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私の海外出産ものがたり。 Part 19 そして、誕生

陣痛の間隔が5分から3分、3分から1分
短くなるに連れ、次第に痛みも強くなっていた。

外では雷が鳴り続けていた。

マラからよくジェントルバース(痛みというより、快感と感じるようなごく自然な形で出産するスマートな出産)の話を聞いていたから、
そんな出産は理想ではあったけど、現実はやっぱり痛い。
私は、気がついたら、唸り声のような泣き声のような声を発し始めていた。
一緒にタブに入っていた主人は私のその変化に気づき、
呼吸をあわせ、私が自分自身を見失わないように、

ありがとう
ごめんなさい
許してください
愛しています

と声に出して、唱えてくれた。

私たち家族はいつもこの言葉、
もしくは別のクリーニングツールを
心の中で自分自身に向けて唱えている。

アイスブルー
アイスブルー
アイスブルー

このときばかりは、声に出して
唱え、自分自身の痛いという気持ちと向き合った。

何をジェントルバースと言うのか、
少しわからない部分もあるけれど、
これは一般的にいうジェントルバースではなかったと思う。
痛い!辛い!早く出てきて!赤ちゃん大丈夫?

次々と湧き上がる感情はとても生々しく
人間くさいものだった。

SITH ホ・オポノポノ風に言うと
これも私の中にある私が持っていた記憶だったのだろう。

しばらくして、
外では、雷がどこかに落ちる大きな音がした。
その時、ポンと赤ちゃんの頭が首の位置まで、出てきた。
そして、同時にバスタブが血で真っ赤になった。
以前の出産で切開していた傷口が裂けて、出血した。

主人と娘、マラはそれを見ていて、
主人は赤ちゃんにゆっくりと手をかけた。
マラも一緒に手をかけて、
赤ちゃんはゆっくり生まれてきた。

2016年 8月23日 深夜0時過ぎ
嵐の夜 雷の音とともに、我が子は3400グラムで
生まれた。男の子。

水の中から出てきた赤ちゃんは産声をあげ、
私は、ソファに横たわり、胎盤が降りてくるのを待った。

多量の出血、身体はガタガタ。
これも私のカルマなのだろう....。
正直なところ、息子が生まれる瞬間、
意識は朦朧としていて...
自分でも危うい感じを感じた。

1人目の時とは明らかに身体の感じが違った。
病院じゃないので、なんの証明も出来ないけど、
命がけの出産だったように思う....。



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