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ヨーロッパ旅の記録〜6カ国目フィンランド

"2017年7月24日〜9月18日まで ヨーロッパ8カ国を旅した記録"

8月23日
早朝にアムステルダムを発ち、午前中にヘルシンキに到着する。ここまで、我ながら上手に旅をアレンジできたものだと思う。
ヘルシンキでは現地に住む、友人のヴァイオリニスト有希ちゃんが迎えてくれることになっていたので安心していた。
中央駅まで有希ちゃんが迎えにきてくれた。ヨーロッパで一人になったあとの、人に会う喜び。今回の旅で何度か経験した。有希ちゃんとも久しぶりの再会で嬉しかった。
初日の夜は、有希ちゃんがよく行くという、シベリウスアカデミーの近くのピザ屋さんへ連れて行ってくれた。大きなピザに、フィンランドの地ビールがこれまた美味しかった。隣に座ったフィンランド人のおじさんが話しかけてきて、しばし盛り上がるが、フィンランドの男性はかなり積極的でオープンだということがわかった。特にこのおじさんは酒が入るとちょっとしつこかった。早めに退散する。
ヘルシンキ滞在中は有希ちゃんの家にお世話になる。駅からバスで40分くらいだろうか。かなり距離があるのだが、滞在中はこのバスにもだいぶお世話になった。

8月24日
ヘルシンキでは、30日にコンサートを開くことになっていた。有希ちゃんがアレンジしてくれた。そのためにこの旅の間もずっと練習を欠かさなかった。いつも身の回りにピアノがあったことは有難かった。
ここでは、シベリウスアカデミーの練習室を使わせてもらう。学校といえども、セキュリティーが大変厳しく、在校生でないと校内に入れない。今度のコンサートに参加してくれる、同じくヘルシンキ在住の彩子さんに工面してもらい、練習室を使わせてもらえることになった。アカデミーは、街の中にあるごく普通のビルだったが、校内はとてもきれいで、レッスン室も充実しており、私が借りていた部屋は、よく弾かれている(弾き倒されている)スタインウェイだった。ほとんどの部屋がスタインウェイのようだった。
月末のコンサート会場が学校のすぐ近くだったので、練習後顔を出してみる。会場は、おしゃれな小さな本屋さんだ。アップライトピアノがあり、ときどきここでイベントをするという。オーナーは画家で、日本で個展を開いたこともあるという話だった。フィンランドにしばらく滞在してわかったことだが、フィンランドには親日家が多い。日本人も多く住んでいる。そのようなこともあり、コンサート開催も快く承諾してくれたのだろう。フランス訛りの英語を話す、個性的な面白いオーナーだった。
予め有希ちゃんや彩子さんに教えてもらっていた、日本人が経営するレストランや日本食材店にコンサートのフライヤーを持っていく。どういう経緯があってか、フィンランドに住み、また商売をしている日本人がこの街には何人かいるらしい。映画「かもめ食堂」も彼らがモデルになっているのだろうか、などと思った。
その足で港のほうまで行ってみる。ヘルシンキの街を歩いていると、日本人観光客を多く見かける。理由は、日本からの直行便があることと、北欧家具やインテリア、北欧ライフスタイルがメディアでよく取り上げられているからだろうか。それに日本と同じで安全できれいな国、というのもあるだろう。ここまで旅をして、アジア人観光客といえば中国人が圧倒的に多く、日本人はほとんど見かけなかった。ミラノ、フィレンツェ、プラハの他の場所は、アジア人自体少なかった。
港近くのカフェに入る。コーヒーがとても美味しい。最近日本でも流行っているノルディックスタイルのコーヒーの本場だ。
フィンランドは海、湖、森の国だ。西ヨーロッパとは違う空気を感じる。
この旅も6カ国目に入った。


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