公立中教員 林良平

中学教員に採用され、数学、バレー部、多種校務分掌を経て、早22年目です。 面白そうなこ…

公立中教員 林良平

中学教員に採用され、数学、バレー部、多種校務分掌を経て、早22年目です。 面白そうなことを考えることが好きで、せっかくなら文字に残そうと思い始めました。 学生さんや、若い先生からの質問にもお答えしていきますよ。 2024/3/4~本格スタート!

マガジン

  • #School Hack~中学校教育を考えてみた~

    中学校教育について、私がなんとなく考えていることを短い文章でお届けするものです 「Life Hack(仕事や日常生活で役立つ、ちょっとしたアイデアやテクニック)」をモジってタイトルをつけました。気楽に書き続けていきます。

  • 私の反省手記

    日々ふとした時に感じた自分の心の中の反省を書きました。

  • こんな中学校を創ってみたい

    現実的だけど面白そうな「こんな中学校があったらいいな」を妄想しています。近い将来に実現することを想いながら…。

最近の記事

#7)中学部活動を撤廃すべき理由

部活動の意義とは これまで「中学校で部活動(運動部)をするメリットは多い」と言われていました。 例えば「体力・技術力が向上する」「人間関係が広がり、コミュニケーション能力がつく」「一生付き合える仲間ができる」「礼儀やマナーが向上する」「社会人となり課題に直面しても折れずにクリアしていける」「自己理解を深め、自立できる」などです。 デメリットとしては「勝利至上主義に染まってしまい、生徒が心身ともに疲弊する」「教員の時間外労働が激増する」「教員が不慣れな部活を担当する」「新た

    • #2) おつり1円の葛藤

      とあるチェーン店での出来事 普段は外食しないのですが、春のキャンペーン割引セール中だったので、行ってきましたとある唐揚げチェーン店へ。 チキン南蛮定食(美味かった)をいただいていざ会計へ。 「704円でーす。」レジではハスキーボイスでイケイケな雰囲気の、芸能人で例えるならまちゃまちゃさんのようなお姉さんが(さすがにモヒカンではない)対応してくれました。 財布の中を覗くとちょうど小銭が多く入っていたので、500円玉、100円玉、5円玉を使って「細かいですが」と言葉を添えなが

      • #6)新採用の苦悩。助言は難しい。

        新採用の苦悩 新採用や異動してきたばかりの先生は、その学校の「文化」や「生徒の様子」や「地域性」がよく分かりませんよね。 特に新採用の先生は、大学生からいきなり「先生」と呼ばれる立場になります(講師経験者もいますが)。 中学校は割と採用1年目は学年部副任になることが一般的だったのですが、近年1学校単位の教員数も減少傾向にあり(生徒数が減っているからということですが…)、新採用といえど「学級担任」「部活動主顧問」などの校務分掌が割り当てられるケースも少なくありません。(諸

        • #5) 春の職員会議と業務改善の考え方

          教員の悩みランキング 文部科学省「OECD 国際教員指導環境調査(TALIS)2018報告書 vol.2 のポイント」によると、どうやら教員は、事務的な業務ついてのストレスが最も高いようです。 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/__icsFiles/afieldfile/2020/20200323_mxt_kouhou02_1349189_vol2.pdf 春の職員会議 春の職員会議には、膨大な量の会議資

        #7)中学部活動を撤廃すべき理由

        マガジン

        • #School Hack~中学校教育を考えてみた~
          8本
        • 私の反省手記
          2本
        • こんな中学校を創ってみたい
          4本

        記事

          #4)「誰が言うか」の「誰が」になる

          大切なお話 中学校の先生には、「学級担任」「教科担任」「部活動顧問」など、直接多くの生徒にかかわる場面があります。 ですから生徒に対してそれぞれの立場から「大切なお話」をすることがあると思うんです。 この時に私が心がけていることが一つあります。 それは「生徒にとって大切なお話」と「先生にとってこれが大切なはずなんだというお話」という異なる主語の言葉を一致させるということです。 中学生はよく見ている 中学生は先生をよく見ています。そして例えば、面白い人、厳しい人、優しい

          #4)「誰が言うか」の「誰が」になる

          #3)新年度の学級開きで話すことは…

          気が付けば3月も終わろうとしています。学校現場では離任式が終わり、年度末の教務室大清掃(結構楽しい)と座席移動が行われ、新年度体制の組織づくりがスタートしたところだと思います。 学級開きに向けて 4月に新しい学年学級を受けもつ担任は、生徒情報をできる限りインプットし、どんな学級にしようかと思いを馳せながら、「教室環境(物品の位置や掲示物の位置も)整備」「名簿番号シール」「各種当番活動等の割振り」「座席表」「タブレット設定」「学級便り」等々の様々な準備をします。 このあた

          #3)新年度の学級開きで話すことは…

          #1) レジ袋どうされますか?

