6:05起床。

天気は晴れ。
悪夢に別れを告げるのは、いつだって朝日だ。

さようなら、８月。あと、夏に付随する僕の全て。

ゆで卵の準備をしていたら、６時を過ぎてしまっていた。ああ、いけない。早くしないと。ゆで卵は、２コ。僕とパートナーの、２人分。もらい物だけど、おいしい食パンがあるんだ。それで、何かおいしいものを作ろう……。うん、何かが終わる日には、丁度いいじゃないか。パートナーは、未だに眠っている。僕はその背中を、かわいいと思う。

８月が今日で終わりますね。終わりますね、といっても、特に感慨とかそういうのは無いんだけど。でも、９月からニートじゃなくなるのは大きいか。ニートがパートになる。フルタイムがよかったけど、そうもいってられない。僕は、働かなくちゃいけない。僕のために。パートナーのために。働きたいか働きたくないかでいえば、そりゃ働きたくないけどさ。他人、怖いもの。あんまり他人と関わらないような仕事（らしい）ので、やってみないことにはわからないけどね。まあ、やるしかあるまい。１人でずっとうちに引きこもっているよりは、何かしらはいいはずだから。社会性っていうのも、育まないといけないんだろう。そもそも在るかどうかわからないものが、育むかわからないけど。在る……よね？　まあ、いいか。無かったら無かったで、どっかから種をくすねてくるしかあるまい。やれやれ。村上春樹じゃないよ。

９ヶ月。僕が前職で勤めていた期間。あと、ニートでいた期間。そういうもんなんだろうけど、あっという間だった。年を経るごとに月日の流れが早く感じるというあれは、都市伝説じゃなかったのかしらん。これでも、何もしていなかったわけじゃないんだけどね。僕にとっては長い長い夏休みだった。それは、きっと必要で、とても貴重な時間だった。と思う。多分。うん。自信が持てない。けれど、そう思っていないとやってられないじゃあないか。こう、世間の目とかさ、あるし。……いや、嘘だな。僕が世間の目なんて、気にしたことあったか？　無いね。あんまり。気にしてたら、９ヶ月もニートなんてやってないよ。ニートでいるっていうのも、悪くはなかった。ありきたりだけど、自分を見つめ直すには必要な時間だったんだ。……っていっておけば、ある程度は認められるのかしらん。いや、でも本当にそう思っています。

さて、と。ゆで卵は、すでに出来上がっている。あとは、それをつぶして、プチトマトをスライスして、あとトーストも……。それに、寝ぼすけさんを起こさなきゃね。僕の１日は、今日も続いていくのだった。