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Q&A 絶対にプロット通りに書かないとダメ?

プロットについては、前にも記事を書きましたので、
プロットの書き方について知りたい! という方は、
ぜひこちらから読んでみてくださいね。

さて、今回はプロットを作った後の話、
プロット通りに書くか書かないか
について話したいと思います。

というのも今、プロット通りに書かなかったために、
大変なことになってしまっている作家さんがいるためです(笑)。

アマチュアの方はたとえプロット通りに
書かなかったとしても、出来上がりが違った、
というだけで大問題にはならないかもしれません。

しかし、プロの世界は違います
プロット通りに書かなかったら、どうなるか。
もちろん、出来上がりがプロットよりもよければ、
何の問題もなく、そのまま出版までいくこともあります。

問題は、物語の根幹部分や、絶対に書いてほしい部分
プロット通りではなくなってしまった場合――。

「このくらいなら、まぁ……」と見過ごせるときもありますが、
「いや待って、これレーベル的にNGだから、読者的に絶対ダメだから」
ということもあります。

で、今回は「レーベル的にも読者的にもNGだった」という……。
そんなわけで今、「全面書き直し的大改稿」をしている
作家さんが、この世に一人います(笑)。

それはさておき。
プロットから原稿に起こす時についての注意点を書きたいと思います。

プロットはあくまでも道筋、方向性であって、
必ずしも完璧にその通りに書かなくてはいけないものではない
と以前も書きました。

たとえばキャラクターが生きがよくて(笑)、
そっちじゃないよ、と言ってるのに、こっちの道に
来ちゃいました
、ということとか。

書いているうちに、「プロットとは違うけど、こんな風に書いたほうが
自然な流れになりそう」とか、いろいろあると思います。

プロットは地図です、と言いましたが、
めちゃくちゃ詳しい地図ではなくて、
目的地とおおまかなルートが書かれている地図、みたいなもんです。

右行って左行ってそこを曲がって……というほど
細かくその通りに行かなくても、はしょって近道を
通ってしまったり、回り道をしてもいい
わけです。

じゃあ、なんのためにあるの?
というと、物語の目的地大枠の方向性というものを
最初のうちに決めておくことで、「道に迷う」ことや、
「目的地にたどり着かない」ことがない
ようになっているわけです。

ですので、プロットは基本的には必須だと思います。
地図のない旅は危険なのでやめましょう(笑)。

プロット通りに書くかどうかは、ある程度、
性格も関係していると思います。
プロットをものすごく細かくきちっと作り上げている方は、
そのままその通りに書く方が多いです。

かなり安心安全なタイプですが、
「生きたキャラクターではなくなる」危険性もあります。

プロの方でこういったプロットを作る方は、
さすがにキャラ作りもしっかりしてますし慣れているので、
まずい原稿を上げてくる人は少ないのですが、
やや「面白み」に欠ける傾向にあります。

人間て、ちょっと逸脱してしまったり、
脇道にそれてしまったり、そんなところが面白かったり、
興味を引かれたりしますよね。

また、人の心は変わりますし、毎日コンディションも違います
書いている「その時」の気持ちを大切にすることは、
読者の心に響く作品を書く上でとても大切なことです。

小説は「噓」を書くものですが、その時の心情には
嘘偽りなし、本当の気持ちを乗せて書くと、
それは読者に届いたりします。

しかしだからと言って、プロットを無視して
その場その場で書いてしまうと、上記の作家さんのように
全面改稿が待っていたりするので、そこは注意したいところです。

ちゃんと地図を目安にしつつも、
書いている時のキャラクターの動きやストーリーの流れ、
その時の気持ちや臨場感を大切にすると、よい作品に仕上がると思います。

というわけで、答えは、

Q.絶対にプロット通りに書かないとダメ?
A.大筋はプロット通りに、細かい部分はその時の気持ちや流れに従いましょう。

プロットのブラッシュアップサービスも行っています。
ジャンルによって押さえておかなくてはいけないことも
あるので、気になる方はチェックしてみてください。


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