          今朝の話です。 日頃よく利用しているスーパーでバナナと4連パックのヨーグルトと瓶入りのインスタントコーヒーを購入しました。 人見知りの私は、セルフレジが大好きなのですが、まだ朝が早かったためかセルフレジが開いておらず、普通のレジに並びました。朝早い時間帯でしたからレジは1台しか空いておらず、必然的に買い物客はそこに並んでいきます。まだ買い物客も少ないためそれで十分な状況でした。 「レジ袋どうされますか?」 「いらないです」 というよくあるやり取りをしたあと会計を済ませると

          #1) レジ袋どうされますか?

          #2)授業と時間の考え方

          およそ20年間ほど中学生に向けて数学の授業を行ってきた私ですが、常々考えていたことがあります。それは「時間」についてです。 中学校1コマの授業時間は1500分? 中学校1コマの授業時間は、今のところ原則50分です。 そして教員1人につき、およそ30名の生徒が1コマの授業を受けます。 ということは、1コマ50分×30名=1500分の時間が費やされることになります。私はこれを勝手に「授業消費時間」と呼んでます。 それは例えばこんな考え方です。 授業中に教員が10分間の解説した

          #2)授業と時間の考え方

          School Hack(第1回)

          部活動の行方部活動地域移行 中学校課題の1つに「部活動地域移行」があります。 スポーツ庁によれば、部活動の意義とは、  ・スポーツに親しむ機会。  ・自主的・主体的な活動を通じ、責任感・連帯感・自主性を育成。  ・問題行動の抑制。学校への信頼感、一体感や愛校心の醸成。 ということらしいです。今回は「部活動地域移行」について、今現在考えていることを書いていきます。 個人的に危惧していること 本当に課題が山積みで市町村自治体がモデルケースをもって模索しながら良い形を探ってい

          School Hack(第1回)

          School Hack(第0回)

          新しいマガジンを連載します タイトルは「School Hack ~中学校教育を考えてみた~」です。 これは、現在連載中の「こんな中学校を創ってみたい」とは異なり、日々、私がなんとなく考えていることを短い文章でお届けするものです 「Life Hack(仕事や日常生活で役立つ、ちょっとしたアイデアやテクニック)」をモジってタイトルをつけました。更新頻度を少し上げて、気楽に書き続けていきます。

          School Hack(第0回)

          こんな中学校を創ってみたい(第4回)

          地域支援塾の開校!放課後の学校の様子 中学校は、以前と比べて部活動時間も短縮されていて、遅くとも18:30以降に生徒が残っていることはまずありません。体育館は解放されていて、一般の方が、社会体育の活動として市の許可を得た上で使用をしています。 校舎内では、担任や学年主任の先生が教室整備を行ったり、教頭先生が見回りをしたりして、翌日に生徒を安心・安全をもって受け入れる準備が整えられます。 その後、職員室には、授業準備を含めた事務仕事を進める先生が残り、気が済んだら(終わったら

          こんな中学校を創ってみたい(第4回)

          こんな中学校を創ってみたい(第3回)

          50分集中しきれたら良い子?25分しか集中しないのは悪い子? 中学校では、減点意識をもっている先生が多いように思います。 ・宿題のワークを提出しない、提出しても答えを丸写しだから …減点‼ ・授業課題に50分間集中して取り組むべきなのに、終わったからといって  25分間もダラダラとしているから …減点‼ ・グループで話し合いをさせているのに、参加しないから …減点‼ ・テストに途中式が記載されていないから …減点‼ 例えば、上記のような「雰囲気」感じることありません? こ

          こんな中学校を創ってみたい(第3回)

          こんな中学校を創ってみたい(第2回)

          ありきたりな放課後の活用 ああ、この取組ならば「どの学校」「どのスタッフ」でも出来るかも?という想像をするのが好きです。想像できることは創造できるらしいので。 例えば、次のような「よくある時間割」に価値を与えてみましょう。 選択探究「selective exploration」水曜日の午後を選択探究の時間(必修)に設定します。 時間は45分~200分です。 何をしましょう?そこに仕掛けを用意してみました。 授業内容は単純です。多様な講座です。 担当講師は「当該学校教員」「

          こんな中学校を創ってみたい(第2回)

          こんな中学校を創ってみたい(第1回)

          プロローグ 始めてみよう 中学校教員生活を20余年。 これからの中学校はこんなことをしたら面白いのではないだろうか? という、妄想を定期的に発信してみようかと思い、noteを始めてみました。 思い描いたことは、すべて現実になる…。かどうかは分からないが、今日から紡ぐこの物語が、いつか、そしてどれだけ「実現するか」を楽しみにしながら、反面、自分にプレッシャーをかけながら、だらだらと日記のようなものを不定期に書いていきます。 まぁ、その妄想はすでに世界のどこかで行われている

          こんな中学校を創ってみたい(第1回)