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今回はピッチャーに多い「野球肘」に関して載せていきます。

野球肘は別名で「離断性骨軟骨炎」といって周辺筋肉が硬くなってきたり、骨・軟骨が擦れることによって剥がれることが原因をしています。

2015年に松戸整形外科のフィジカルチェックから、怪我の有無を推定するシステムが作られました。悪化をしていくと「遊離」という状態で、骨の破片が存在をして「クリーニング手術」が必要になる場合もあります。

野球選手にとって肘の怪我は致命的なので、根本的に予防をしていきたいところです。

〜野球肘の原因〜

この怪我の原因としては主に以下の2つが挙げられます。

・フィジカル面の能力不足
・投球フォームによる肘への負担

身体的な部分でいくと「肩甲骨・胸椎の柔軟性」「周辺筋肉(上腕二頭・三頭筋)の緊張」が見受けられます。筋肉が硬くなってしまうと関節は動かなくなり、肘が伸びなくなってきます。また「片足立位バランステスト」が陽性の人も原因になりやすいです。下半身の不安定さを上半身で補おうとするからです。

人間の体はキネティックチェーン(連鎖生)で繋がっているので、使えない部位(筋肉・関節)があると別の場所に負担がかかってしまいます。

投球フォームは「SSEライン」が形成できていない人は肘に負担がかかってきます。主に肘が下がるフォームの人は野球肘への影響がとても高いので、フォーム修正が必要でしょう。

〜肘の伸展制限〜

これは写真のように両肘を伸ばした時に、投球肘が曲がっていないかを確認します。少しでも曲がっていれば、周辺筋肉が硬くなっている証拠となります。
また過去に痛めたことがある人も曲がってくるので、注意が必要でしょう。


肘の伸展制限

〜片足立位バランステストが陽性〜

これは軸足だけでなく前足のテストも行うようにします。上げる足は90度まで持ち上げて、3秒間崩れないようにキープをします。
下半身の安定感を確かめるテストなので、これが不安定な人は上半身への負担が大きくなってしまいます。

片足立ち3秒間
片足立ち3秒間

〜SSEラインが崩れている〜

この理論は解剖学的にも理にかなっていて、理想の投球フォームと言えます。「肩-肩-肘(SSE)」が一直線になっている時ほど、肘に負担がかからない位置関係になります。

ゼロポジション(SSEライン)


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