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[詩]迎えにいくよ。

悠久の刻が流れに
あたしは手をついてしがみつく
 
明日は我が身 終わりの時が近い
緩やかに堕ちていく ハルの終わり
生暖かいシャワーを浴びて
君は、晴天の中天使になる

落ちていく 不可思議な時の流れに
空っぽな心が埋まる気がしない
引き止めたいというエゴ
止まらない暴走列車

壊れて止まった刻
砂が溢れ堕ちて
それは君の涙に見えた

真っ青になった砂を
竹箒で掻き集めて

迎えにいくよ新品のマントで
心の準備は出来た?
大きいクッションみたいに
沈んでは 跳ねて そわそわして

机の上に 置き去りにした
小さな決意に 目の縁を埋めた
反射して 万華鏡みたい
吸い込まれそうな空間 

君が運んできた 誰もいない空間に
不死鳥が空を泳ぐ
アスファルトに沈んだ 私の心に
降り注ぐような キスをして

点と点がたくさんある世界
広い世界で交わらない交差点

粒と粒を繋ぎ合わせれば
キミへの道標になる
夕立ちで気持ちを誤魔化したあの日
夢をみているみたいで

現実だと思えなかった

自分に書いてしまった×を
消しゴムで消して

私の名前を呼ぶ君を 決して振り返らずに
私たちの町まで ちゃんと送り届けるんだ


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