにかく全力で語学の壁、人間の壁、国の壁、そして自身の壁にぶち当たって下さい。倒れても何度でも立ち上がれば良いのです。
そして苦しい時こそ笑顔で。
応援しています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?